オイルヒーターは、風が出ず空気が乾きにくい暖房器具ですが、電気代が高いと聞いて使い方に迷う人もいるでしょう。
一般的な1200Wのオイルヒーターの電気代は、1時間あたり強で約37.2円、中で約21.7円、弱で約15.5円です。強のまま1日8時間使うと、1か月で約8,900円かかります。
この記事では、オイルヒーターの1時間・1日・1か月の電気代と、電気代が高くなりやすい理由、安く使うコツを紹介します。冬の電気代を下げるための料金プランの見直し方もあわせて解説します。
※電気代は、電気料金の目安単価31円/kWh(税込)で計算しています。実際の電気代は、機種・使い方・部屋の広さや断熱性・契約している料金プランによって変わります。情報は2026年10月時点。
この記事のポイント
- 1200Wのオイルヒーターは、1時間あたり強で約37.2円、弱で約15.5円
- 強で1日8時間使うと、1か月で約8,900円。6畳用エアコンの約7倍
- 1200Wの機種が暖められるのは、木造で約3〜6畳
- 暖まったら弱か中に切り替え、余熱やタイマーを使う
- 広い部屋はエアコンをメインに、オイルヒーターは補助に使う
- 冬は使用量が増えるので、冬の使用量で料金プランを比べる
オイルヒーターの電気代は1時間あたり約15.5〜37.2円

オイルヒーターの電気代は、運転の強さで変わります。1200Wの機種を例に、1時間あたりと、1日・1か月使った場合の電気代を見ていきましょう。
強1200W・中700W・弱500Wで、1時間あたりの電気代が変わる
オイルヒーターは、運転の強さを段階的に切り替えられる機種が一般的です。たとえば国内メーカーのウェーブ型オイルヒーターでは、強1200W・中700W・弱500Wの3段階です(※1)。
電気代は「消費電力(kW)×使用時間×電気料金の単価」で計算します。目安単価31円/kWhで計算すると、1時間あたりの電気代は強で約37.2円、中で約21.7円、弱で約15.5円です。
6畳用エアコンの暖房は、暖房シーズン平均で1時間あたり約5.3円(※2)なので、オイルヒーターの強はエアコンの約7倍、弱でも約3倍の電気代がかかります。エアコンの電気代はエアコンの電気代で紹介しています。
なお、室温が設定温度に近づくと、自動で運転を止めたり弱めたりする機種もあります。その場合、実際の電気代は表示の強さで使い続けた金額より下がります。この記事の金額は、表示の強さで使い続けた場合の上限の目安です。
(※1 2026年10月時点 アイリスオーヤマ「ウェーブ型オイルヒーター」)
(※2 2026年10月時点 パナソニック「エアコン 暖房の電気代はいくら? 1時間ごとの電気代や節約方法を解説」。Jシリーズ6畳用の暖房期間の平均)
強で1日8時間使うと、1か月で約8,900円
1日8時間、30日使った場合の電気代を計算すると、強で約8,928円、中で約5,208円、弱で約3,720円です。強と弱では、1か月で約5,200円の差があります。中でも、強より約3,700円安くなります。
強で1日8時間使うと、1か月の使用量は288kWhです。電気比較ガイドの調査では、一人暮らしの1か月の使用量の中央値は156kWh(※)なので、オイルヒーター1台で、一人暮らしの1か月分を上回る電気を使う計算になります。
寝ている間もつけっぱなしにする場合は、使用時間がさらに増えます。弱で1日24時間使うと1日約372円、30日で約11,160円です。夜は弱にするか、切タイマーを使うと電気代を抑えられます。オイルヒーターは電源を切っても余熱が残るため、寝る前に切っても部屋が急に冷えることはありません。
自分の機種の電気代は、本体や取扱説明書に書かれた消費電力(W)を1000で割り、使った時間と単価をかけると計算できます。家電の電気代の計算方法は家電の電気代の計算方法で解説しています。
| 運転の強さ | 1時間 | 1日8時間 | 1か月(1日8時間×30日) |
|---|---|---|---|
| 強(1200W) | 約37.2円 | 約298円 | 約8,928円 |
| 中(700W) | 約21.7円 | 約174円 | 約5,208円 |
