オイルヒーターの電気代はいくら?1時間・1か月の目安と安く使うコツ

オイルヒーターは、風が出ず空気が乾きにくい暖房器具ですが、電気代が高いと聞いて使い方に迷う人もいるでしょう。

一般的な1200Wのオイルヒーターの電気代は、1時間あたり強で約37.2円、中で約21.7円、弱で約15.5円です。強のまま1日8時間使うと、1か月で約8,900円かかります。

この記事では、オイルヒーターの1時間・1日・1か月の電気代と、電気代が高くなりやすい理由、安く使うコツを紹介します。冬の電気代を下げるための料金プランの見直し方もあわせて解説します。

※電気代は、電気料金の目安単価31円/kWh(税込)で計算しています。実際の電気代は、機種・使い方・部屋の広さや断熱性・契約している料金プランによって変わります。情報は2026年10月時点。

この記事のポイント

  • 1200Wのオイルヒーターは、1時間あたり強で約37.2円、弱で約15.5円
  • 強で1日8時間使うと、1か月で約8,900円。6畳用エアコンの約7倍
  • 1200Wの機種が暖められるのは、木造で約3〜6畳
  • 暖まったら弱か中に切り替え、余熱やタイマーを使う
  • 広い部屋はエアコンをメインに、オイルヒーターは補助に使う
  • 冬は使用量が増えるので、冬の使用量で料金プランを比べる

最短1分!電気代がいくら安くなるかチェック

無料シミュレーションはこちら

※個人情報の入力不要で利用できます

オイルヒーターの電気代は1時間あたり約15.5〜37.2円

オイルヒーターの電気代は、運転の強さで変わります。1200Wの機種を例に、1時間あたりと、1日・1か月使った場合の電気代を見ていきましょう。

強1200W・中700W・弱500Wで、1時間あたりの電気代が変わる

オイルヒーターは、運転の強さを段階的に切り替えられる機種が一般的です。たとえば国内メーカーのウェーブ型オイルヒーターでは、強1200W・中700W・弱500Wの3段階です(※1)。

電気代は「消費電力(kW)×使用時間×電気料金の単価」で計算します。目安単価31円/kWhで計算すると、1時間あたりの電気代は強で約37.2円、中で約21.7円、弱で約15.5円です。

6畳用エアコンの暖房は、暖房シーズン平均で1時間あたり約5.3円(※2)なので、オイルヒーターの強はエアコンの約7倍、弱でも約3倍の電気代がかかります。エアコンの電気代はエアコンの電気代で紹介しています。

なお、室温が設定温度に近づくと、自動で運転を止めたり弱めたりする機種もあります。その場合、実際の電気代は表示の強さで使い続けた金額より下がります。この記事の金額は、表示の強さで使い続けた場合の上限の目安です。

オイルヒーターとエアコンの1時間あたりの電気代

電気料金の目安単価31円/kWhで計算

エアコン(6畳用) 約5.3円
オイルヒーター 弱(500W) 約15.5円
オイルヒーター 中(700W) 約21.7円
オイルヒーター 強(1200W) 約37.2円
 010203040

1時間あたりの電気代(円)

オイルヒーターは表示の強さで1時間使い続けた場合。エアコンは6畳用の暖房期間の平均。出典:アイリスオーヤマ「ウェーブ型オイルヒーター」、パナソニック「エアコン 暖房の電気代はいくら? 1時間ごとの電気代や節約方法を解説」(Jシリーズ6畳用)

(※1 2026年10月時点 アイリスオーヤマ「ウェーブ型オイルヒーター」)

(※2 2026年10月時点 パナソニック「エアコン 暖房の電気代はいくら? 1時間ごとの電気代や節約方法を解説」。Jシリーズ6畳用の暖房期間の平均)

強で1日8時間使うと、1か月で約8,900円

1日8時間、30日使った場合の電気代を計算すると、強で約8,928円、中で約5,208円、弱で約3,720円です。強と弱では、1か月で約5,200円の差があります。中でも、強より約3,700円安くなります。

強で1日8時間使うと、1か月の使用量は288kWhです。電気比較ガイドの調査では、一人暮らしの1か月の使用量の中央値は156kWh(※)なので、オイルヒーター1台で、一人暮らしの1か月分を上回る電気を使う計算になります。

寝ている間もつけっぱなしにする場合は、使用時間がさらに増えます。弱で1日24時間使うと1日約372円、30日で約11,160円です。夜は弱にするか、切タイマーを使うと電気代を抑えられます。オイルヒーターは電源を切っても余熱が残るため、寝る前に切っても部屋が急に冷えることはありません。

自分の機種の電気代は、本体や取扱説明書に書かれた消費電力(W)を1000で割り、使った時間と単価をかけると計算できます。家電の電気代の計算方法は家電の電気代の計算方法で解説しています。

オイルヒーター(1200W機種)の電気代の目安
運転の強さ 1時間 1日8時間 1か月(1日8時間×30日)
強(1200W) 約37.2円 約298円 約8,928円
中(700W) 約21.7円 約174円 約5,208円
弱(500W) 約15.5円 約124円 約3,720円
参考:エアコン(6畳用) 約5.3円 約42円 約1,272円

※2026年10月時点。電気料金の目安単価31円/kWhで計算

出典:アイリスオーヤマ「ウェーブ型オイルヒーター」(オイルヒーターの消費電力)、パナソニック「エアコン 暖房の電気代はいくら? 1時間ごとの電気代や節約方法を解説」(エアコン:Jシリーズ6畳用)

(※2026年3〜8月 電気比較ガイド自社アンケート)

家計・節約アドバイザー 山田 美咲

家計・節約アドバイザー
山田 美咲

オイルヒーターは、部屋の広さに合った機種を、弱や中で使うのが電気代を抑えるコツです。強のまま長時間使うと、1か月で9,000円近くかかることもあります。冬は使用量が増えて電気代の高い段階で請求されやすいので、使い方の工夫とあわせて、冬の使用量で料金プランも比べてみましょう。

オイルヒーターの電気代が高くなりやすい理由

オイルヒーターは、エアコンと比べて電気代が高くなりやすい暖房器具です。その理由は、熱のつくり方と、暖められる部屋の広さにあります。

電気で直接熱をつくるため、エアコンより電気代がかかる

オイルヒーターは、本体の中に入った油を電気のヒーターで温め、その熱を部屋に伝えて暖めるしくみです。使った電気がそのまま熱になるため、1200Wで使えば、1200W分の熱しか出せません。

一方、エアコンは外の空気から熱を集めて部屋に運ぶ「ヒートポンプ」というしくみです。使った電気の数倍の熱を部屋に送れるため、同じ部屋を暖める場合、オイルヒーターより電気代を抑えられます。

ただし、オイルヒーターには、風が出ないためほこりが舞いにくい、空気が乾きにくい、運転音が静か、といった長所があります。電気代だけで選ぶのではなく、使う部屋や時間に合わせて使い分けるのがおすすめです。

また、灯油やガスのように燃やして暖めるわけではないため、室内の空気を汚さず、燃料を補給する手間もありません。寝室や子ども部屋のように、静かに暖めたい部屋に向いています。

  • オイルヒーター:電気で油を温め、その熱で部屋を暖める。風が出ず、空気が乾きにくい
  • エアコン:外の空気から熱を集めて部屋に運ぶ。同じ部屋なら電気代を抑えやすい

1200Wの機種が暖められるのは、木造で約3〜6畳

オイルヒーターは、思っているより暖められる部屋が狭い暖房器具です。たとえば1200Wのウェーブ型オイルヒーターの適用畳数は、断熱材がない木造住宅で約3畳、コンクリート住宅で約4.5畳です(※1)。断熱材(50mm)がある住宅でも、木造で約6畳、コンクリートで約8畳です(※2)。

適用畳数より広い部屋で使うと、室温がなかなか上がらず、強のまま長時間運転し続けることになり、電気代が上がります。リビングなどの広い部屋を暖めるなら、エアコンをメインにして、オイルヒーターは補助にするほうが電気代を抑えられます。

購入するときや使う部屋を決めるときは、本体の表示や取扱説明書で、適用畳数を確認しておきましょう。同じ機種でも、断熱材の有無で暖められる広さは約2倍違います。古い木造住宅など断熱性が低い家では、表示よりさらに狭い部屋向けと考えておくと安心です。すきま風が入る部屋では、暖めた空気が逃げやすく、強の運転が続きやすくなります。

1200Wのウェーブ型オイルヒーターの適用畳数
住宅の種類 断熱材なし 断熱材50mm
木造 約3畳 約6畳
コンクリート 約4.5畳 約8畳

※2026年10月時点

出典:アイリスオーヤマ「ウェーブ型オイルヒーター」

(※1,2 2026年10月時点 アイリスオーヤマ「ウェーブ型オイルヒーター」)

オイルヒーターの電気代を抑える使い方

オイルヒーターの電気代は、運転の強さと使う時間で決まります。部屋を暖めたあとは弱める、暖かさを逃がさない、といった工夫で電気代を抑えられます。

暖まったら弱か中にし、寝る前や外出前は早めに切る

オイルヒーターは、部屋が暖まるまでに時間がかかります。最初は強で運転し、部屋が暖まったら弱か中に切り替えると、電気代を抑えられます。強から弱にすると、1時間あたり約21.7円安くなります。

温度調節ができる機種なら、設定温度を低めにしておくと、室温が上がったときに運転を弱める時間が長くなります。設定温度を1℃下げるだけでも、使う電気を減らせます。肌寒いときは、設定温度を上げる前に、ひざ掛けや厚手の靴下で足元を暖めてみましょう。

また、オイルヒーターは電源を切っても、本体の油がしばらく熱を出し続けます。寝る前や外出の30分ほど前に切っても、部屋が急に冷えることはありません。切タイマーがある機種なら、時間を決めて自動で切れるようにしておきましょう。朝の冷え込みが気になる場合は、入タイマーで起きる少し前から運転を始めると、強で長く運転せずに済みます。

  • 最初は強、暖まったら弱か中に切り替える
  • 温度調節があれば、設定温度を低めにする
  • 寝る前や外出の30分前に電源を切り、余熱で過ごす
  • 切タイマーで、つけっぱなしを防ぐ

エアコンと組み合わせ、部屋の暖かさを逃がさない

広い部屋では、エアコンで部屋全体を暖め、オイルヒーターを足元や窓際の補助に使うと、電気代を抑えながら快適に過ごせます。エアコンで室温を上げておけば、オイルヒーターは弱でも十分に暖かく感じます。

窓から逃げる熱を減らすことも大切です。厚手のカーテンや断熱シートを窓につけると、暖めた空気が逃げにくくなります。オイルヒーターを窓の近くに置くと、窓際で冷やされた空気が床に下りてくるのを防げます。

また、使う部屋のドアを閉めて、暖める空間をしぼりましょう。部屋が狭いほど、オイルヒーターの弱い運転でも室温を保ちやすくなります。オイルヒーターの周りに洗濯物や家具を置くと、熱が部屋に広がりにくくなるため、周りは空けておきましょう。エアコンを長く使う場合の電気代はエアコンつけっぱなしの電気代で解説しています。

  • 広い部屋はエアコンをメインに、オイルヒーターは補助に使う
  • 厚手のカーテンや断熱シートで、窓からの冷気を防ぐ
  • ドアを閉めて、暖める部屋をしぼる

冬の電気代は、料金プランによっても差が出る

オイルヒーターを使う冬は、電気の使用量が増えます。使用量が増えると、電気代の単価が高い段階で請求されるため、料金プランの見直しも電気代を下げる方法の一つです。

使用量が増えると、単価の高い段階で請求される

従量電灯Bなどの料金プランは、使用量が増えるほど1kWhあたりの単価が上がる3段階の料金です。東京電力エナジーパートナーの従量電灯Bでは、11月1日の見直し後、120kWhまでが29.85円、300kWhまでが36.45円、300kWhを超える分が40.54円です(※)。見直し前の単価は、29.80円・36.40円・40.49円でした。

たとえば、ふだん月150kWh使う家庭が、オイルヒーターを強で1日8時間使うと、使用量は438kWhになります。従量電灯Bで計算すると、電力量料金は約11,060円増え、目安単価31円で計算した約8,930円より約2,130円高くなります(燃料費調整額・再エネ賦課金を除く)。

オイルヒーターで増えた分の電気が、2段階目・3段階目の高い単価で請求されるためです。冬に電気代が想定より上がるのは、こうした料金のしくみも関係しています。従量電灯のしくみは従量電灯A・Bとはで解説しています。

東京電力EP 従量電灯Bの電力量料金(2026年11月1日以降)
1か月の使用量 1kWhあたりの単価
120kWhまで 29.85円
120kWh超〜300kWhまで 36.45円
300kWh超 40.54円

※2026年10月時点

出典:東京電力エナジーパートナー「電気料金単価表(低圧)」

(※2026年10月時点 東京電力エナジーパートナー「電気料金単価表(低圧)」)

冬の使用量で料金プランを比べて、安くなるなら切り替える

料金プランによって、段階ごとの単価や基本料金のしくみは違います。冬にオイルヒーターなどで使用量が増える家庭は、夏ではなく冬の使用量で料金を比べると、電気代が高くなる時期の差がわかります。

冬の使用量は、明細や電力会社の会員サイトで確認できます。去年の12〜2月の使用量がわかれば、今年の冬の電気代も試算できます。確認方法は電気の使用量の確認方法で紹介しています。

電気料金シミュレーションなら、郵便番号と世帯人数を入れるだけで、料金プランごとの電気代を比べられます。今より安くなるプランがあれば、冬が本格的に始まる前に切り替えを検討しましょう。切り替えは新しい電力会社に申し込むだけで、今の電力会社への解約の連絡は必要ありません。手続きの流れは電力会社の切り替え方法で紹介しています。

  • 明細や会員サイトで、去年の冬の使用量を確認する
  • 冬の使用量で、今の料金プランと他社のプランを試算する
  • 安くなるプランがあれば、冬が本格的に始まる前に切り替える

よくある質問

Q. オイルヒーターとエアコン、どちらが電気代が安いですか?

部屋全体を暖めるなら、エアコンのほうが電気代は安く済みます。6畳用エアコンの暖房は、暖房シーズンの平均で1時間あたり約5.3円(※)で、1200Wのオイルヒーターの強(約37.2円)の約7分の1です。オイルヒーターは、空気が乾きにくく静かなのが長所なので、寝室や子ども部屋など、狭い部屋で弱く使う場合や、エアコンの補助として使う場合に向いています。電気代と快適さのバランスを見て、部屋や時間帯によって使い分けましょう。

(※2026年10月時点 パナソニック「エアコン 暖房の電気代はいくら? 1時間ごとの電気代や節約方法を解説」。Jシリーズ6畳用の暖房期間の平均)

Q. オイルヒーターをつけっぱなしにすると、電気代はいくらですか?

1200Wのオイルヒーターを強で24時間つけっぱなしにすると、1日約893円、30日で約26,800円かかります。弱(500W)でも1日約372円、30日で約11,160円です。室温が設定温度に達すると運転を弱める機種なら、実際の電気代はこれより下がりますが、夜は弱にする、切タイマーを使うなど、使い続ける時間を減らす工夫をしましょう。電源を切っても余熱がしばらく残るのも、オイルヒーターの特徴です。

Q. オイルヒーターを使うと、ブレーカーが落ちることはありますか?

1200Wのオイルヒーターを強で使うと、約12Aの電流が流れます。契約アンペアが30Aの家庭で、電子レンジやドライヤーなど消費電力の高い家電を同時に使うと、ブレーカーが落ちることがあります。オイルヒーターを使う時間帯は、ほかの家電を同時に使わないようにするか、契約アンペアを見直しましょう。強より弱(約5A)や中(約7A)で使えば、流れる電流も小さくなります。アンペアの目安は契約アンペアの目安で紹介しています。

Q. オイルヒーターは何畳まで暖められますか?

機種や住宅の断熱性によって違います。1200Wのウェーブ型オイルヒーターでは、断熱材がない住宅で木造約3畳・コンクリート約4.5畳、断熱材(50mm)がある住宅で木造約6畳・コンクリート約8畳です。適用畳数より広い部屋では強の運転が続き、電気代が上がるため、エアコンとの組み合わせを考えましょう。購入前に、使う部屋の広さと住宅の断熱性を確認しておくと、電気代のむだを防げます。広い部屋で使う場合は、エアコンと組み合わせましょう。

まとめ|オイルヒーターは弱・中で使い、冬の料金プランも見直す

1200Wのオイルヒーターの電気代は、1時間あたり強で約37.2円、中で約21.7円、弱で約15.5円です。強で1日8時間使うと、1か月で約8,900円かかり、6畳用エアコンの約7倍です。

部屋に合った機種を選び、暖まったら弱か中に切り替える、余熱やタイマーを使う、エアコンと組み合わせるといった工夫で、電気代を抑えられます。冬は使用量が増えて単価の高い段階で請求されやすいため、冬の使用量で料金プランも比べてみましょう。

※電気代は、電気料金の目安単価31円/kWh(税込)と、家電メーカーが公表している消費電力・消費電力量をもとに計算しています。エアコン(6畳用)は、暖房期間(11月8日〜4月16日)に1日18時間・設定温度20℃で使った場合の平均です。一人暮らしの使用量の中央値は、電気比較ガイドが2026年3〜8月に全国の電気契約者に実施した自社アンケートによります。

最短1分!電気代がいくら安くなるかチェック

無料シミュレーションはこちら

※個人情報の入力不要で利用できます

秋は電気代の見直しどき|冬の前に料金プランを比べる理由

冷房も暖房も使わない秋は、電気代が落ち着く時期です。冬に向けて料金プランを見直すなら、比べる前に確かめておきたいことがあります。

電気比較ガイドの調査では、冬の電気代は夏の1.14倍(中央値)でしたが、32%の家庭は冬のほうが安くなっていました。冬に電気代が上がるかどうかは、暖房の方法などによって変わります。

この記事では、冬に電気代が上がる家庭かを確かめる方法、11月からの値上げのうち切り替えで変わる部分と変わらない部分、冬に注意したい料金プラン、明細を使った比べ方を紹介します。

※料金・制度の情報は2026年10月時点のものです。調査の数値は、電気比較ガイドが2026年3〜8月に実施した自社アンケート(夏と冬の電気代を両方答えた225世帯)によります。

この記事のポイント

  • 冬の電気代は夏の1.14倍。ただし32%の家庭は冬のほうが安い
  • エアコンで暖房する家庭は1.18倍、夏だけ使う家庭は0.89倍
  • 支援の終了と託送料金の値上げは、どの電力会社でもかかる
  • 市場連動型や独自の調整費があるプランは、冬に電気代が上がることがある
  • 比べるときは、11月からの新しい単価と去年の冬の使用量で計算する
  • 切り替えはいつでもできる。比べてから決めれば間に合う
  • 東京電力EPの従量電灯Bなら、契約アンペアの見直しも効く

最短1分!電気代がいくら安くなるかチェック

無料シミュレーションはこちら

※個人情報の入力不要で利用できます

冬に電気代が上がる家庭か、去年の明細で確かめる

冬に電気代がどれくらい上がるかは、家庭によって違います。料金プランを比べる前に、自分の家が冬に電気代が上がる家庭かを、去年の明細で確かめましょう。

冬の電気代は夏の1.14倍。ただし32%の家庭は冬のほうが安い

電気比較ガイドが225世帯に夏(7〜9月)と冬(12〜2月)の電気代を聞いたところ、冬は夏の1.14倍(中央値)でした。一方で、73世帯(32%)は冬のほうが電気代が安くなっていました。

差が出ていたのは暖房の方法です。冬もエアコンで暖房する家庭は1.18倍でしたが、エアコンを夏だけ使う家庭は0.89倍で、冬のほうが安くなっていました。ガスや灯油で暖房している家庭では、冬に上がるのは電気代より暖房の燃料代です。

オール電化の家庭は1.33倍、北海道・東北・北陸・長野の寒冷地の家庭は1.30倍でした。くわしくは冬の電気代は夏の何倍?225世帯の調査で紹介しています。冬に電気代が上がる家庭ほど、冬の使用量で料金プランを比べると差がわかりやすくなります。

倍率は中央値で、家庭ごとの違いは、下位25%で0.87倍、上位25%で1.33倍まで開いていました。同じ1.14倍の目安でも、家庭によって冬の上がり方は違います。

冬の電気代は夏の何倍か(条件別・中央値)
条件 人数 冬の電気代は夏の
全体 225世帯 1.14倍
エアコンで夏も冬も冷暖房する 134人 1.18倍
エアコンは夏だけ使う 59人 0.89倍
オール電化 39人 1.33倍
寒冷地(北海道・東北・北陸・長野) 45人 1.30倍

出典:電気比較ガイド自社アンケート(2026年3〜8月実施・225世帯)

去年の夏と冬の明細を並べて、自分の家の倍率を出す

自分の家の倍率は、去年の冬(12〜2月)の電気代の平均を、夏(7〜9月)の平均で割ると出せます。たとえば夏が9,000円、冬が12,000円なら、約1.33倍です。

倍率が1.0を上回る家庭は、冬に電気の使用量が増える家庭です。この場合は、冬の使用量で料金プランを比べる意味があります。1.0を下回る家庭は、冬より夏に電気を使う家庭で、冬の暖房費はガスや灯油の請求で確かめる必要があります。

過去の明細は、紙の検針票や電力会社の会員サイト・アプリで確認できます。使用量(kWh)もあわせて控えておくと、このあとの計算に使えます。確認方法は電気の使用量の確認方法で紹介しています。

引っ越しなどで去年の明細がない場合は、今年の夏の明細と、冬に使う暖房の種類から考えましょう。冬にエアコンで暖房するなら、1.18倍が目安です。

  • 去年の7〜9月と12〜2月の電気代を、明細で確認する
  • 冬の平均を夏の平均で割って、倍率を出す
  • 冬の各月の使用量(kWh)も控えておく

電力自由化研究家 鈴木 翔太

電力自由化研究家
鈴木 翔太

料金プランを比べる前に、自分の家が冬に電気代が上がる家庭かを確かめておきましょう。冬にエアコンで暖房する家庭やオール電化の家庭は、冬の使用量で比べると差がわかりやすくなります。ガスや灯油で暖房する家庭は、冬に上がるのは電気代より暖房の燃料代です。比べる時期は、各社の11月からの単価が出そろってからでも間に合います。

11月からの値上げには、切り替えで変わる部分と変わらない部分がある

2026年の秋は、国の支援の終了と託送料金の見直しで、電気代が上がる時期です。どの部分が切り替えで変わり、どの部分が変わらないのかを分けて確認しましょう。

支援の終了と託送料金の値上げは、どの電力会社でもかかる

国の電気・ガス料金の支援は、2026年9月使用分で終了しました(※1)。支援は、電力会社が国の決めた単価で電気代から値引きするしくみで、終了の影響はどの電力会社と契約していても同じです。

東京電力エナジーパートナーの平均モデル(従量電灯B・30A・月260kWh)では、支援の値引き(910円)が入った10月分は8,275円、支援がない11月分は9,307円です。燃料費調整額の変化も含めて、1,032円の差です(※2)。

さらに11月1日からは、送配電網の利用料である託送料金が上がります。託送料金は、同じエリアならどの電力会社の電気代にも含まれる費用です。同じ平均モデルでは、この見直しで月254円上がります(※3)。くわしくは電気代は10月から値上げ?補助終了と託送料金改定で解説しています。

つまり、支援の終了と託送料金の値上げによる部分は、電力会社を切り替えても避けられません。切り替えで変えられるのは、値上げ分の反映のしかたや、もともとの料金の決め方です。

11月からの電気代の変化と、切り替えとの関係
変化 中身 切り替えで避けられるか
国の支援の終了 9月使用分で終了。全国の電力会社が同じ単価で値引きしていた 避けられない
託送料金の値上げ 送配電網の利用料。同じエリアならどの電力会社にもかかる 避けられない
値上げ分の反映のしかた 基本料金に反映するか、電力量料金に反映するかは会社ごとに違う プランによって変わる

(※1 2026年10月時点 資源エネルギー庁「今夏の電気・ガス料金支援(2026年7月~9月)」)

(※2 2026年10月時点 東京電力エナジーパートナー「2026年10月分電気料金の燃料費調整等について」、東京電力エナジーパートナー「託送料金見直しの当社電気料金への反映および供給条件の一部見直しならびに特定小売供給約款の変更届出について」)

(※3 2026年10月時点 東京電力エナジーパートナー「託送料金見直しの当社電気料金への反映および供給条件の一部見直しならびに特定小売供給約款の変更届出について」)

プランによって変わるのは、値上げ分の反映のしかた

託送料金の上がった分を料金のどこに反映するかは、電力会社によって違います。東京電力エナジーパートナーの従量電灯Bは基本料金が約26%上がり、電力量料金は1kWhあたり0.05円の値上げです(※1)。

一方、東北電力の従量電灯Bは、基本料金が10Aあたり41.11円、電力量料金が1kWhあたり1.39円上がります(※2)。月260kWh使う家庭なら、電力量料金の値上げ分だけで約361円です。電力量料金が上がるプランでは、冬に使用量が増えるほど値上げ額も増えます。

新電力の中には、まだ見直しの内容を検討している会社もあります(※3)。料金プランを比べるときは、各社の11月からの新しい単価が出てから比べると、冬の電気代の差を正しく見積もれます。

  • 基本料金が上がるプランは、使用量が少ない家庭ほど値上げの割合が高い
  • 電力量料金が上がるプランは、使用量が増える月ほど値上げ額が増える
  • 新しい単価は、各社の「料金改定のお知らせ」で確認する

(※1 2026年10月時点 東京電力エナジーパートナー「電気料金単価表(低圧)」)

(※2 2026年10月時点 東北電力「託送料金の変更に伴う電気料金の見直しについて」)

(※3 2026年10月時点 イッツコム「託送料金改定に伴う電気料金単価の見直し検討開始について」)

冬に注意したい料金プランの条件

冬は使用量が増えるだけでなく、電気の仕入れ値が上がりやすい季節でもあります。単価の安さだけで選ぶ前に、冬に電気代が上がりやすい条件を確認しましょう。

市場連動型や独自の調整費があるプランは、冬に上がることがある

電力量料金が卸電力市場の価格に合わせて変わる市場連動型のプランや、電力会社が市場の価格などをもとに独自の調整費を決めるプランは、市場の価格が上がると電気代も上がります。市場連動型のプランは、日本卸電力取引所(JEPX)の取引価格に連動して、30分ごとに料金単価が変わります。

2020年度の冬には、卸電力市場のスポット価格が高騰し、電気料金が高額になる事象が起き、電力・ガス取引監視等委員会に相談が寄せられました(※)。

冬に電気の需要が増え、市場の価格が上がる時期には、こうしたプランの電気代が上がることがあります。

このようなプランを比べるときは、今月の単価だけでなく、過去の冬の単価が公開されていれば確認しておくと安心です。しくみは市場連動型プランとは、電源調達調整費とはで解説しています。

市場連動型のプランは、市場の価格が安い時間帯に電気を使えば安くなることもありますが、冬の寒い日など、価格が上がる時期の負担も見込んでおく必要があります。

(※2026年10月時点 電力・ガス取引監視等委員会「『電力の小売営業に関する指針』の改定の建議について」)

燃料費調整額の上限と、解約金の有無も確認する

燃料費調整額は、燃料の価格に応じて毎月見直されます。大手電力会社の従量電灯などには上限がありますが、自由料金のプランの中には、上限がないプランもあります。燃料の価格が上がった月には、上限がないプランのほうが燃料費調整額は高くなります。くわしくは燃料費調整額とはで解説しています。

また、今の契約の解約金も確認しておきましょう。契約期間の途中で解約すると、解約金がかかる料金プランもあります。解約金がかかる場合は、冬の電気代の差と比べて判断します。くわしくは電気の解約金・違約金で解説しています。

燃料費調整額の上限や解約金の条件は、比べたいプランの料金表や重要事項説明書に書かれています。今の契約の条件は、契約のときに受け取った書面や会員サイトで確認できます。

冬に向けて比べるときに確認すること

  • 電力量料金が市場の価格で変わるプランか
  • 独自の調整費があるか、過去の冬の単価が公開されているか
  • 燃料費調整額に上限があるか
  • 今の契約に解約金がかかるか

11月からの単価と去年の冬の使用量で比べる

料金プランを比べるときは、11月からの新しい単価と、去年の冬の使用量を使います。明細を使った計算のしかたと、料金シミュレーションの使い方を紹介します。

明細の使用量と各社の料金表で、冬の電気代を計算する

冬の電気代は、基本料金に、使用量×電力量料金の単価を足して計算できます。3段階の料金なら、120kWhまで、120〜300kWh、300kWhを超える分に分けて計算します。

たとえば東京電力エナジーパートナーの従量電灯B・30Aで、冬に月400kWh使う場合、11月からの単価で計算すると約15,373円です(燃料費調整額・再エネ賦課金を除く)。比べたい電力会社の料金表でも、同じ使用量で計算すると、差がわかります。

燃料費調整額や調整費、再エネ賦課金は、1kWhあたりの単価に使用量を掛けて足します。再エネ賦課金はどの電力会社でも同じ単価なので、比べるときは除いても差は変わりません。

使用量は月によって違うため、12月・1月・2月の3か月分をそれぞれ計算し、合計で比べるとより正確です。燃料費調整額は月ごとに変わるため、各社が公表している直近の単価を使いましょう。計算した金額は、メモに残しておくと比べやすくなります。

明細の使用量で計算する例(東京電力EP 従量電灯B・30A・月400kWh)
項目 計算 金額
基本料金 30A 1,176.18円
電力量料金(120kWhまで) 120kWh×29.85円 3,582円
電力量料金(120〜300kWh) 180kWh×36.45円 6,561円
電力量料金(300kWh超) 100kWh×40.54円 4,054円
合計 燃料費調整額・再エネ賦課金を除く 約15,373円

※2026年10月時点

出典:東京電力エナジーパートナー「電気料金単価表(低圧)」

料金シミュレーションは、世帯人数からの目安を知るのに使う

電気料金シミュレーションでは、郵便番号と世帯人数を入れると、料金プランごとの電気代の目安がわかります。どのプランがありそうかを知る、最初の手がかりとして使えます。

シミュレーションの金額は世帯人数からの目安のため、実際の使用量とは違うことがあります。冬に使用量が増える家庭は、目安で候補をしぼったあと、明細の使用量で計算した金額もあわせて確かめると安心です。

  • シミュレーションで、候補になる料金プランの目安を見る
  • 候補のプランは、明細の冬の使用量で計算して確かめる
  • 今のプランのほうが安ければ、そのままにする

比べた結果、今のプランのままでよいとわかることもあります。

電気比較ガイドの調査では、電力会社を切り替えた152人のうち、「安くなった」は66%、「変わらない・高くなった」は34%でした(電力会社の切替で電気代は下がる?152人調査)。シミュレーションの目安と、明細で計算した金額に差がある場合は、明細で計算した金額をもとに判断しましょう。

太陽光発電や蓄電池がある家庭は、次の点もあわせて確認しましょう。

切り替えはいつでもできる。比べてから決めれば間に合う

料金プランの切り替えに、決まった時期はありません。切り替えにかかる日数と、電力会社を変えなくてもできる見直しを紹介します。

工事がなければ約4日。11月に比べても、12月に使う電気に間に合う

電力会社の切り替えにかかる日数は、スマートメーターへの交換工事がなければ約4日、交換工事が必要なら約2週間です(※)。今の電力会社の解約の手続きは、切り替え先の電力会社が代わりに進められます。申し込みは、新しい電力会社に行います。

新しい料金は、切り替わった日の使用分から適用されます。各社の11月からの単価が出てから比べて申し込んでも、12月に使う電気には間に合います。冬の途中でも切り替えはできるため、急いで決める必要はありません。

なお、電気代の請求は、使った期間の翌月ごろに届くことが一般的です。たとえば12月に使った電気は、1月ごろに請求されます。明細の「使用期間」を見て、どの期間の電気代かを確かめておきましょう。申し込みには、明細に書かれている「供給地点特定番号」と「お客さま番号」が必要です。

  • 工事がなければ約4日、交換工事が必要なら約2週間
  • 新しい料金は、切り替わった日の使用分から適用
  • 冬の途中でも切り替えられる

(※2026年10月時点 資源エネルギー庁「電力会社の切り替え方法」)

電力会社を変えなくてもできる、契約アンペアの見直し

東京電力エナジーパートナーの従量電灯Bは、11月1日から基本料金が約26%上がります。基本料金は契約アンペアで決まるため、アンペアを見直すと、電力会社を変えなくても毎月の基本料金を下げられます。

たとえば40Aから30Aに下げると、11月からは基本料金が月392.06円、年間で約4,700円安くなります。ただし、アンペアを下げると同時に使える家電が減り、エアコンや電子レンジを同時に使うとブレーカーが落ちることがあります。