| 弱(500W) | 約15.5円 | 約124円 | 約3,720円 |
| 参考:エアコン(6畳用) | 約5.3円 | 約42円 | 約1,272円 |
※2026年10月時点。電気料金の目安単価31円/kWhで計算
出典:アイリスオーヤマ「ウェーブ型オイルヒーター」(オイルヒーターの消費電力)、パナソニック「エアコン 暖房の電気代はいくら? 1時間ごとの電気代や節約方法を解説」(エアコン:Jシリーズ6畳用)
(※2026年3〜8月 電気比較ガイド自社アンケート)
オイルヒーターの電気代が高くなりやすい理由

オイルヒーターは、エアコンと比べて電気代が高くなりやすい暖房器具です。その理由は、熱のつくり方と、暖められる部屋の広さにあります。
電気で直接熱をつくるため、エアコンより電気代がかかる
オイルヒーターは、本体の中に入った油を電気のヒーターで温め、その熱を部屋に伝えて暖めるしくみです。使った電気がそのまま熱になるため、1200Wで使えば、1200W分の熱しか出せません。
一方、エアコンは外の空気から熱を集めて部屋に運ぶ「ヒートポンプ」というしくみです。使った電気の数倍の熱を部屋に送れるため、同じ部屋を暖める場合、オイルヒーターより電気代を抑えられます。
ただし、オイルヒーターには、風が出ないためほこりが舞いにくい、空気が乾きにくい、運転音が静か、といった長所があります。電気代だけで選ぶのではなく、使う部屋や時間に合わせて使い分けるのがおすすめです。
また、灯油やガスのように燃やして暖めるわけではないため、室内の空気を汚さず、燃料を補給する手間もありません。寝室や子ども部屋のように、静かに暖めたい部屋に向いています。
- オイルヒーター:電気で油を温め、その熱で部屋を暖める。風が出ず、空気が乾きにくい
- エアコン:外の空気から熱を集めて部屋に運ぶ。同じ部屋なら電気代を抑えやすい
1200Wの機種が暖められるのは、木造で約3〜6畳
オイルヒーターは、思っているより暖められる部屋が狭い暖房器具です。たとえば1200Wのウェーブ型オイルヒーターの適用畳数は、断熱材がない木造住宅で約3畳、コンクリート住宅で約4.5畳です(※1)。断熱材(50mm)がある住宅でも、木造で約6畳、コンクリートで約8畳です(※2)。
適用畳数より広い部屋で使うと、室温がなかなか上がらず、強のまま長時間運転し続けることになり、電気代が上がります。リビングなどの広い部屋を暖めるなら、エアコンをメインにして、オイルヒーターは補助にするほうが電気代を抑えられます。
購入するときや使う部屋を決めるときは、本体の表示や取扱説明書で、適用畳数を確認しておきましょう。同じ機種でも、断熱材の有無で暖められる広さは約2倍違います。古い木造住宅など断熱性が低い家では、表示よりさらに狭い部屋向けと考えておくと安心です。すきま風が入る部屋では、暖めた空気が逃げやすく、強の運転が続きやすくなります。
| 住宅の種類 | 断熱材なし | 断熱材50mm |
|---|---|---|
| 木造 | 約3畳 | 約6畳 |
| コンクリート | 約4.5畳 | 約8畳 |
※2026年10月時点
出典:アイリスオーヤマ「ウェーブ型オイルヒーター」
(※1,2 2026年10月時点 アイリスオーヤマ「ウェーブ型オイルヒーター」)
オイルヒーターの電気代を抑える使い方

オイルヒーターの電気代は、運転の強さと使う時間で決まります。部屋を暖めたあとは弱める、暖かさを逃がさない、といった工夫で電気代を抑えられます。
暖まったら弱か中にし、寝る前や外出前は早めに切る
オイルヒーターは、部屋が暖まるまでに時間がかかります。最初は強で運転し、部屋が暖まったら弱か中に切り替えると、電気代を抑えられます。強から弱にすると、1時間あたり約21.7円安くなります。
温度調節ができる機種なら、設定温度を低めにしておくと、室温が上がったときに運転を弱める時間が長くなります。設定温度を1℃下げるだけでも、使う電気を減らせます。肌寒いときは、設定温度を上げる前に、ひざ掛けや厚手の靴下で足元を暖めてみましょう。