冬は暖房で同時に使う家電が増える季節です。一人暮らしで使用量が少ないのに40A以上で契約している場合などは、冬の使い方を考えたうえで見直すとよいでしょう。アンペアの目安は契約アンペアの目安で紹介しています。

今の契約アンペアは、明細の「契約」の欄や、分電盤のアンペアブレーカーで確認できます。アンペアの変更は、契約している電力会社に申し込みます。工事が必要かどうかも、そのときに確認しましょう。

東京電力EP 従量電灯Bの基本料金(11月1日の見直し前後)
契約アンペア 10月31日まで 11月1日から
30A 935.25円 1,176.18円
40A 1,247.00円 1,568.24円
50A 1,558.75円 1,960.30円
60A 1,870.50円 2,352.36円

※2026年10月時点

出典:東京電力エナジーパートナー「電気料金単価表(低圧)」

秋のうちにできる冬の準備

料金プランの確認とあわせて、秋のうちに冬の準備をしておくと、冬の使用量を抑えられます。冷暖房を使わない時期だからこそできることを紹介します。

暖房の設定温度を1℃低めにし、重ね着で過ごす

秋は、昼と夜の気温差が開きやすい時期です。日中は窓を開けて風を通し、朝晩は窓を閉めて重ね着をすれば、エアコンを使わずに過ごせる日が増えます。早めに衣替えをして、カーディガンやひざ掛けを用意しておきましょう。

資源エネルギー庁の試算では、エアコンの暖房の設定温度を21℃から20℃にすると年間約1,650円の節約になります(※)。2.2kWのエアコンを1日9時間使った場合です。冷房の設定温度を27℃から28℃にした場合は、年間約940円です。

秋のうちに、寒い日も厚着で過ごす習慣をつけておくと、冬の設定温度も下げやすくなります。足元が冷えるときは、厚手の靴下やスリッパを使うと、設定温度を上げずに過ごしやすくなります。エアコン暖房の電気代はエアコンの電気代で紹介しています。

日当たりのよい部屋は、晴れた日の昼間にカーテンを開けて日差しを取り込むと、暖房をつける時間を短くできます。夕方に日が落ちたら、早めにカーテンを閉めて熱を逃がさないようにしましょう。

(※2026年10月時点 資源エネルギー庁「家庭向け省エネ関連情報(空調)」)

フィルター掃除と窓の断熱は、暖房を使う前に

冷房で使ったエアコンのフィルターには、ほこりがたまっています。資源エネルギー庁の試算では、フィルターを月1〜2回掃除すると年間約990円の節約になります(※)。フィルターにたまったほこりは、掃除機で吸い取ると落とせます。

冬は、部屋の熱が窓から逃げやすくなります。厚手のカーテンや断熱シートを、暖房を使い始める前に用意しておくと、暖めた空気が逃げにくくなります。カーテンは床まで届く長さにすると、窓際で冷えた空気が部屋に流れ込みにくくなります。

電気毛布やこたつなど冬に使う暖房器具は、シーズンの初めにコードやコントローラーに傷みがないか確認しておきましょう。去年使っていなかった暖房器具は、試運転をして、焦げたにおいや異音がしないかも見ておくと安心です。古い暖房器具は、本体に書かれた消費電力も確かめておきましょう。

  • エアコンのフィルターを掃除する
  • 厚手のカーテンや断熱シートを用意する
  • 暖房器具のコードやコントローラーを点検する

(※2026年10月時点 資源エネルギー庁「家庭向け省エネ関連情報(空調)」)

よくある質問

Q. 冬に国の支援があったら、比べ方は変わりますか?

この記事の作成時点(2026年10月)では、冬の支援は発表されていません。支援がある場合は、これまでと同じように、電力会社が国の決めた単価で値引きするしくみになります。

値引きの単価はどの電力会社でも同じなので、どのプランが安いかの比べ方は変わりません。支援があるかどうかにかかわらず、11月からの単価と冬の使用量で比べましょう。支援の内容が発表された場合は、資源エネルギー庁や契約している電力会社のお知らせで確認できます。

Q. 冬の途中で切り替えても大丈夫ですか?

大丈夫です。電力会社の切り替えは、季節に関係なく申し込めます。切り替わるまでの間も電気は今の電力会社から届くため、電気が止まることはありません。切り替わった日からの使用分は、新しい料金になります。

切り替えた月は、切り替え前と後の電力会社からそれぞれ請求が届きます。今の契約に解約金がかかる場合があるため、申し込む前に確認しておきましょう。切り替わる日は、申し込んだ電力会社から案内があります。案内のメールや書面は、保管しておきましょう。

Q. 切り替えるときに工事は必要ですか?

電気は今までと同じ送電線・配電線を通って届くため、新しく電線を引く工事はありません(※1)。同じ送配電線から届く電気なので、電気の品質も変わりません。

スマートメーターが設置されていない場合は交換が必要ですが、交換の費用は原則かかりません。交換は地域の一般送配電事業者が行い、切り替え先の電力会社が手続きを進めるため、自分で交換を頼む必要はありません。交換のときに、1軒あたり約15分の停電を伴う場合があります(※2)。

(※1 2026年10月時点 電力・ガス取引監視等委員会「電力小売全面自由化に関するよくあるご質問と回答集」)

(※2 2026年10月時点 資源エネルギー庁「電力会社の切り替え方法」)

Q. ガスで暖房している家庭も、秋に見直したほうがいいですか?

ガスや灯油で暖房している家庭は、冬に電気の使用量があまり増えず、冬に上がるのは暖房の燃料代です。電気比較ガイドの調査でも、エアコンを夏だけ使う家庭の冬の電気代は夏の0.89倍でした。

このような家庭は、使用量が増える夏の明細で料金プランを比べるほうが、差がわかりやすくなります。冬の暖房費は、ガスや灯油の請求もあわせて確認しましょう。夏にエアコンを使う時間が長い家庭は、夏の電気代が上がる前の春に比べるのも一つの方法です。

まとめ|冬に上がる家庭かを確かめ、11月からの単価で比べる

秋に料金プランを見直すなら、まず去年の夏と冬の明細で、自分の家が冬に電気代が上がる家庭かを確かめましょう。冬の電気代は夏の1.14倍でしたが、32%の家庭は冬のほうが安くなっていました。

国の支援の終了と託送料金の値上げは、どの電力会社でもかかります。比べるときは、各社の11月からの単価と去年の冬の使用量で計算し、市場連動型や調整費、解約金の条件も確認しましょう。切り替えはいつでもできるため、比べてから決めれば間に合います。

※料金・制度の情報は2026年10月時点のものです。電気代の計算例は、燃料費調整額・再生可能エネルギー発電促進賦課金を含みません。調査の数値は電気比較ガイドの自社アンケート(2026年3〜8月実施)、省エネ量と節約額は資源エネルギー庁の試算によります。

最短1分!電気代がいくら安くなるかチェック

無料シミュレーションはこちら

※個人情報の入力不要で利用できます

【独自調査】エアコンのつけっぱなしで電気代はいくら違う?リアルな249人の声を調査

冬もエアコンで暖房をすると、電気代がどれくらい上がるのか気になる人もいるでしょう。電気比較ガイドが全国の電気契約者249人に聞いたところ、60%が夏と冬の両方でエアコンを使っていました。

同じ家庭の夏と冬の電気代を比べると、夏と冬の両方でエアコンを使う家庭は冬のほうが中央値で1,000円高く、夏だけ使う家庭は冬のほうが1,000円安い結果でした。冬もエアコンで暖房する家庭は、夏の明細を目安にすると、冬の電気代を少なく見積もってしまいます。

この記事では、エアコンの使い方別の夏と冬の電気代と、家庭どうしで比べるときの注意点、回答者がしているエアコンの節電の工夫、この冬の電気代の見込み方を紹介します。

※料金・制度の情報は2026年10月時点のものです。調査の数値は、電気比較ガイドが2026年3〜8月に実施した自社アンケート(全国の電気契約者249人)によります。

この記事のポイント

  • 60%が夏と冬の両方でエアコンを使っていた
  • 同じ家庭で比べると、夏冬使う家庭は冬のほうが1,000円高く、夏だけの家庭は1,000円安い
  • 家庭どうしの冬の差4,000円は、ガス・灯油の暖房費を含まない電気代だけの差
  • エアコンの工夫は設定温度45%、扇風機・サーキュレーター併用24%
  • 去年の冬の請求額には国の値引き(1kWhあたり最大4.5円)が入っている
  • 冬の予算は、去年の冬の使用量を今の料金表で計算し直す

最短1分!電気代がいくら安くなるかチェック

無料シミュレーションはこちら

※個人情報の入力不要で利用できます

冬もエアコンで暖房する家庭は、冬の電気代が夏を上回る

まずは、エアコンをどの時期に使っているかと、使い方ごとの夏と冬の電気代を見ていきます。冬もエアコンで暖房する家庭は、同じ家庭の夏より冬の電気代が高くなっていました。

6割が、夏と冬の両方でエアコンを使っていた

エアコンを使う時期の割合

電気比較ガイド自社調査(2026年3〜8月/全国の電気契約者249人)

エアコンを使う時期を聞くと、「夏と冬の両方」が60%(150人)でした。「夏だけ」は26%(64人)、「ほぼ一年中」は9%(23人)、「使わない」は4%(11人)、「冬だけ」は1人でした。

夏と冬の両方、またはほぼ一年中使う人を合わせると、約7割(173人)が冬もエアコンで暖房をしていることになります。エアコンは冷房だけでなく、冬の暖房としても使われていることがわかります。

一方で、夏だけ使う人の回答には、「冬は寝る時は電気毛布、部屋で過ごしている時は着る毛布を使い、出来るだけエアコンを使わずに過ごすようにしています」「冬はこたつなどで足元を温めて、エアコンは付けないようにしています」といった声がありました。エアコンを使う時期によって、冬の暖まり方は家庭ごとに違っていました。夏だけ使う家庭の冬の電気代を見るときは、ほかの暖房の費用が電気代の外にあることも頭に入れておく必要があります。

エアコンの暖房1時間あたりの電気代はエアコンの電気代(冷房・暖房)で紹介しています。

同じ家庭で比べると、冬もエアコンを使う家庭は冬のほうが1,000円高い

エアコンの使い方別の夏と冬の電気代の中央値

電気比較ガイド自社調査(2026年3〜8月/ガス併用の家庭208人)。オール電化の家庭は給湯にも電気を使うため、ガス併用の家庭で比べています。

ガス併用の家庭208人に、夏(7〜9月の平均)と冬(12〜2月の平均)の電気代を聞きました。同じ家庭の冬と夏の差を見ると、夏と冬の両方で使う家庭は冬のほうが1,000円高く(中央値・107人)、ほぼ一年中使う家庭は2,000円高くなっていました(11人)。

反対に、夏だけ使う家庭は冬のほうが1,000円安くなっていました(43人)。グラフのとおり、夏だけ使う家庭は夏8,000円・冬6,000円、夏と冬の両方で使う家庭は夏8,800円・冬10,000円で、冬に向けて電気代の動きが逆になります。

冬もエアコンで暖房する家庭は、夏の明細を目安に冬の予算を立てると足りなくなります。冬の電気代は、去年の冬の明細で確かめておきましょう。同じ傾向は冬の電気代は夏の何倍?225世帯の調査でも出ています。

なお、この比較はガス併用の家庭のものです。オール電化の家庭はお湯をわかすのにも電気を使い、冬はエアコン以外の理由でも電気代が上がります。オール電化の家庭の電気代はオール電化の電気代で紹介しています。

家計・節約アドバイザー 山田 美咲

家計・節約アドバイザー
山田 美咲

冬もエアコンで暖房する家庭は、夏の明細ではなく、去年の冬の明細で冬の予算を立てましょう。電気代を抑えたいときも、寒さを我慢するより、設定温度やサーキュレーターの併用で使用量を抑えるほうが無理なく続けられます。

家庭どうしの冬の電気代の差は、エアコン暖房の費用ではない

冬の電気代の中央値は、夏だけ使う家庭が6,000円、夏と冬の両方で使う家庭が10,000円で、4,000円の差がありました。ただし、この差はエアコン暖房にかかる電気代そのものではありません。

1人暮らしでも2人世帯でも、冬の電気代は3,000円違った

世帯人数別に見た、エアコンの使い方と冬の電気代の中央値

電気比較ガイド自社調査(2026年3〜8月/ガス併用の家庭208人)。1人暮らし60人・2人世帯47人の冬(12〜2月平均)の電気代の中央値

ガス併用の家庭で、世帯人数ごとに冬の電気代の中央値を比べました。1人暮らしは、夏だけ使う家庭が4,000円、夏と冬の両方で使う家庭が7,000円でした。2人世帯でも、夏だけ使う家庭が7,000円、夏と冬の両方で使う家庭が10,000円です。

世帯人数が同じでも、冬の電気代は月3,000円違っていました。ただし、住まいの広さや地域、ほかの暖房器具の使い方は家庭ごとに違います。

人数をそろえても、エアコン以外の違いを含んだ差です。たとえば寒い地域では、灯油のストーブで暖房してエアコンは夏だけ、という家庭もあります。その場合、冬の電気代は安くても、灯油代を合わせた暖房費は安いとは限りません。

グラフは、ガス併用の家庭のうち、1人暮らし60人と2人世帯47人の冬の電気代の中央値です。中央値は、金額を小さい順に並べたときの真ん中の値です。世帯人数別の電気代の目安は世帯人数別・季節別の電気代の目安で紹介しています。

夏だけ使う家庭は、ガスや灯油、電気毛布で暖まっている

夏だけエアコンを使う家庭も、冬に暖房をしていないわけではありません。夏だけ使う人の回答には、電気毛布やこたつ、ストーブを使っているという声がありました。「着込んでエアコン付けないで頑張っています。」という声のように、厚着で過ごしている家庭もあります。

ガスや灯油のストーブ・ファンヒーターで暖房している場合、その費用は電気代には入りません。そのため、エアコン暖房をやめれば月4,000円安くなる、という意味ではありません。ガスや灯油の暖房に替えれば、そのぶんガス代や灯油代がかかります。

部屋全体を暖めるなら、エアコンは電気代を抑えやすい暖房器具です(よくある質問を参照)。冬の暖房費を比べるときは、電気代だけでなく、ガス代や灯油代も季節ごとの請求額で合わせて確かめましょう。

寒さを我慢してエアコンを使わないようにするより、エアコンを効率よく使って使用量を抑えるほうが、無理なく続けられます。次の章で、回答者がしているエアコンの工夫を紹介します。

冬もエアコンを使う家庭がしている工夫

節電の工夫として、エアコンの使い方を書いた人は112人いました。工夫の中身と実際の声、公的機関が示している節電の目安を紹介します。どれも今日から始められるものです。

設定温度を意識している人が45%、扇風機・サーキュレーター併用が24%

エアコンの電気代を抑えるためにしている工夫の割合

電気比較ガイド自社調査(2026年3〜8月/節電の工夫にエアコンの使い方を書いた112人)。1人が複数に当てはまる場合があります

節電の工夫にエアコンの使い方を書いた112人のうち、設定温度を意識している人が45%(50人)でした。冬の設定温度を書いていた7人は、18℃から22℃の間に設定していました。夏は26〜28℃前後に設定している人が目立ちました。

「夏場のエアコンは27℃、冬場のエアコンは20℃にして節電をしています。」という声のように、夏と冬で設定温度を決めている人もいます。資源エネルギー庁の試算では、暖房の設定温度を21℃から20℃にすると、年間約1,650円の節約になります(2.2kWのエアコン・1日9時間。資源エネルギー庁「家庭向け省エネ関連情報(空調)」)。

次に多かったのが、扇風機・サーキュレーターとの併用(24%・27人)です。暖かい空気は部屋の上にたまりやすいため、サーキュレーターで空気を回すと、足元まで暖まりやすくなります。暖房の効きがよくなれば、設定温度を上げすぎずに済みます。「エアコンは暖房冷房ともにサーキュレーターを使い、窓やドアにプチプチや断熱カーテンを引いている。」という声もありました。くわしくは扇風機・サーキュレーター併用の電気代で解説しています。

使う部屋をしぼる、つけっぱなしにするなどの工夫も

ほかの暖房器具や厚着と組み合わせている人は15%(17人)でした。「エアコンの設定は22度くらいで、エアコンだけでは寒いので、ファンヒーターを併用している。」のように、エアコンとほかの暖房器具を組み合わせている人もいます。

エアコンをこまめに切らず、つけっぱなしにしている人は13%(14人)でした。「エアコンはこまめにつけたり消したりせず、つけっぱなしにしている。」という声があります。エアコンは、運転を始めて部屋を暖めるときにいちばん電気を使うため、短い外出なら切らないほうがよい場合があります。くわしくはエアコンつけっぱなしの電気代で解説しています。

また、使う部屋をしぼっている人は7%(8人)でした。「できる限り家族同部屋で過ごしてエアコンの稼働数を減らす。」のように、家族が同じ部屋で過ごし、動かすエアコンの台数を減らしています。資源エネルギー庁は、フィルターを月に1〜2回掃除すると年間約990円の節約になるとしています。

  • 設定温度を決めておく(21℃→20℃で年間約1,650円)
  • サーキュレーターで暖かい空気を足元に回す
  • 短い外出なら、こまめに切らずにつけておく
  • 家族が同じ部屋で過ごし、動かすエアコンを減らす
  • フィルターを月に1〜2回掃除する(年間約990円)

この冬の電気代は、去年の冬の明細で見込む

冬もエアコンで暖房する家庭は、冬の電気代の見込みを去年の冬の明細で立てます。ただし、去年の冬と今年の冬では料金の条件が違うため、去年の請求額をそのまま使うと見込みが低くなることがあります。

去年の12〜2月の明細で、使用量と請求額を確かめる

まず、去年の12〜2月の明細で、使用量(kWh)と請求額を確かめます。明細は、電力会社の会員サイトやアプリで過去の分を確認できます。紙の明細を保管していない場合も、会員サイトに登録すると過去の使用量を見られることがあります。確認方法は電気の使用量の確認方法で紹介しています。

明細には、使った期間(○月○日〜○月○日)が書かれています。電気代は使った月の翌月ごろに請求されることが一般的なため、請求月ではなく、使った期間で12〜2月の分を選びます。去年の冬にエアコンを長く使った月の使用量がわかれば、今年の冬もおおよそ同じ量を使うと考えられます。去年の冬に引っ越しや家族の人数の変化があった家庭は、その分を見込んでおきましょう。

電気代は、使用量に1kWhあたりの単価をかけた金額に、基本料金や燃料費調整額、再エネ賦課金を足して計算します。去年の冬の使用量に、今の料金プランの単価をかけて計算すると、今年の冬の見込みがわかります。計算のしかたは電気代の計算方法(内訳)で解説しています。

去年の冬は国の値引きがあった。同じ使い方でも請求額が上がることがある

去年の冬は、国の電気・ガス料金支援で、2026年1月・2月使用分は1kWhあたり4.5円、3月使用分は1.5円が値引きされていました(資源エネルギー庁「暖房費のかさむこの冬も、電気・ガス料金の支援を実施。よくいただく質問に資源エネルギー庁がお答えします!」)。月400kWh使う家庭なら、1か月で1,800円の値引きです。

2026年10月時点で、この冬(2027年1〜3月使用分)の支援は発表されていません。支援がなければ、去年と同じ使い方でも請求額は上がります。支援の最新情報は電気代の補助金はいつまでで確認できます。

また、2026年11月から料金を見直す電力会社もあります。たとえば東京電力エナジーパートナーの従量電灯Bは、11月1日から30Aの基本料金が935.25円から1,176.18円になります(東京電力エナジーパートナー「電気料金単価表(低圧)」)。今の料金プランの単価は、契約中の電力会社の料金表で確かめましょう。

ほかの料金プランと比べる場合も、同じ冬の使用量に各社の料金表の単価をかけて計算します。当サイトの料金シミュレーションは、郵便番号と世帯人数から電気代の目安を出すものです。

  • 去年の12〜2月の明細で、使った期間ごとの使用量と請求額を確かめる
  • 去年の冬の請求額には、国の値引き(1kWhあたり最大4.5円)が入っている
  • 今の料金表の単価で、去年の冬の使用量を計算し直す

よくある質問

Q. 冬はエアコンとほかの暖房器具、どちらが電気代が安いですか?

部屋全体を暖めるなら、エアコンは電気代を抑えやすい暖房器具です。エアコンは外の空気から熱を集めて部屋に運ぶしくみのため、使った電気の数倍の熱を部屋に送れます。一方、電気毛布やこたつは体の近くだけを暖めるため、消費電力が小さく済みます。たとえば電気毛布は、1時間あたり1円前後で使えるものもあります。部屋全体はエアコン、足元や寝るときは電気毛布やこたつ、と使い分けると電気代を抑えやすくなります。

今回の調査でも、エアコンとこたつや電気毛布を組み合わせている人がいました。

Q. 冬のエアコンの設定温度は何度がいいですか?

環境省は、暖房時の室温の目安を20℃としています(環境省「平成30年度『ウォームビズ』について」)。

今回の調査でも、冬の設定温度を書いていた人は18℃から22℃でした。ただし、設定温度と実際の室温は同じとは限りません。寒いと感じるときは、設定温度を上げる前に、サーキュレーターで空気を回したり、厚着をしたりすると、電気代を抑えながら暖かく過ごせます。厚手のカーテンで窓からの冷気を防ぐのも効果的です。

Q. 冬の電気代は、いつの請求から上がりますか?

電気代は、使った月の翌月ごろに請求されることが一般的です。そのため、12〜2月にエアコンの暖房をたくさん使うと、1〜3月ごろの請求額が上がります。検針日は家庭によって違うため、使った期間(○月○日〜○月○日)は明細や会員サイトで確認しましょう。冬の請求が来る前に、去年の冬の明細で使用量を確かめておくと、冬の家計の予算を立てやすくなります。去年の冬の1〜3月使用分には国の値引きが入っていたため、同じ使用量でも今年の請求額は上がることがあります。

Q. オール電化の家庭も、冬もエアコンを使うと電気代は上がりますか?

オール電化の家庭も、冬にエアコンで暖房すれば、そのぶん電気の使用量は増えます。ただし、オール電化の家庭はお湯をわかすのにも電気を使うため、冬はエアコン以外の理由でも電気代が上がります。この記事の比較はガス併用の家庭のもので、オール電化の家庭(41人)は別に見ています。

今回の調査では、オール電化で夏と冬の両方でエアコンを使う家庭の冬の電気代は、中央値19,500円(18人)でした。オール電化の家庭は、夜間の単価が安い料金プランを使っていることもあるため、去年の冬の明細で時間帯ごとの使用量も確かめておきましょう。

まとめ|冬もエアコンで暖房する家庭は、去年の冬の明細で予算を立てる

エアコンの使い方と電気代の調査結果のまとめ

電気比較ガイド自社調査(2026年3〜8月/全国の電気契約者249人)

全国の電気契約者249人のうち、60%が夏と冬の両方でエアコンを使っていました。同じ家庭で比べると、夏と冬の両方で使う家庭は冬のほうが電気代が1,000円高く、夏だけ使う家庭は1,000円安くなっていました。家庭どうしの冬の電気代の差(4,000円)には、ガスや灯油の暖房費は含まれていません。

冬もエアコンで暖房する家庭は、去年の冬の明細で使用量を確かめ、今の料金表の単価で計算し直して予算を立てましょう。去年の冬の請求額には国の値引きが入っているため、そのまま使うと見込みが低くなります。電気代を抑えたいときは、寒さを我慢するより、設定温度やサーキュレーターなどの工夫で使用量を抑えましょう。

※本記事の調査数値は、電気比較ガイドが2026年3月〜8月に全国の電気契約者249人に実施した自社アンケートに基づきます。夏・冬の電気代は回答者が答えた1か月あたりの平均額で、中央値で比較しています。出典の情報は2026年10月時点のものです。節電の工夫は自由記述の回答を内容で分けたもので、1人が複数に当てはまる場合があります。

最短1分!電気代がいくら安くなるかチェック

無料シミュレーションはこちら

※個人情報の入力不要で利用できます

当サイトでは、公式発表の情報だけでは分からない「実際に使ってみてどうだったか」を補うため、利用者への独自アンケート調査を実施し、その結果を一次情報として記事に反映しています。

  • 調査名:電気料金・電力会社に関する利用実態調査(電気代比較ガイド独自調査)
  • 調査方法:クラウドソーシングサービスを通じたインターネットアンケート
  • 調査期間:2026年3月16日〜2026年8月12日
  • 調査対象:自宅で電気を契約している全国の個人(回答は40都道府県から)
  • 回答総数:322件
  • 設問数:全31問(住居タイプ・世帯人数・契約中の電力会社とプラン・契約アンペア数・毎月の電気代と使用量・乗り換え前後の比較・満足度・不満点等)
  • 回答に含まれる電力会社:大手電力会社・新電力会社あわせて28社(このほか「その他」としての回答を含みます)

アンケートの収集・集計にあたっては、恣意的な操作を防ぐため以下を徹底しています。

  • 第三者からの回答収集:回答はクラウドソーシングを通じて第三者から募集しており、当サイトおよび委託元の関係者による回答は集計対象に含めません
  • 証憑の提出を必須化:回答にあたって電気料金の明細と住居の写真の提出を必須としており、提出内容と回答内容の整合性を確認できたものを採用します
  • 数値の無加工:特定の電力会社に有利または不利となるような回答の取捨選択・重み付け・点数の調整は一切行わず、集計結果をそのまま掲載します
  • 否定的な回答も掲載:満足度の低い回答や不満点についても、削除・改変せずそのまま紹介します
  • 調査概要の併記:調査結果を引用する記事には、調査期間・回答数・調査方法を併記し、どのデータに基づく記述かが分かるようにします
  • 継続的な追加調査:回答は継続して募集しており、一定数の追加回答が集まった時点で集計結果を見直し、記事の数値を更新します

パソコン・ゲーム機の電気代は?|ノート・ゲーミングPC・PS5・Switch 2を比較

在宅ワークでパソコンを長く使ったり、休日にゲームをしたりすると、電気代がどれくらいかかっているのか気になります。パソコンやゲーム機は、種類によって消費電力が違うため、電気代にも差が出ます。

結論から言うと、1時間あたりの電気代は、ノートパソコンが約0.6〜0.9円、Switch 2が約0.6円です。一方、ゲーミングPCは約9.3〜18.6円、PS5は最大で約10.9円かかります。

この記事では、ノートパソコン・デスクトップパソコン・ゲーミングPC・PS5・Switch 2の電気代を1時間あたりで比べ、在宅ワークやゲームで使った場合の1か月の電気代と、電気代を抑える使い方を紹介します。

※電気代は、電気料金の目安単価31円/kWh(税込)で計算しています。実際の電気代は、機種・使い方・契約している料金プランによって変わります。情報は2026年10月時点。

最短1分!電気代がいくら安くなるかチェック

無料シミュレーションはこちら

※個人情報の入力不要で利用できます

パソコン・ゲーム機の1時間あたりの電気代を比較

パソコンとゲーム機の電気代は、1時間あたり1円未満から約19円まで差があります。消費電力が大きいのは、高性能な部品を使うゲーミングPCとPS5です。

パソコンは、ノートが約1円以下、ゲーミングPCは最大約19円

パソコン・ゲーム機の1時間あたりの電気代

電気料金の目安単価31円/kWhで計算

下限の目安上限までの幅

液晶モニター(27型)約0.4円
Switch 2(TVモード・ゲーム中)約0.6円
ノートパソコン約0.6〜0.9円
テレビ(43型)約1.7円
デスクトップパソコン約1.6〜4.7円
PS5(最大)最大 約10.9円
PS5 Pro(最大)最大 約12.1円
ゲーミングPC約9.3〜18.6円
05101520

1時間あたりの電気代(円)

パソコンはメーカーが公表している消費電力の目安、モニターは標準消費電力、Switch 2はゲーム中の消費電力、PS5は最大消費電力、テレビは年間消費電力量から計算した1時間あたりの平均。

パソコンメーカーが公表している消費電力の目安は、ノートパソコンが20〜30W、デスクトップパソコンが50〜150W、ゲーミングPCが300〜600Wです。1時間あたりの電気代にすると、ノートは約0.6〜0.9円、デスクトップは約1.6〜4.7円、ゲーミングPCは約9.3〜18.6円になります。

ゲーミングPCの電気代が高いのは、映像を処理するグラフィックボードと高性能なCPUの消費電力が大きいためです。ただし、消費電力は使い方によって変わります。3Dのゲームを動かしているときは上限に近づき、ネットを見たり文書を作ったりしているときは下限に近くなります。

デスクトップパソコンは、本体とは別にモニターの電気代もかかります。27型の液晶モニターで標準14Wの機種なら、1時間あたり約0.4円です。

ノートパソコンの消費電力が小さいのは、バッテリーで動かすことを前提に、電気を使いにくい部品でつくられているためです。充電しながら使っても、電気代は1時間1円に届きません。

パソコンの1時間あたりの電気代
パソコンの種類 消費電力の目安 1時間あたりの電気代
ノートパソコン 20〜30W 約0.6〜0.9円
デスクトップパソコン 50〜150W 約1.6〜4.7円
ゲーミングPC 300〜600W 約9.3〜18.6円
液晶モニター(27型) 14W(標準) 約0.4円

ゲーム機は、Switch 2が約0.6円、PS5は最大約11円

任天堂によると、Switch 2をTVモードでゲームしているときの消費電力は約19Wで、1時間あたり約0.6円です。メニュー画面を表示しているときは約8Wまで下がります。

PS5は、取扱説明書に記載された最大消費電力が350W(PS5 Proは390W)で、1時間あたりにすると最大で約10.9円(Proは約12.1円)です。実際のゲーム中の消費電力はこれより低く、遊ぶゲームによって変わります。

ゲーム機は、テレビにつないで使うため、テレビの電気代も加わります。43型の4K液晶テレビの場合、年間消費電力量(104kWh)から計算すると、1時間あたり約1.7円です。Switch 2では、本体よりテレビの電気代のほうが高くなります。

Switch 2を携帯モードで遊べば、テレビを使わないぶん電気代を抑えられます。PS5のように消費電力が大きいゲーム機ほど、遊ぶ時間の長さが電気代に表れるため、次の章で1か月の電気代も確認しておきましょう。

ゲーム機とテレビの1時間あたりの電気代
機器 消費電力 1時間あたりの電気代
Switch 2(TVモード・ゲーム中) 約19W 約0.6円
PS5 最大350W 最大 約10.9円
PS5 Pro 最大390W 最大 約12.1円
テレビ(43型・4K液晶) 平均 約56W 約1.7円

家計・節約アドバイザー 山田 美咲

家計・節約アドバイザー
山田 美咲

パソコンやゲーム機の電気代は、本体だけでなく画面の分も合わせて考えましょう。ノートパソコンやSwitch 2は1時間1円もかかりませんが、ゲーミングPCやPS5は最大で10円を超えます。テレビやモニターの電気代も加わるため、毎日長く使う家庭では月1,000円を超えることもあります。使わないときの設定を見直すだけでも、年間の電気代は変わります。

使い方別の1か月の電気代

1時間あたりの電気代が小さくても、毎日使えば1か月の電気代は積み重なります。在宅ワークとゲームの2つの使い方で、1か月の電気代を計算しました。

在宅ワークで1日8時間・月20日使った場合

在宅ワークでパソコンを1日8時間・月20日(月160時間)使った場合、ノートパソコンなら1か月約100〜150円です。デスクトップパソコンに27型モニターをつないで使うと、約320〜810円になります。ノートパソコンに27型モニターをつなぐ場合は、モニターの分(月約70円)が加わり、合計で月約170〜220円です。1日あたりにすると、ノートパソコン本体だけなら約5〜7円です。

パソコン本体の電気代は、月数百円ほどです。在宅ワークで電気代が上がるのは、パソコンよりも昼間に使うエアコンや照明の影響です。たとえば6畳用エアコンの暖房は1時間あたり約5円で、ノートパソコンの5倍以上かかります。夏や冬は、パソコンの電気代よりエアコンの電気代を見直すほうが効果的です。エアコンの電気代はエアコンの電気代で解説しています。

在宅ワークの日が多い家庭は、平日の昼間も電気を使います。料金プランによっては、時間帯によって単価が違うため、自分の使い方に合っているか確認しておきましょう。

在宅ワークで1日8時間・月20日使った場合の1か月の電気代
パソコン 1時間あたり 1か月あたり
ノートパソコン(20〜30W) 約0.6〜0.9円 約100〜150円
デスクトップ+27型モニター(64〜164W) 約2.0〜5.1円 約320〜810円

ゲームを1日3時間・30日した場合

ゲームを1日3時間・30日(月90時間)した場合、Switch 2はテレビの分を合わせても月約210円です。PS5はテレビの分を合わせて最大で月約1,130円、ゲーミングPCはモニターの分を合わせて月約880〜1,710円になります。Switch 2なら、テレビと合わせて毎日3時間遊んでも、1日あたり約7円です。