また、オイルヒーターは電源を切っても、本体の油がしばらく熱を出し続けます。寝る前や外出の30分ほど前に切っても、部屋が急に冷えることはありません。切タイマーがある機種なら、時間を決めて自動で切れるようにしておきましょう。朝の冷え込みが気になる場合は、入タイマーで起きる少し前から運転を始めると、強で長く運転せずに済みます。
- 最初は強、暖まったら弱か中に切り替える
- 温度調節があれば、設定温度を低めにする
- 寝る前や外出の30分前に電源を切り、余熱で過ごす
- 切タイマーで、つけっぱなしを防ぐ
エアコンと組み合わせ、部屋の暖かさを逃がさない
広い部屋では、エアコンで部屋全体を暖め、オイルヒーターを足元や窓際の補助に使うと、電気代を抑えながら快適に過ごせます。エアコンで室温を上げておけば、オイルヒーターは弱でも十分に暖かく感じます。
窓から逃げる熱を減らすことも大切です。厚手のカーテンや断熱シートを窓につけると、暖めた空気が逃げにくくなります。オイルヒーターを窓の近くに置くと、窓際で冷やされた空気が床に下りてくるのを防げます。
また、使う部屋のドアを閉めて、暖める空間をしぼりましょう。部屋が狭いほど、オイルヒーターの弱い運転でも室温を保ちやすくなります。オイルヒーターの周りに洗濯物や家具を置くと、熱が部屋に広がりにくくなるため、周りは空けておきましょう。エアコンを長く使う場合の電気代はエアコンつけっぱなしの電気代で解説しています。
- 広い部屋はエアコンをメインに、オイルヒーターは補助に使う
- 厚手のカーテンや断熱シートで、窓からの冷気を防ぐ
- ドアを閉めて、暖める部屋をしぼる
冬の電気代は、料金プランによっても差が出る

オイルヒーターを使う冬は、電気の使用量が増えます。使用量が増えると、電気代の単価が高い段階で請求されるため、料金プランの見直しも電気代を下げる方法の一つです。
使用量が増えると、単価の高い段階で請求される
従量電灯Bなどの料金プランは、使用量が増えるほど1kWhあたりの単価が上がる3段階の料金です。東京電力エナジーパートナーの従量電灯Bでは、11月1日の見直し後、120kWhまでが29.85円、300kWhまでが36.45円、300kWhを超える分が40.54円です(※)。見直し前の単価は、29.80円・36.40円・40.49円でした。
たとえば、ふだん月150kWh使う家庭が、オイルヒーターを強で1日8時間使うと、使用量は438kWhになります。従量電灯Bで計算すると、電力量料金は約11,060円増え、目安単価31円で計算した約8,930円より約2,130円高くなります(燃料費調整額・再エネ賦課金を除く)。
オイルヒーターで増えた分の電気が、2段階目・3段階目の高い単価で請求されるためです。冬に電気代が想定より上がるのは、こうした料金のしくみも関係しています。従量電灯のしくみは従量電灯A・Bとはで解説しています。
| 1か月の使用量 | 1kWhあたりの単価 |
|---|---|
| 120kWhまで | 29.85円 |
| 120kWh超〜300kWhまで | 36.45円 |
| 300kWh超 | 40.54円 |
※2026年10月時点
出典:東京電力エナジーパートナー「電気料金単価表(低圧)」
(※2026年10月時点 東京電力エナジーパートナー「電気料金単価表(低圧)」)
冬の使用量で料金プランを比べて、安くなるなら切り替える
料金プランによって、段階ごとの単価や基本料金のしくみは違います。冬にオイルヒーターなどで使用量が増える家庭は、夏ではなく冬の使用量で料金を比べると、電気代が高くなる時期の差がわかります。
冬の使用量は、明細や電力会社の会員サイトで確認できます。去年の12〜2月の使用量がわかれば、今年の冬の電気代も試算できます。確認方法は電気の使用量の確認方法で紹介しています。
電気料金シミュレーションなら、郵便番号と世帯人数を入れるだけで、料金プランごとの電気代を比べられます。今より安くなるプランがあれば、冬が本格的に始まる前に切り替えを検討しましょう。切り替えは新しい電力会社に申し込むだけで、今の電力会社への解約の連絡は必要ありません。手続きの流れは電力会社の切り替え方法で紹介しています。