Switch 2とゲーミングPCでは、同じ時間遊んでも電気代に約4〜8倍の差があります。ゲーミングPCで長時間遊ぶ家庭は、月1,000円を超えることもあると考えておきましょう。

PS5は最大消費電力で計算しているため、実際の電気代はこれより下がります。遊ぶゲームの種類や画質の設定によっても変わります。

ゲーミングPCで遊ぶ時間を1日1時間減らすと、月30時間分で約290〜570円下がります。ゲーム機やパソコンを選ぶときは、本体の値段だけでなく、遊ぶ時間に合わせた電気代も考えておくと安心です。

ゲームを1日3時間・30日した場合の1か月の電気代
ゲーム機・パソコン 1時間あたり 1か月あたり
Switch 2+テレビ(43型) 約2.3円 約210円
PS5+テレビ(43型) 最大 約12.6円 最大 約1,130円
ゲーミングPC+27型モニター 約9.7〜19.0円 約880〜1,710円

パソコン・ゲーム機の電気代を抑える使い方

パソコンやゲーム機の電気代は、使っていない時間の設定と、使っている間の設定の両方で抑えられます。すぐにできる見直しのポイントを紹介します。

スリープやレストモードの設定を見直す

ゲーム機は、電源を切っているように見えても、スリープ中に電気を使っています。任天堂によると、Switch 2をTVモードで使う場合、スリープ中に有線のインターネット接続を維持する設定をオンにすると年間約50kWh、オフなら約14kWhです。電気代にすると、年間約1,550円と約430円で、設定だけで年間約1,100円違います。

PS5も、レストモード中に「USB端子への給電」や「インターネットへの接続」を続ける設定があります。コントローラーの充電やダウンロードが必要ないときは、これらの機能を切っておくと、レストモード中の電気代を抑えられます。

パソコンは、数十分程度離れるならスリープ、半日以上使わないならシャットダウンを目安にしましょう。待機中の電気代については、待機電力の電気代でも紹介しています。

使っていないときの見直しポイント

  • Switch 2:スリープ中のインターネット接続の設定を確認する
  • PS5:レストモード中の給電やネット接続を必要なときだけにする
  • パソコン:短時間はスリープ、長時間はシャットダウン
  • テレビ・モニター:使わないときは電源を切る

画面の明るさと省電力の設定を使う

使っている間の電気代は、画面と本体の設定で抑えられます。パソコンのモニターやテレビは、画面を明るくするほど消費電力が上がるため、部屋の明るさに合わせて下げましょう。テレビの「省エネモード」を使うのも効果的です。パソコン販売店の検証では、モニターの明るさを40%に下げると、約23%の節電になったとされています。

パソコンは、OSの電源設定を「省電力」や「バランス」にすると、作業が軽いときに消費電力を抑えられます。ゲーミングPCでは、ゲームのフレームレート(1秒あたりのコマ数)に上限を設定すると、グラフィックボードの負荷が下がり、消費電力も下がります。ノートパソコンも画面の明るさを下げると、バッテリーが長持ちし、充電の回数を減らせます。

デスクトップパソコンを買い替えるときは、在宅ワークの作業だけならノートパソコンにすると、消費電力を2分の1〜5分の1程度に抑えられます。必要な性能に合った機種を選ぶことも、電気代を抑える方法の一つです。

使う時間が長い家庭は、料金プランも見直す

在宅ワークやゲームで家にいる時間が長い家庭は、電気の使用量が増えます。機器の使い方に加えて、1kWhあたりの単価を決める料金プランも確認しておきましょう。

使用量が増えるほど、単価の差が電気代に表れる

電気代は、使った電気の量(kWh)に1kWhあたりの単価をかけて計算します。たとえば、600WのゲーミングPCを1日3時間・30日使うと、それだけで月約54kWhになります。単価が3円違えば、ゲーミングPCの分だけで月約160円の差です。

家全体で見ると、月400kWh使う家庭なら、単価が3円違うだけで月1,200円、年間約14,400円の差になります。在宅ワークの日は、パソコンに加えてエアコンや照明も昼間に使うため、使用量が増えやすくなります。

電気代の計算のしかたは電気代の計算方法で、使用量の調べ方は電気の使用量の確認方法で紹介しています。

料金プランによっては、使用量が増えるほど1kWhあたりの単価が上がる段階制の料金になっています。在宅ワークやゲームで使用量が増えると、高い単価で計算される電気の量も増えます。機器の使い方を工夫して使用量を減らすことと、単価の安いプランを選ぶことの両方で、電気代を抑えられます。

1kWhあたりの単価が3円違う場合の電気代の差
1か月の使用量 1か月の差 1年間の差
200kWh 約600円 約7,200円
300kWh 約900円 約10,800円
400kWh 約1,200円 約14,400円

今の料金プランで、電気代を試算してみる

料金プランを見直すときは、次の手順で比べます。

  • 直近の明細で、1か月の使用量(kWh)を確認する
  • 在宅ワークの日が多い月の明細も確認する
  • 同じ使用量で、ほかの料金プランの電気代を試算する
  • 今より安くなるプランがあれば、切り替えを検討する

電力会社の切り替えは、新しい電力会社に申し込むだけで、今の電力会社への解約の連絡は必要ありません。切り替えにかかる期間は約4日〜2週間で、手続きに原則として費用はかかりません。

試算するときは、使用量が多い月の明細で比べるのがポイントです。電気料金シミュレーションなら、郵便番号と世帯人数を入れるだけで、料金プランごとの電気代を比べられます。在宅ワークやゲームで使用量が増えている家庭ほど、プランの差が電気代に表れます。

去年の同じ時期の明細と比べると、在宅ワークやゲームで使用量がどれだけ増えたかもわかります。使用量が増えている場合は、今の料金プランのままでよいか、一度確認しておきましょう。

よくある質問

Q. パソコンはつけっぱなしとシャットダウン、どちらが安いですか?

使わない時間が長いなら、シャットダウンしたほうが電気代は安くなります。数十分程度席を離れるだけならスリープを使い、半日以上使わないときや寝るときはシャットダウンするのが目安です。デスクトップパソコンは、つけっぱなしにすると1時間あたり約1.6〜4.7円かかるため、使わない時間が長いほど差が開きます。つけっぱなしにする場合も、画面だけは早めに消えるように、ディスプレイの電源を切るまでの時間を短く設定しておきましょう。

Q. PS5のレストモードは電気代がかかりますか?

レストモード中も、電源を切ったときより電気を使います。コントローラーの充電(USB端子への給電)やインターネットへの接続を続ける設定がオンになっていると、そのぶん電気を使います。ダウンロードや充電が必要ないときは、設定でこれらの機能を切っておくと、レストモード中の電気代を抑えられます。長期間使わないときは、電源を切りましょう。どの機能がオンになっているかは、設定の「システム」にある「省電力」から確認・変更できます。

Q. ゲーミングPCの電気代は月いくらですか?

消費電力が300〜600WのゲーミングPCで、1日3時間・30日遊んだ場合、本体だけで月約840〜1,670円です。27型モニターの分を合わせると月約880〜1,710円になります。ゲームの画質やフレームレートの設定で消費電力が変わるため、フレームレートに上限を設定すると電気代を抑えられます。遊ぶ時間を1日1時間減らすと、月約290〜570円下がります。使わない時間は、スリープにしておきましょう。

Q. ゲーム機はテレビの電気代も含めるといくらですか?

43型の4K液晶テレビは、年間消費電力量から計算すると1時間あたり約1.7円です。Switch 2(約0.6円)と合わせると約2.3円で、テレビのほうが高くなります。PS5は最大約10.9円なので、テレビと合わせると最大約12.6円です。1日3時間・30日遊ぶと、Switch 2で月約210円、PS5で最大月約1,130円になります。テレビの明るさを下げたり、省エネモードを使ったりすると、テレビの分の電気代を抑えられます。

まとめ|消費電力が大きいのはゲーミングPCとPS5

1時間あたりの電気代は、ノートパソコンが約0.6〜0.9円、Switch 2が約0.6円と小さく、ゲーミングPCは約9.3〜18.6円、PS5は最大約10.9円です。ゲーム機はテレビの電気代も加わるため、画面の分も合わせて考えましょう。

スリープやレストモードの設定、画面の明るさを見直すだけでも電気代は下がります。在宅ワークやゲームで使用量が多い家庭は、料金プランも試算してみましょう。

この記事のポイント

  • ノートパソコンは1時間あたり約0.6〜0.9円、デスクトップは約1.6〜4.7円
  • ゲーミングPCは約9.3〜18.6円で、ノートの10倍以上
  • Switch 2はゲーム中約0.6円、PS5は最大約10.9円(Proは約12.1円)
  • ゲーム機はテレビの電気代(43型で約1.7円)も加わる
  • Switch 2はスリープ中の設定で、年間約1,100円変わる
  • 使用量が多い家庭ほど、料金プランの単価の差が電気代に表れる

※電気代は、電気料金の目安単価31円/kWh(税込)で計算しています。パソコンの消費電力はパソコンメーカーが公表している目安、Switch 2は任天堂、PS5は取扱説明書、テレビ・モニターは各メーカーが公表している数値をもとにしています。

最短1分!電気代がいくら安くなるかチェック

無料シミュレーションはこちら

※個人情報の入力不要で利用できます

【独自調査】冬の電気代は夏の何倍?上がる家・下がる家の違いを225世帯で調査

「冬は電気代が高くなる」と言われますが、実際に夏の何倍になるのかは家庭によって違います。

電気比較ガイドが225世帯に夏と冬の電気代を聞いたところ、冬の電気代は夏の1.14倍(中央値)でした。ただし、0.9倍を下回る家庭から1.3倍を超える家庭まで差があり、約3割は冬のほうが安くなっていました。

差を生んでいたのは、冬にエアコンで暖房するか、オール電化か、戸建てか、寒冷地かの4つの条件です。この記事では、条件ごとの倍率と、夏の電気代から冬の電気代を見積もる方法を紹介します。

最短1分!電気代がいくら安くなるかチェック

無料シミュレーションはこちら

※個人情報の入力不要で利用できます

冬の電気代は夏の1.14倍。ただし家庭によって0.87倍〜1.33倍

冬の電気代は夏の何倍か(倍率の分布)

電気比較ガイド自社調査(2026年/夏・冬ともに回答した225人)

冬の電気代が夏の何倍になるかは、家庭によって異なります。全体では1.1倍強ですが、夏より安い家庭もあれば、3割以上高い家庭もあります。

調査の概要

本調査は、電気比較ガイドが2026年3月〜8月に実施した自社アンケートです。全国の電気契約者295世帯から回答があり、このうち夏(7〜9月)と冬(12〜2月)の平均的な電気代を両方回答した225世帯のデータをもとにしています。

倍率は、冬の電気代を夏の電気代で割った数字です。自分の家庭の夏の電気代に倍率を掛ければ、冬の電気代の目安になります。金額ではなく倍率で比べると、住まいの広さや契約している電力会社が違う家庭どうしでも比べやすくなります。

225人全体の中央値は、夏の電気代が9,000円、冬が10,000円、倍率が1.14倍でした。夏の電気代が10,000円の家庭なら、冬は約11,400円になる計算です。

ただし倍率には幅があり、下位25%は0.87倍、上位25%は1.33倍でした。夏が9,000円の家庭でも、0.87倍なら冬は約7,800円、1.33倍なら約12,000円と、4,000円以上の差が出ます。

※倍率と金額はいずれも中央値のため、金額同士を割った値と倍率が異なる場合があります。

約3割の家庭は、冬のほうが電気代が安い

冬のほうが電気代が高い家庭と安い家庭の割合

電気比較ガイド自社調査(2026年/夏・冬ともに回答した225人)

225人のうち、冬の電気代が夏より安かったのは73人(32%)でした。約3人に1人は、冬より夏のほうが電気代が高いことになります。

調査回答者のダイニング。木のテーブルと椅子、空気清浄機がある

回答者提供の写真(四国・戸建て・2人世帯・オール電化)。夏の電気代25,000円、冬15,000円

写真は四国の戸建てに住むオール電化の2人世帯で、夏の電気代は25,000円、冬は15,000円(0.6倍)でした。エアコンは夏しか使わないと回答しています。

冬のほうが安くなりやすいのは、暖房に電気をあまり使わない家庭です。ガスファンヒーターや石油ストーブで暖房をしていれば、冬の電気代は上がりにくくなります。一方、冷房にはエアコンを使うため、夏の電気代は上がります。

自分の家庭がどちらに当てはまるかは、昨年の夏と冬の請求額を比べれば確認できます。冬のほうが安い家庭なら、節電は夏に重点を置くほうが効果的です。

家計・節約アドバイザー 山田美咲

家計・節約アドバイザー
山田 美咲

冬の家計を組むときは、去年の冬の請求額をそのまま予算にするのがいちばん確実です。手元にない場合は、夏の請求額に倍率を掛けて見積もります。ただし倍率は家庭によって0.9倍を下回るところから1.3倍を超えるところまで差があります。冬にエアコンで暖房するか、オール電化か、戸建てか、寒い地域か。この4つを確かめてから倍率を選んでください。

冬の電気代の上がり方を決める4つの条件

条件・地域別の倍率

電気比較ガイド自社調査(2026年/夏・冬ともに回答した225人)

倍率に差を生んでいた条件は4つです。冬にエアコンで暖房するか、オール電化か、戸建てか、寒冷地かによって、倍率は0.1〜0.3倍変わります。世帯人数による差はありませんでした。

①冬にエアコンで暖房するか(0.89倍/1.18倍)

最も差が出たのが、冬にエアコンで暖房するかどうかです。エアコンを夏だけ使う59人の倍率は0.89倍で、冬の電気代は夏より1,500円安くなっていました。夏と冬の両方で使う134人は1.18倍で、冬は2,000円高くなっています。冬にエアコンで暖房する家庭は、1.18倍を目安にしてください。

調査回答者のリビング。窓際にエアコンと扇風機がある

回答者提供の写真(近畿・分譲マンション・2人世帯)。夏の電気代15,000円、冬8,000円

写真は近畿の分譲マンションに住む2人世帯で、エアコンは夏だけ使っています。夏は27℃設定でほぼつけっぱなしにしているため、夏15,000円に対して冬は8,000円(0.53倍)でした。

エアコン暖房で冬の電気代が上がるのは、冷房より暖房のほうが消費電力が増えやすいためです。夏は外気温32℃を27℃に下げる5℃分ですが、冬は外気温5℃を20℃に上げる15℃分の差を埋める必要があります。エアコンの電気代はエアコンの電気代で詳しく解説しています。

②オール電化か(1.33倍/1.11倍)

オール電化とガス併用の倍率

電気比較ガイド自社調査(2026年/夏・冬ともに回答した225人)

オール電化の39人は1.33倍で、冬は夏より3,000円高くなっていました。ガス併用の185人は1.11倍で、増加額は1,215円です。倍率の差は0.22倍、増加額では約2.5倍の差があります。冬の電気代の中央値は、オール電化が15,000円、ガス併用が10,000円でした。

オール電化住宅は、暖房に加えて給湯にも電気を使います。冬は水道水の温度が10℃を下回るため、同じ量のお湯を沸かすにも夏より多くの電力が必要です。暖房と給湯の電力が同じ時期に増えるため、冬の電気代が上がりやすくなります。

ただし、オール電化住宅はガス代がかかりません。電気代だけで比べると高く見えますが、光熱費全体では差が小さくなります。詳しくはオール電化のメリット・デメリットをご覧ください。

オール電化の家庭は、1.33倍を目安にしてください。戸建てのオール電化は増加額がさらに増えるため、後半の見積もり方法もあわせて確認してください。

③戸建てか集合住宅か(1.25倍/1.12倍)

住まい別の倍率

電気比較ガイド自社調査(2026年/夏・冬ともに回答した225人)

戸建ての83人は1.25倍、賃貸マンションの67人と賃貸アパートの55人はどちらも1.12倍、分譲マンションの18人は1.00倍でした。

調査回答者のリビング。窓が2つあり、エアコンが付いている

回答者提供の写真(東北・戸建て・4人世帯・ガス併用)。夏の電気代9,000円、冬13,000円

写真は東北の戸建てに住むガス併用の4人世帯で、夏9,000円に対して冬は13,000円(1.44倍)でした。

集合住宅は上下左右を他の住戸に囲まれているため外気に触れる面が少なく、室内の熱が逃げにくい構造です。一方、戸建ては外気に触れる面が多く、部屋も広くなりがちです。本調査で広さを回答した人では、戸建ての約6割が70㎡以上だったのに対し、賃貸マンションは1割未満でした。