- 明細や会員サイトで、去年の冬の使用量を確認する
- 冬の使用量で、今の料金プランと他社のプランを試算する
- 安くなるプランがあれば、冬が本格的に始まる前に切り替える
よくある質問
Q. オイルヒーターとエアコン、どちらが電気代が安いですか?
部屋全体を暖めるなら、エアコンのほうが電気代は安く済みます。6畳用エアコンの暖房は、暖房シーズンの平均で1時間あたり約5.3円(※)で、1200Wのオイルヒーターの強(約37.2円)の約7分の1です。オイルヒーターは、空気が乾きにくく静かなのが長所なので、寝室や子ども部屋など、狭い部屋で弱く使う場合や、エアコンの補助として使う場合に向いています。電気代と快適さのバランスを見て、部屋や時間帯によって使い分けましょう。
(※2026年10月時点 パナソニック「エアコン 暖房の電気代はいくら? 1時間ごとの電気代や節約方法を解説」。Jシリーズ6畳用の暖房期間の平均)
Q. オイルヒーターをつけっぱなしにすると、電気代はいくらですか?
1200Wのオイルヒーターを強で24時間つけっぱなしにすると、1日約893円、30日で約26,800円かかります。弱(500W)でも1日約372円、30日で約11,160円です。室温が設定温度に達すると運転を弱める機種なら、実際の電気代はこれより下がりますが、夜は弱にする、切タイマーを使うなど、使い続ける時間を減らす工夫をしましょう。電源を切っても余熱がしばらく残るのも、オイルヒーターの特徴です。
Q. オイルヒーターを使うと、ブレーカーが落ちることはありますか?
1200Wのオイルヒーターを強で使うと、約12Aの電流が流れます。契約アンペアが30Aの家庭で、電子レンジやドライヤーなど消費電力の高い家電を同時に使うと、ブレーカーが落ちることがあります。オイルヒーターを使う時間帯は、ほかの家電を同時に使わないようにするか、契約アンペアを見直しましょう。強より弱(約5A)や中(約7A)で使えば、流れる電流も小さくなります。アンペアの目安は契約アンペアの目安で紹介しています。
Q. オイルヒーターは何畳まで暖められますか?
機種や住宅の断熱性によって違います。1200Wのウェーブ型オイルヒーターでは、断熱材がない住宅で木造約3畳・コンクリート約4.5畳、断熱材(50mm)がある住宅で木造約6畳・コンクリート約8畳です。適用畳数より広い部屋では強の運転が続き、電気代が上がるため、エアコンとの組み合わせを考えましょう。購入前に、使う部屋の広さと住宅の断熱性を確認しておくと、電気代のむだを防げます。広い部屋で使う場合は、エアコンと組み合わせましょう。
まとめ|オイルヒーターは弱・中で使い、冬の料金プランも見直す
1200Wのオイルヒーターの電気代は、1時間あたり強で約37.2円、中で約21.7円、弱で約15.5円です。強で1日8時間使うと、1か月で約8,900円かかり、6畳用エアコンの約7倍です。
部屋に合った機種を選び、暖まったら弱か中に切り替える、余熱やタイマーを使う、エアコンと組み合わせるといった工夫で、電気代を抑えられます。冬は使用量が増えて単価の高い段階で請求されやすいため、冬の使用量で料金プランも比べてみましょう。
※電気代は、電気料金の目安単価31円/kWh(税込)と、家電メーカーが公表している消費電力・消費電力量をもとに計算しています。エアコン(6畳用)は、暖房期間(11月8日〜4月16日)に1日18時間・設定温度20℃で使った場合の平均です。一人暮らしの使用量の中央値は、電気比較ガイドが2026年3〜8月に全国の電気契約者に実施した自社アンケートによります。















































家計・節約アドバイザー
山田 美咲
オイルヒーターは、部屋の広さに合った機種を、弱や中で使うのが電気代を抑えるコツです。強のまま長時間使うと、1か月で9,000円近くかかることもあります。冬は使用量が増えて電気代の高い段階で請求されやすいので、使い方の工夫とあわせて、冬の使用量で料金プランも比べてみましょう。