戸建てなら1.25倍、マンションやアパートなら1.12倍を目安にしてください。窓の多い戸建てでは、暖房中に厚手のカーテンを閉めるだけでも熱の出入りを抑えられます。

④寒冷地か(1.30倍/1.12倍)

北海道・東北・北陸・長野の寒冷地に住む45人は1.30倍で、冬は夏より4,000円高くなっていました。寒冷地以外の179人は1.12倍、増加額は1,000円です。寒冷地では暖房を使う期間も長くなるため、冬の電気代の負担が続きやすくなります。寒冷地に住んでいる場合は、1.30倍を目安にしてください。

調査回答者のリビング。白い壁で、奥にテレビ台がある

回答者提供の写真(北海道・戸建て・4人世帯・ガス併用)。夏の電気代10,000円、冬13,000円

写真は北海道の戸建てに住むガス併用の4人世帯です。エアコンは使っていないと回答していますが、夏10,000円に対して冬は13,000円(1.30倍)でした。なお寒冷地では灯油で暖房をする家庭もあり、その場合は電気代の倍率が低く出る代わりに灯油代がかかります。

一方、世帯人数による差はありませんでした。一人暮らしは1.15倍、2人世帯は1.14倍、3人以上の世帯も1.1倍台です。世帯人数が増えると電気代の金額は上がりますが、夏と冬の比率は変わりません。

夏の電気代から冬の電気代を見積もる方法

調査回答者のダイニングから見たリビング

回答者提供の写真(関東・戸建て・2人世帯・オール電化)。夏の電気代12,000円、冬15,000円

自分に当てはまる条件の倍率を夏の電気代に掛ければ、冬の電気代の目安がわかります。

条件に合う倍率を夏の電気代に掛ける

条件別の倍率と冬の増加額(中央値)
条件 人数 倍率 冬の増加額
エアコンは夏だけ 59人 0.89倍 −1,500円
ガス併用の賃貸マンション 63人 1.12倍 +1,500円
寒冷地以外 179人 1.12倍 +1,000円
ガス併用の戸建て 56人 1.18倍 +2,500円
寒冷地 45人 1.30倍 +4,000円
オール電化 39人 1.33倍 +3,000円
オール電化の戸建て 27人 1.33倍 +6,000円

たとえば夏の電気代が8,000円のガス併用の戸建てなら、8,000円×1.18倍で、冬は約9,400円が目安です。夏が10,000円のオール電化の戸建てなら、冬は約13,300円になります。

写真は関東の戸建てに住むオール電化の2人世帯で、夏12,000円に対して冬は15,000円でした。オール電化の倍率1.33倍で計算すると約16,000円なので、実際の金額に近い目安が出せます。

複数の条件に当てはまる場合は、高いほうの倍率を使ってください。なお、昨年の冬の請求額がわかる場合は、そちらを目安にするのが確実です。

条件が重なると、冬の増加額は6,000円に

オール電化の戸建て27人は、夏12,000円から冬18,000円へ6,000円増えていました。全体の増加額(1,000円)の6倍です。倍率は1.33倍とオール電化全体と同じですが、もともと夏の電気代が高いため、増加額が増えています。

同じ戸建てでもガス併用なら増加額は2,500円、ガス併用の賃貸マンションでは1,500円でした。オール電化の戸建てとは4倍の差があります。同じ倍率でも、夏の電気代が高い家庭ほど冬の増加額は多くなります。

オール電化の戸建てに住んでいる場合は、冬に月6,000円前後の負担増を見込んでおくと安心です。資源エネルギー庁の試算では、暖房の設定温度を21℃から20℃にすると年間約1,430円、エアコンのフィルター掃除で年間約860円の節約になります。フィルター掃除は冷房にも暖房にも効果があるため、暖房を本格的に使い始める前に見直しておきましょう。節約のポイントは電気代の節約方法で解説しています。

よくある質問

Q. 冬の電気代は夏の何倍になりますか?

A. 本調査では、225人の倍率の中央値は1.14倍でした。夏の中央値9,000円に対し、冬は10,000円です。

ただし家庭によって差があり、下位25%は0.87倍、上位25%は1.33倍でした。冬にエアコンで暖房するか、オール電化か、戸建てか、寒冷地かの4つの条件で倍率が変わるため、自分に当てはまる条件の倍率を使ってください。

目安は、ガス併用の集合住宅で約1.1倍、ガス併用の戸建てで約1.2倍、オール電化や寒冷地で約1.3倍です。

Q. 冬のほうが電気代が安くなることはありますか?

A. あります。本調査では、225人のうち73人(32%)が冬のほうが電気代が安いと回答しました。

特に、エアコンを夏だけ使う家庭の倍率は0.89倍で、冬は夏より1,500円安くなっていました。ガスや灯油で暖房をしている家庭では、冬の電気代は上がりにくくなります。一方、冬にエアコンで暖房する家庭は1.18倍で、冬のほうが高くなっていました。昨年の夏と冬の請求額を比べれば、自分の家庭がどちらに当てはまるか確認できます。

Q. オール電化だと冬の電気代はどのくらい上がりますか?

A. オール電化の39人の倍率は1.33倍で、冬は夏より3,000円高くなっていました。ガス併用は1.11倍、1,215円の増加です。

戸建てに限ると、オール電化の27人は夏12,000円から冬18,000円へ6,000円増えていました。暖房に加えて給湯にも電気を使うため、水温が下がる冬は電力の使用量が増えます。ただし、ガス代はかからないため、光熱費全体では差が小さくなります。オール電化の家庭は、1.33倍を目安に冬の電気代を見積もってください。

Q. 世帯人数が多いほど、冬の電気代は上がりやすいですか?

A. 本調査では、世帯人数による倍率の差はありませんでした。一人暮らしは1.15倍、2人世帯は1.14倍、3人以上の世帯も1.1倍台です。

世帯人数が増えると電気代の金額は上がりますが、夏と冬の比率は変わりません。冬の電気代を見積もるときは、世帯人数ではなく、暖房の方法・オール電化かどうか・住まい・地域で倍率を選んでください。同じ1.14倍でも、夏の電気代が6,000円なら冬の増加額は約840円、15,000円なら約2,100円です。

まとめ|冬の電気代は夏の1.14倍。4つの条件で自分の倍率を選ぶ

冬と夏の比較まとめ

電気比較ガイド自社調査(2026年/夏・冬ともに回答した225人)

225世帯の調査では、冬の電気代は夏の1.14倍(中央値)でした。ただし約3割の家庭は冬のほうが安く、「冬は電気代が高くなる」とは一概に言えません。

冬の電気代の上がり方は、冬にエアコンで暖房するか、オール電化か、戸建てか、寒冷地かの4つで決まります。自分に当てはまる倍率を夏の電気代に掛ければ、冬の電気代の目安がわかります。

この記事のポイント

  • 冬の電気代は夏の1.14倍(中央値)。夏9,000円→冬10,000円
  • 73人(32%)は、冬のほうが電気代が安かった
  • エアコンを夏だけ使う家庭は0.89倍、夏と冬の両方で使う家庭は1.18倍
  • オール電化は1.33倍、ガス併用は1.11倍
  • 戸建ては1.25倍、集合住宅は1.12倍以下
  • 寒冷地は1.30倍。世帯人数による差はなかった
  • オール電化の戸建ては、冬に6,000円増えていた

※本記事の調査数値は、電気比較ガイドが2026年3月〜8月に実施した自社アンケート(回答295世帯のうち、夏・冬ともに回答した225世帯)に基づきます。寒冷地は北海道・東北・北陸・長野としました。節約効果の数値は資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ2025年版」によります。

まずは昨年の夏の電気代を確認し、条件に合う倍率を掛けて冬の電気代の目安を出してみましょう。

最短1分!電気代がいくら安くなるかチェック

無料シミュレーションはこちら

※個人情報の入力不要で利用できます

当サイトでは、公式発表の情報だけでは分からない「実際に使ってみてどうだったか」を補うため、利用者への独自アンケート調査を実施し、その結果を一次情報として記事に反映しています。

  • 調査名:電気料金・電力会社に関する利用実態調査(電気代比較ガイド独自調査)
  • 調査方法:クラウドソーシングサービスを通じたインターネットアンケート
  • 調査期間:2026年3月16日〜2026年8月12日
  • 調査対象:自宅で電気を契約している全国の個人(回答は40都道府県から)
  • 回答総数:322件
  • 設問数:全31問(住居タイプ・世帯人数・契約中の電力会社とプラン・契約アンペア数・毎月の電気代と使用量・乗り換え前後の比較・満足度・不満点等)
  • 回答に含まれる電力会社:大手電力会社・新電力会社あわせて28社(このほか「その他」としての回答を含みます)

アンケートの収集・集計にあたっては、恣意的な操作を防ぐため以下を徹底しています。

  • 第三者からの回答収集:回答はクラウドソーシングを通じて第三者から募集しており、当サイトおよび委託元の関係者による回答は集計対象に含めません
  • 証憑の提出を必須化:回答にあたって電気料金の明細と住居の写真の提出を必須としており、提出内容と回答内容の整合性を確認できたものを採用します
  • 数値の無加工:特定の電力会社に有利または不利となるような回答の取捨選択・重み付け・点数の調整は一切行わず、集計結果をそのまま掲載します
  • 否定的な回答も掲載:満足度の低い回答や不満点についても、削除・改変せずそのまま紹介します
  • 調査概要の併記:調査結果を引用する記事には、調査期間・回答数・調査方法を併記し、どのデータに基づく記述かが分かるようにします
  • 継続的な追加調査:回答は継続して募集しており、一定数の追加回答が集まった時点で集計結果を見直し、記事の数値を更新します

 

【独自調査】電気代の平均値と比べてうちは高い?295世帯の実額でわかる世帯人数別の目安

電気代の請求書を見て、「うちはほかの家庭より高いのでは」と気になったことはないでしょうか。ただ、電気代は世帯人数や住まい、季節によって変わるため、平均の金額と比べるだけでは高いかどうか判断できません。

電気比較ガイドでは、全国295世帯に夏と冬の電気代を聞き、世帯人数と住まい別に「安め」「ふつう」「高め」の目安をまとめました。自分の請求額を表に当てはめるだけで、同じ条件の家庭と比べて高いかどうかがわかります。

たとえば2人世帯の集合住宅なら、夏の電気代は7,000〜11,000円が「ふつう」です。11,000円を超えていれば「高め」です。高めだった場合に、料金プランを見直して電気代を下げる方法も紹介します。

最短1分!電気代がいくら安くなるかチェック

無料シミュレーションはこちら

※個人情報の入力不要で利用できます

世帯人数別に見る、電気代の「ふつう」の範囲

世帯人数別の夏の電気代のふつうの範囲

電気比較ガイド自社調査(2026年3〜8月/全国の電気契約者295世帯)

「ふつう」は、同じ条件の家庭を電気代の安い順に並べたとき、真ん中の半数が入る範囲です。これより安ければ「安め」、高ければ「高め」です。

夏(7〜9月)の電気代の目安

夏(7〜9月)の電気代の目安(月額)
世帯人数・住まい 安め ふつう 高め
1人・集合住宅 4,900円未満 4,900〜8,000円 8,000円超
1人・戸建て 5,400円未満 5,400〜8,200円 8,200円超
2人・集合住宅 7,000円未満 7,000〜11,000円 11,000円超
2人・戸建て 8,500円未満 8,500〜12,800円 12,800円超
3人・集合住宅 9,000円未満 9,000〜15,500円 15,500円超
3人・戸建て 10,000円未満 10,000〜18,000円 18,000円超
4人以上・集合住宅 9,500円未満 9,500〜20,300円 20,300円超
4人以上・戸建て 10,000円未満 10,000〜20,000円 20,000円超

自分の世帯人数と住まいの行を探し、夏の電気代がどの列に入るかを確認してください。世帯人数が増えるほど、「ふつう」の範囲も高くなります。

調査回答者の部屋。ベッドとテレビ、ローテーブルが置かれている

回答者提供の写真(関東・賃貸アパート・一人暮らし)。夏の電気代3,500円

写真は関東の賃貸アパートに住む一人暮らしの家庭で、夏の電気代は3,500円でした。1人・集合住宅の「安め」に入ります。

表は、7〜9月の平均的な1か月の電気代をもとにしています。毎月の請求額と比べるときは、7〜9月の請求額を平均してから当てはめると、より正確に判断できます。

冬(12〜2月)の電気代の目安

世帯人数別の冬の電気代のふつうの範囲

電気比較ガイド自社調査(2026年3〜8月/全国の電気契約者295世帯)

冬(12〜2月)の電気代の目安(月額)
世帯人数・住まい 安め ふつう 高め
1人・集合住宅 4,000円未満 4,000〜10,000円 10,000円超
1人・戸建て 6,800円未満 6,800〜12,800円 12,800円超
2人・集合住宅 6,800円未満 6,800〜11,900円 11,900円超
2人・戸建て 9,800円未満 9,800〜15,500円 15,500円超
3人・集合住宅 7,300円未満 7,300〜19,500円 19,500円超
3人・戸建て 8,000円未満 8,000〜21,000円 21,000円超
4人以上・集合住宅 10,000円未満 10,000〜17,000円 17,000円超
4人以上・戸建て 13,000円未満 13,000〜25,000円 25,000円超

冬は暖房を使うため、4人以上の集合住宅を除くすべての条件で、「ふつう」の上限が夏より高くなります。たとえば2人世帯の戸建てなら、夏の「ふつう」は8,500〜12,800円ですが、冬は9,800〜15,500円です。

同じ金額でも、夏なら「高め」、冬なら「ふつう」ということもあります。請求額を比べるときは、必ず同じ季節の目安と比べてください。

家計・節約アドバイザー 山田美咲

家計・節約アドバイザー
山田 美咲

電気代を比べるときは、世帯人数だけでなく、住まいと季節もそろえてください。同じ2人暮らしでも、戸建てか集合住宅か、夏か冬かで「ふつう」の金額は変わります。平均より高いと感じても、条件をそろえて比べると「ふつう」の範囲に入っていることもあります。反対に、条件をそろえても高めなら、料金プランが今の暮らしに合っているかを見直すサインです。

戸建てやオール電化の家庭は、「ふつう」の範囲が高い

オール電化とガス併用の冬の電気代のふつうの範囲

電気比較ガイド自社調査(2026年3〜8月/全国の電気契約者295世帯)

同じ世帯人数でも、戸建てか集合住宅か、オール電化かどうかで「ふつう」の範囲は変わります。自分の家庭に近い条件で比べることが大切です。

戸建ては集合住宅より高くなりやすい

世帯人数が同じなら、戸建ての家庭は集合住宅より電気代の「ふつう」の範囲が高くなります。特に冬は差が開き、2人世帯の「ふつう」の上限は、集合住宅が11,900円、戸建てが15,500円でした。

戸建ては部屋が広く、外気に触れる壁や窓も多いため、冷暖房に使う電気が増えやすくなります。集合住宅は上下左右を住戸に囲まれているため、室内の熱が逃げにくい構造です。

そのため、戸建てに住んでいる家庭が、集合住宅も含めた平均と比べると、実際以上に「高い」と感じやすくなります。比べるときは、住まいの種類もそろえることが大切です。

なお、夏は戸建てと集合住宅の差が小さく、4人以上の世帯では「ふつう」の上限が戸建て20,000円、集合住宅20,300円でした。差が開くのは暖房を使う冬で、4人以上の世帯では「ふつう」の上限が戸建て25,000円、集合住宅17,000円でした。冬に戸建ての電気代が高めだったら、窓に厚手のカーテンをつける、使わない部屋の暖房を消すなど、熱を逃がさない工夫が効果的です。

オール電化の家庭は、オール電化どうしで比べる

オール電化とガス併用の電気代の目安(月額・ふつうの範囲)
条件 夏(7〜9月) 冬(12〜2月)
オール電化・1〜2人 6,100〜11,800円 7,000〜14,500円
ガス併用・1〜2人 5,500〜10,000円 4,500〜10,500円
オール電化・3人以上 12,000〜17,500円 15,000〜30,000円
ガス併用・3人以上 9,000〜17,800円 10,000〜17,400円

オール電化の家庭は、給湯や調理にも電気を使うため、冬はガス併用の家庭より電気代が高くなります。3人以上の世帯では「ふつう」の上限がガス併用の17,400円に対して、オール電化は30,000円でした。ただし、オール電化の家庭はガス代がかかりません。

調査回答者のリビング。テレビ台とエアコンがある

回答者提供の写真(北陸・戸建て・4人世帯・オール電化)。冬の電気代30,000円

写真は北陸の戸建てに住むオール電化の4人世帯で、冬の電気代は30,000円でした。4人以上・戸建ての目安と比べると「高め」ですが、オール電化の3人以上の目安と比べると「ふつう」の範囲に入ります。オール電化の家庭は、オール電化どうしで比べましょう。詳しくはオール電化のメリット・デメリットをご覧ください。

「高め」だったら、1kWhあたりの金額を確認する

使用量別の1kWhあたりの金額の幅

電気比較ガイド自社調査(2026年3〜8月/全国の電気契約者295世帯)

電気代が「高め」の家庭は、電気を多く使っている家庭です。使用量が多いほど、1kWhあたりの金額の差が、年間の電気代の差として表れやすくなります。

同じ使用量でも、1kWhあたりの金額は家庭によって違う

1kWhあたりの金額は、請求額を使用量で割ると出せます。基本料金や燃料費調整額なども含めた、実際に支払っている電気の単価です。

電気料金の明細画面。請求額3,090円の下に使用量105kWhが表示されている

回答者提供の明細画面(近畿・賃貸アパート・3人世帯)。画面の一部をぼかしています

使用量(kWh)は、明細の請求額の近くに書かれています。写真の明細なら、3,090円÷105kWhで、1kWhあたり29.4円です。

調査では、使用量が近い家庭どうしでも1kWhあたりの金額に差がありました。国の値引きがない5〜7月分の請求では、使用量250kWh以上の家庭の「ふつう」の範囲は32.0〜36.4円です。月400kWh使う家庭なら、この差だけで年間約2万円違います。

また、電気代が「高め」だった67世帯のうち、半数の33世帯は1kWhあたりの金額も割高でした。電気代が高めの家庭ほど、単価を確認する価値があります。

※「高め」の67世帯は、同じ世帯人数の家庭の中で電気代が高いほうから4分の1に入った家庭です。「割高」は、1kWhあたりの金額が、同じくらいの使用量の家庭の中央値を上回っていたことを指します。「年間約2万円」は、使用量250kWh以上の家庭の「ふつう」の範囲(1kWhあたり32.0〜36.4円)の差4.4円に、月400kWh・12か月を掛けて試算した参考値です。電力会社の切り替えによる削減額を示すものではありません。

1kWhあたりの金額の目安(この金額を超えたら割高)
1か月の使用量 国の値引きがある月 値引きがない月
150kWh未満 38.0円 43.7円
150〜250kWh 34.7円 42.2円
250kWh以上 約31円 36.4円

2026年7〜9月使用分(8〜10月ごろの請求)は国の値引きがあるため、「国の値引きがある月」の列と比べてください。使用量が少ないほど、基本料金の分だけ1kWhあたりの金額は高く出ます。

※国の値引き(電気・ガス料金支援)は、低圧の電気で1kWhあたり、2026年1・2月使用分が4.5円、3月使用分が1.5円、7・9月使用分が3.5円、8月使用分が4.5円です(経済産業省「2026年1月、2月及び3月使用分の電気・ガス料金支援の実施に伴い、電気・都市ガス料金の値引きを行うことができる特例認可・承認を行いました」、資源エネルギー庁「今夏の電気・ガス料金支援(2026年7月~9月)」)。表の「国の値引きがある月」は2026年1〜3月使用分(2〜4月ごろの請求)、「値引きがない月」は5〜7月分の請求をもとにしています。

料金プランを比べて、今より安くなるか試算する

調査回答者のリビングとキッチン

回答者提供の写真(北海道・戸建て・2人世帯)

写真は北海道の戸建てに住む2人世帯で、1kWhあたりの金額は42.5円でした。同じくらい電気を使う家庭の1kWhあたりの金額の中央値は33.9円で、年間では約29,000円多く払っている計算です。

※本調査の1kWhあたりの金額の中央値(33.9円。国の値引きがない2026年5〜7月分の請求で、月250kWh以上使った家庭の「請求額÷使用量」の中央値)との差8.6円に、この家庭の使用量283kWhと12か月を掛けて試算した参考値です。電力会社の切り替えによる削減額を示すものではありません。

1kWhあたりの金額が目安を超えていたら、次の手順で料金プランを比べてみましょう。

  • 直近の明細で、使用量と請求額を確認する
  • 請求額÷使用量で、1kWhあたりの金額を出す
  • 同じ使用量で、ほかの料金プランの電気代を試算する
  • 今より安くなるプランがあれば、切り替えを検討する

電力会社の切り替えは、新しい電力会社に申し込むだけで、今の電力会社への解約手続きは原則として新しい会社が行います。工事も原則として不要です。

使用量が多い家庭ほど、1kWhあたりの金額の差が年間の電気代に効いてきます。電気代が「高め」だった家庭は、まず明細の使用量を使って、今の料金プランと比べてみてください。試算は、明細の使用量を入力するだけでできます。

よくある質問

Q. 世帯人数別の電気代の「ふつう」はいくらですか?

A. 本調査の夏(7〜9月)の電気代では、集合住宅の場合、1人世帯が4,900〜8,000円、2人世帯が7,000〜11,000円、3人世帯が9,000〜15,500円、4人以上の世帯が9,500〜20,300円が「ふつう」の範囲でした。戸建ての場合は、1人世帯が5,400〜8,200円、2人世帯が8,500〜12,800円、3人世帯が10,000〜18,000円、4人以上の世帯が10,000〜20,000円です。

冬(12〜2月)は暖房を使うため夏より高くなりやすく、たとえば2人世帯は、集合住宅が6,800〜11,900円、戸建てが9,800〜15,500円でした。住まいによっても変わるため、本文の表で自分の条件に近い行を確認してください。

Q. 自分の電気代が高いかどうかは、どう判断すればいいですか?

A. 世帯人数・住まい・季節の3つをそろえて比べてください。本文の表で、自分の条件の行を探し、電気代が「安め」「ふつう」「高め」のどこに入るかを確認します。表は本文で、夏と冬に分けて掲載しています。

平均の金額と比べるだけでは、住まいや季節の違いが反映されません。たとえば同じ2人世帯でも、冬の戸建てなら15,500円までが「ふつう」の範囲です。「高め」に入っていた場合は、1kWhあたりの金額を確認し、料金プランを比べてみましょう。

Q. オール電化だと電気代は高いですか?

A. ガス併用の家庭より高くなります。特に冬は差が開き、3人以上の世帯では「ふつう」の上限がガス併用の17,400円に対して、オール電化は30,000円でした。

ただし、オール電化の家庭はガス代がかからないため、光熱費全体では差が小さくなります。オール電化の家庭は、オール電化どうしの目安と比べてください。なお、夏はオール電化とガス併用の差が小さく、3人以上の世帯ではどちらも「ふつう」の上限が17,000円台でした。

Q. 電気代が「高め」だった場合、何を見直せばいいですか?

A. 請求額を使用量で割って1kWhあたりの金額を出し、料金プランを比べてみてください。本調査では、電気代が「高め」だった家庭の半数は、1kWhあたりの金額も割高でした。

使用量が多い家庭ほど、単価の差が年間の電気代に効いてきます。月400kWh使う家庭なら、1kWhあたりの金額の差だけで年間約2万円違うこともあります。明細の使用量を使って、今のプランと比べてみましょう。試算は、使用量を入力するだけでできます。

まとめ|電気代は、世帯人数・住まい・季節をそろえて比べる

295世帯調査の結果まとめ

電気比較ガイド自社調査(2026年3〜8月/全国の電気契約者295世帯)

電気代が高いかどうかは、世帯人数・住まい・季節をそろえて比べないと判断できません。本記事の表で、自分の家庭が「安め」「ふつう」「高め」のどこに入るかを確認してみてください。

「高め」だった場合は、請求額を使用量で割った1kWhあたりの金額を確認し、料金プランを比べてみましょう。電気代が高めの家庭の半数は、1kWhあたりの金額も割高でした。

この記事のポイント

  • 電気代は、世帯人数・住まい・季節をそろえて比べる
  • 夏の「ふつう」は、集合住宅で1人4,900〜8,000円、2人7,000〜11,000円、4人以上9,500〜20,300円
  • 冬は暖房を使うため、4人以上の集合住宅を除いて「ふつう」の上限が夏より高い
  • 戸建てやオール電化の家庭は、「ふつう」の範囲が高い
  • 「高め」の家庭の半数は、1kWhあたりの金額も割高だった
  • 月400kWhの家庭なら、1kWhあたりの金額の差だけで年間約2万円違う

※本記事の調査数値は、電気比較ガイドが2026年3月〜8月に全国の電気契約者295世帯に実施した自社アンケートに基づきます。夏・冬の電気代は、それぞれ7〜9月・12〜2月の平均的な月額です。「高め」の家庭の割合や年間の差額は、本調査の数値から試算した参考値で、電力会社の切り替えによる削減額を示すものではありません。

まずは直近の請求額で自分の家庭がどこに入るかを確認し、あわせて料金プランも比べてみましょう。

最短1分!電気代がいくら安くなるかチェック

無料シミュレーションはこちら

※個人情報の入力不要で利用できます

当サイトでは、公式発表の情報だけでは分からない「実際に使ってみてどうだったか」を補うため、利用者への独自アンケート調査を実施し、その結果を一次情報として記事に反映しています。

  • 調査名:電気料金・電力会社に関する利用実態調査(電気代比較ガイド独自調査)
  • 調査方法:クラウドソーシングサービスを通じたインターネットアンケート
  • 調査期間:2026年3月16日〜2026年8月12日
  • 調査対象:自宅で電気を契約している全国の個人(回答は40都道府県から)
  • 回答総数:322件
  • 設問数:全31問(住居タイプ・世帯人数・契約中の電力会社とプラン・契約アンペア数・毎月の電気代と使用量・乗り換え前後の比較・満足度・不満点等)
  • 回答に含まれる電力会社:大手電力会社・新電力会社あわせて28社(このほか「その他」としての回答を含みます)

アンケートの収集・集計にあたっては、恣意的な操作を防ぐため以下を徹底しています。

  • 第三者からの回答収集:回答はクラウドソーシングを通じて第三者から募集しており、当サイトおよび委託元の関係者による回答は集計対象に含めません
  • 証憑の提出を必須化:回答にあたって電気料金の明細と住居の写真の提出を必須としており、提出内容と回答内容の整合性を確認できたものを採用します
  • 数値の無加工:特定の電力会社に有利または不利となるような回答の取捨選択・重み付け・点数の調整は一切行わず、集計結果をそのまま掲載します
  • 否定的な回答も掲載:満足度の低い回答や不満点についても、削除・改変せずそのまま紹介します
  • 調査概要の併記:調査結果を引用する記事には、調査期間・回答数・調査方法を併記し、どのデータに基づく記述かが分かるようにします
  • 継続的な追加調査:回答は継続して募集しており、一定数の追加回答が集まった時点で集計結果を見直し、記事の数値を更新します

【独自調査】みんなが実際にやっている節電方法とは?279人にアンケート

節電の記事はたくさんありますが、そこに書かれている工夫を実際に何人がやっているのかは、あまり知られていません。

電気比較ガイドでは、全国の電気利用者295人にアンケートを実施しました。このうち節電の工夫を具体的に書いてくれた279人の回答を集計したのがこの記事です。

結果を見ると、やっている人が多い工夫と、効果が大きい工夫は一致していませんでした。とくに年間で約860円の差になる方法を、279人中1人も挙げていなかったのが印象的です。

最短1分!電気代がいくら安くなるかチェック

無料シミュレーションはこちら

※個人情報の入力不要で利用できます

279人が実際にやっていた節電

まずは何をやっているかの実態からです。用意された選択肢から選んでもらうのではなく、自由記述で書いてもらった内容を分類しました。誘導が入らない分、実態に近い数字になっています。

どうやって集計したか

この調査は、電気比較ガイドが2026年に実施した自社アンケートです。全国の電気契約者から回答を集め、重複投稿を除いた295人を有効回答としています。

そのうち「節電で工夫していること」の設問に具体的な記述があったのが279人でした。残りは未記入です。なお「特になし」と明記した人も6人(2.2%)含まれています。

集計では、書かれた文章を読んで内容ごとに分類しています。1人が複数の工夫を書いている場合はそれぞれに数えているため、合計は100%を超えます。

回答者の内訳は、一人暮らしから5人以上の世帯まで、戸建てから賃貸アパートまで幅広く含まれています。特定の層に偏った結果ではありません。

自由記述にした理由は、選択肢を用意すると「言われてみればやっている」という回答が増えてしまうためです。自分から書いた内容に絞ることで、意識してやっている工夫だけが残ります。

※本記事の数値はすべて電気比較ガイドの自社アンケート調査によるものです。統計上の全国平均ではなく、回答者279人の実態を示したものとしてお読みください。

最多は「こまめに消す」で37.6%

実際にやっている節電の分類(279人・自由記述を集計)

電気比較ガイド自社調査(2026年・節電の工夫を記入した279人/自由記述を分類・複数該当あり)

圧倒的に多かったのが「こまめに消す・電源を切る」で105人、37.6%でした。2番目の「エアコンの設定温度を調整」42人(15.1%)と比べても倍以上の差があります。

3番目が「扇風機・サーキュレーターの併用」41人(14.7%)、4番目が「コンセントを抜く」26人(9.3%)と続きます。

ここまでは、節電と言われて思い浮かぶ内容とほぼ一致するはずです。実際、記述の多くは「使っていない部屋の電気はこまめに消す」「使わない家電のコンセントを抜く」といった短い文でした。

一方で「エアコンのフィルター掃除」を挙げた人は0人でした。279人の記述を通して読んでも、一度も出てきません。ここが今回の集計でもっとも目を引いた点です。

家計・節約アドバイザー 山田美咲

家計・節約アドバイザー
山田 美咲

「こまめに消す」が最多なのは、いちばん手軽で、いちばん思い出しやすいからです。ただ家計相談の場でも、この工夫だけで請求額が目に見えて変わった方はほとんどいません。金額として効いてくるのは、消費電力の大きい機器をどう使うかのほうです。フィルター掃除が誰の口からも出てこなかったのは、節電というより掃除だと認識されているからだと思います。

やっている人が多い節電ほど、効くとは限らない


では、その工夫は実際いくらの差になるのでしょうか。資源エネルギー庁が出している試算と、やっている人の割合を並べると、両者がずれていることがはっきりします。

誰もやっていなかったフィルター掃除

エアコンの使い方による年間の省エネ効果

資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ2025年版」の試算値をもとに作成

エアコンのフィルター掃除は、年間で31.95kWh、金額にして約860円の省エネになると試算されています。冷房の設定温度を1℃上げる(約820円)よりも大きい数字です。

にもかかわらず、279人の誰もこれを節電の工夫として挙げていませんでした。効果でいえば3番目に入る方法を、やっている人が1人もいなかったことになります。

理由は想像がつきます。フィルター掃除は掃除であって節電ではない、と思われているのでしょう。消したり温度を変えたりするのと違って、節電をしている実感がわきません。

ただ、目詰まりしたフィルターは風の通りを悪くします。同じ温度にするために余計な電力を使うため、掃除をしないまま使い続けると静かに負担が増えていきます。

フィルター掃除が節電になる理由

  • ほこりが詰まると風量が落ち、同じ温度にするまで長く運転することになる
  • 2週間に1回の掃除機がけが目安。取り外して水洗いする必要は毎回ない
  • 冷房でも暖房でも効く(年間を通して効果がある数少ない工夫)

いちばん効くのに、やっている人は15.1%

効果がもっとも大きいのは、暖房の設定温度を21℃から20℃に下げることでした。年間53.08kWh、約1,430円の差になります。

次に大きいのが暖房の使用時間を1日1時間短くすることで、年間40.73kWh、約1,100円です。冷房側はこれより小さく、27℃から28℃で約820円、1時間短縮で約510円となっています。

つまり効果が大きいのは、冷房よりも暖房です。これから冬に向かう時期は、節電の効きどころが夏より大きいということになります。

ところが「設定温度を調整している」と書いた人は42人、15.1%にとどまりました。こまめに消すと答えた105人の半分にも届きません。

※横にスクロールできます

工夫 年間の節約額 279人中の実施率
暖房を21℃→20℃ 約1,430円 15.1%
暖房を1日1時間短く 約1,100円 ―
フィルター掃除 約860円 0.0%
冷房を27℃→28℃ 約820円 15.1%
冷房を1日1時間短く 約510円 ―

※節約額は資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ2025年版」の試算値(外気温6℃、2.2kWのエアコンを9時間運転などの条件)。実施率は本調査の自由記述の分類によるもので、設定温度の調整は冷暖房を分けずに集計しています。

寄せられた工夫を、効く順に並べ直す

ここからは実際に寄せられた回答を見ながら、どこに手を入れると金額が動くのかを整理します。回答者が提供してくれた部屋の写真もあわせて載せます。

エアコンまわりでできること

調査回答者の部屋。エアコンの下に厚手のカーテンとレースカーテンが掛かった窓がある

調査回答者から提供された部屋の写真。エアコンと、厚手カーテン+レースカーテンの窓

エアコンの効きを左右するのは本体だけではありません。この写真のように窓に厚手のカーテンとレースカーテンが掛かっていると、熱の出入りをかなり抑えられます。

家の熱は開口部から逃げていく割合が大きいため、暖房中にカーテンを閉めるだけでも設定温度を上げずに済むことがあります。今回の調査で「カーテン・窓の断熱」を挙げたのは6人(2.2%)と少数派でした。

実際の記述には「冬は寝るときは電気毛布、部屋で過ごすときは着る毛布を使い、できるだけエアコンを使わずに過ごす」といった内容もありました。体のほうを暖める発想です。

この考え方は理にかなっています。部屋全体の空気を暖めるより、人の周りだけを暖めるほうが消費電力は小さく済むためです。

ただし、寒さを我慢する方向に寄りすぎるのはおすすめしません。体調を崩せば結果的に高くつきます。設定温度を1℃下げるところまでにして、足りない分を着るもので補う程度が続けやすい落としどころです。エアコン自体の電気代はエアコンの電気代で解説しています。

扇風機・サーキュレーターの併用は14.7%

調査回答者の部屋。エアコンと扇風機が同じ部屋に置かれている

調査回答者から提供された部屋の写真。エアコンと扇風機を併用している例

3番目に多かったのが扇風機・サーキュレーターの併用で41人、14.7%でした。写真のようにエアコンと扇風機が同じ部屋に置かれているのは、回答者の家でもよく見られた形です。

回答には「夏は扇風機を使うことで、エアコンの設定温度を27度にしている」という具体的なものがありました。これは効果の面から見ても理にかなった使い方です。

空気をかき混ぜると温度のムラが減り、設定温度を1℃ゆるめても体感が変わりにくくなるからです。前の章で見たとおり、設定温度1℃は冷房で約820円、暖房で約1,430円の差になります。

冬も同じ理屈が使えます。暖かい空気は天井付近にたまるため、サーキュレーターを上向きに回して循環させると、足元の寒さが和らぎます。

扇風機やサーキュレーターの消費電力はエアコンと比べてかなり小さいため、併用で設定温度をゆるめられるなら差し引きで有利になります。併用そのものが電気代を押し上げる心配は、まずありません。

「こまめに消す」はどこまで効くのか

いちばん多かった工夫について、効果を確かめておきます。無駄ではありませんが、期待するほど金額が動かないことは知っておいたほうがいいはずです。

待機電力は家庭の消費電力の5%以上

調査回答者の部屋。電子レンジ・トースター・炊飯器などがラックに並んでいる

調査回答者から提供された部屋の写真。常時通電している家電が並ぶキッチンまわり

「コンセントを抜く」と答えた人は26人(9.3%)でした。写真のように、電子レンジや炊飯器など常に通電している家電は、意外と数が多くなります。

資源エネルギー庁によると、待機時の消費電力は2012年度の時点で家庭の世帯当たり全消費電力の5%以上を占めていました。決して小さくはない割合です。

ただし、すべてのコンセントを抜いて回るのは現実的ではありません。冷蔵庫は当然抜けませんし、録画予約中のレコーダーや時計表示のある機器も対象外になります。

効率を考えるなら、長期間使わない家電に絞るのが現実的です。使っていないシーズン家電や、来客時だけ使う機器などが候補になります。回答にも「使っていない家電はスイッチを切ってコンセントごと引っこ抜く」という書き方がありました。

スイッチ付きの電源タップを使えば、抜き差しの手間なく同じことができます。毎日続ける前提なら、手間の少ない形にしておくほうが結果的に効きます。

消すより「使う時間を短くする」ほうが効く

照明をこまめに消す行為そのものを否定するつもりはありません。ただ、金額として大きいのは、消費電力の大きい機器の稼働時間のほうです。

前章の数字で言えば、暖房を1日1時間短くするだけで年約1,100円でした。照明を数分早く消すのとは桁が違います。

回答のなかにも、この発想に近いものがありました。「食洗機や浴室乾燥などは、20時から8時の稼働になるようにタイマーを駆使している」という記述です。

これは消しているのではなく、使う時間をずらしています。夜間が安いプランなら同じ量を使っても請求額が変わるので、労力のわりに効く方法です。時間帯をずらしていると答えたのは20人(7.2%)でした。

ただし、時間帯によって単価が変わるのは夜間が安いタイプのプランに限られます。一般的な従量制のプランでは、時間を移しても請求額は変わりません。自分の契約がどちらかを先に確認してください。

どの家電がどれだけ使っているかは、使用量の実績から逆算できます。確認方法は電気使用量の調べ方にまとめました。

節電だけでは下がらなくなったら


最後に、集計で見えたもうひとつのことをお伝えします。工夫をたくさんしている人は、本当に電気代が安いのか。努力と請求額の関係を、同じデータから確かめました。

工夫を多く書いた人は、本当に安かったのか

一人暮らしの回答者に絞って、節電の記述が短い人と長い人で先月の電気代を比べてみました。

※横にスクロールできます

区分 人数 先月の電気代(中央値)
節電の記述が15字未満 36人 5,091円
節電の記述が40字以上 30人 4,753円

差は約340円でした。たくさん工夫を書いた人のほうがやや安いものの、劇的な差にはなっていません。

もちろん記述量は努力の量そのものではありませんし、住まいや在宅時間の違いも混ざっています。厳密な比較ではない点はご了承ください。

それでも見えてくることはあります。使い方の工夫だけで下げられる幅には、どこかで頭打ちがあるということです。我慢を増やしても、その先はあまり伸びません。

節電に意味がないという話ではありません。工夫している人のほうが安いこと自体は数字に出ています。ただその差は月に数百円ほどだと考えておくほうが、現実に近いはずです。

実際、長く書いてくれた人の多くは複数の工夫を組み合わせていました。それでも差が約340円にとどまったことは、覚えておいて損はありません。

使い方を変えずに下げる方法もある

ひととおり工夫をやっている人に残っているのは、使う量ではなく基本料金や単価のほうを見直すという手です。

たとえば契約アンペアです。今回の調査では、契約アンペアを「わからない」と答えた人が295人中68人で最多でした。基本料金に直結する項目なので、実際の使い方に対して大きすぎないかを確認する価値があります。

詳しくは契約アンペアの選び方にまとめています。アンペアを下げれば基本料金はそのぶん毎月下がるため、一度手続きすれば効果が続くのが節電との違いです。

あわせて、契約しているプランが今の生活時間帯に合っているかも確認しておきたいところです。

在宅時間が長い人と、日中ほとんど家にいない人では、合うプランの形が変わります。生活パターンが数年前と変わっているなら、契約もそのままでよいとは限りません。

今回の調査でも、在宅状況によって電気代に差が出ていました。一人暮らしでは、ほぼ在宅の人の中央値が5,322円、ほぼ不在の人が4,698円です。同じ一人暮らしでも使う量が違えば、合う契約も変わってきます。

節電の基本は電気代の節約方法にまとめています。工夫と契約の両方を押さえておけば、打てる手はひととおり揃います。

よくある質問

Q. いちばん効果が大きい節電はどれですか?

A. 今回参照した試算では、暖房の設定温度を21℃から20℃に下げることが最大で、年間約1,430円の差になります。次いで暖房の使用時間を1日1時間短くする約1,100円、エアコンのフィルター掃除が約860円です。

いずれもエアコンに関わる内容です。消費電力が大きい機器ほど、少しの使い方の違いが金額に表れやすいためです。照明をこまめに消す行為と比べると、効果の桁が変わってきます。

冷房より暖房のほうが効果が大きい点も覚えておくと便利です。これから寒くなる時期は、節電の効きどころが夏より大きくなります。

Q. フィルター掃除はどのくらいの頻度でやればいいですか?

A. 2週間に1回程度が目安とされています。毎回取り外して水洗いする必要はなく、掃除機でほこりを吸うだけでも効果があります。

今回の調査では279人中1人も節電の工夫として挙げていませんでした。掃除と節電が別のものとして認識されているためだと考えられます。

冷房でも暖房でも効く数少ない方法なので、季節の変わり目に習慣にしておくと無駄がありません。暖房を使い始める前のこの時期は、ちょうどよいタイミングです。

Q. コンセントを抜く節電は意味がありますか?

A. 意味はあります。資源エネルギー庁によると、待機時の消費電力は2012年度の時点で家庭の世帯当たり全消費電力の5%以上を占めていました。

ただし、すべての機器で実行するのは現実的ではありません。冷蔵庫や録画予約中の機器は抜けませんし、毎日抜き差しする手間も続きにくくなります。

長期間使わない家電に絞るほうが、労力に対する効果は高くなります。スイッチ付きの電源タップを使えば、抜き差しの手間なく同じことができます。

Q. 扇風機とエアコンを一緒に使うと電気代は増えませんか?

A. 扇風機の消費電力はエアコンと比べてかなり小さいため、併用によって設定温度をゆるめられるなら差し引きで有利になります。

今回の調査でも41人(14.7%)が併用を挙げており、「扇風機を使うことでエアコンを27度に設定している」という具体的な記述がありました。

冬もサーキュレーターを上向きに回して空気を循環させると、天井付近にたまった暖かい空気が下りてきて、足元の寒さが和らぎます。夏だけの工夫ではありません。

Q. 節電をがんばっても電気代が下がりません。

A. 使い方の工夫だけで下げられる幅には限りがあります。今回の集計でも、節電の工夫を多く書いた人と少ない人で、一人暮らしの電気代の中央値の差は約340円にとどまりました。

ひととおり工夫をしているなら、次は使う量ではなく契約のほうを見直す段階です。契約アンペアが実際の使い方に対して大きすぎないか、プランが今の生活時間帯に合っているかを確認してみてください。

契約の見直しは一度手続きすれば効果が続くため、毎日の我慢とは性質が違います。節電を続けたうえで、土台のほうも点検しておくという順番になります。

まとめ|やっている人が多い工夫と、効く工夫は別だった

279人の回答を集計すると、節電の実態がはっきり見えました。もっとも多いのは「こまめに消す」で37.6%。一方、年約860円の効果があるフィルター掃除を挙げた人は1人もいませんでした。

効果が大きいのはエアコンまわりで、しかも冷房より暖房側です。これから寒くなる時期は、設定温度とフィルターを見直すだけで差が出ます。

この記事のポイント

  • 実施率の最多は「こまめに消す」105人・37.6%。2位の設定温度調整の2倍以上
  • エアコンのフィルター掃除を挙げた人は279人中0人。効果は年約860円
  • 効果が最大は暖房を21℃→20℃で年約1,430円。冷房より暖房のほうが大きい
  • 扇風機・サーキュレーターの併用14.7%は、設定温度をゆるめられる点で理にかなう
  • 待機電力は家庭の全消費電力の5%以上(2012年度・資源エネルギー庁)
  • 一人暮らしでは、節電の記述が多い人と少ない人の電気代の差は約340円
  • 工夫で下げられる幅には上限がある。次は契約アンペアやプランの確認

※本記事の調査数値は電気比較ガイドが2026年に実施した自社アンケート(有効回答295人/節電の工夫を記入した279人)に基づきます。省エネ効果の数値は資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ2025年版」、待機電力の割合は資源エネルギー庁の公表資料によります。掲載写真は回答者から提供されたもので、位置情報などの付帯データを削除して使用しています。

まずはフィルターを1枚外してみるところからです。そのうえで、契約が今の使い方に合っているかも確認してみてください。

最短1分!電気代がいくら安くなるかチェック

無料シミュレーションはこちら

※個人情報の入力不要で利用できます

当サイトでは、公式発表の情報だけでは分からない「実際に使ってみてどうだったか」を補うため、利用者への独自アンケート調査を実施し、その結果を一次情報として記事に反映しています。

  • 調査名:電気料金・電力会社に関する利用実態調査(電気代比較ガイド独自調査)
  • 調査方法:クラウドソーシングサービスを通じたインターネットアンケート
  • 調査期間:2026年3月16日〜2026年8月12日
  • 調査対象:自宅で電気を契約している全国の個人(回答は40都道府県から)
  • 回答総数:322件
  • 設問数:全31問(住居タイプ・世帯人数・契約中の電力会社とプラン・契約アンペア数・毎月の電気代と使用量・乗り換え前後の比較・満足度・不満点等)
  • 回答に含まれる電力会社:大手電力会社・新電力会社あわせて28社(このほか「その他」としての回答を含みます)

アンケートの収集・集計にあたっては、恣意的な操作を防ぐため以下を徹底しています。

  • 第三者からの回答収集:回答はクラウドソーシングを通じて第三者から募集しており、当サイトおよび委託元の関係者による回答は集計対象に含めません
  • 証憑の提出を必須化:回答にあたって電気料金の明細と住居の写真の提出を必須としており、提出内容と回答内容の整合性を確認できたものを採用します
  • 数値の無加工:特定の電力会社に有利または不利となるような回答の取捨選択・重み付け・点数の調整は一切行わず、集計結果をそのまま掲載します
  • 否定的な回答も掲載:満足度の低い回答や不満点についても、削除・改変せずそのまま紹介します
  • 調査概要の併記:調査結果を引用する記事には、調査期間・回答数・調査方法を併記し、どのデータに基づく記述かが分かるようにします
  • 継続的な追加調査:回答は継続して募集しており、一定数の追加回答が集まった時点で集計結果を見直し、記事の数値を更新します

 

電気代は10月から値上げ?補助終了と託送料金改定でいくら上がる

「10月から電気代が上がる」という話を耳にして、どのくらい負担が増えるのか気になっていませんか。今年の秋は、値上がりの要因が重なります。

結論から言うと、実際に請求額が跳ね上がるのは11月に届く検針票からです。理由は2つあり、電気・ガス料金支援の終了と、11月1日の託送料金改定が続けてやってきます。

この記事では、いつ・何が・いくら上がるのかを順に整理し、今から備えられることまでまとめます。

※本記事は2026年9月時点の公表情報にもとづく解説です。値上がり額は使用量・契約エリア・料金プランにより異なります。託送料金の影響額は試算値で、小売電気事業者の反映方法により実際の請求額は変わります。

最短1分!電気代がいくら安くなるかチェック

無料シミュレーションはこちら

※個人情報の入力不要で利用できます

2026年10月の電気代はどうなるのか

「10月から値上げ」と言われますが、請求に反映される時期は要因ごとに違います。混乱しやすいところなので、まず時系列を整理しておきましょう。

値上がりは「10月の請求」と「11月の請求」の2段階

まず押さえたいのが、電気代は「使用した月」と「請求される月」がずれるという点です。9月に使った電気は10月に検針され、その分が10月または11月に請求されます。ここを混同すると、いつ上がるのかが分からなくなります。

今年の場合、10月の検針分(9月使用分)までは補助が効いています。この時点でも燃料費調整額の上昇により大手各社の料金は前月より上がっていますが、まだ値引きが残っている状態です。

本番は次です。11月に届く検針票(10月使用分)から補助がゼロになります。さらに11月1日には託送料金の改定も重なるため、負担増を実感するのはこのタイミングです。

値上がりのスケジュール

  • 10月検針分(9月使用分):補助あり。燃調上昇で微増
  • 11月検針分(10月使用分):補助がゼロに
  • 2026年11月1日:託送料金が改定
  • 負担増を実感するのは11月の請求から

つまり「10月から値上げ」は正確には「10月使用分から」であり、財布に響くのは11月です。心の準備をするなら今のうち、ということになります。

電力アナリスト 佐藤 健一

電力アナリスト
佐藤 健一

今回の値上がりが分かりにくいのは、性質の違う2つが同じ時期に重なっているからです。ひとつは補助金という一時的な値引きが消えること。もうひとつは託送料金という、電気を届けるためのコストそのものが上がること。前者は「元に戻る」、後者は「土台が上がる」で意味が違います。とくに託送料金は送配電網の維持・更新に必要な費用で、一度上がれば当面下がりません。そのうえ冬は使用量が増える時期です。単価が上がったところに使用量が乗るので、請求額は想像以上に膨らみます。11月の検針票を見て驚く前に、今の契約が適正か確認しておくことをおすすめします。

理由①|電気・ガス料金支援が9月使用分で終了

1つめの要因は補助金の終了です。これまで申請不要で自動的に値引きされていた分がなくなるため、そのまま負担増として跳ね返ってきます。

3.5円/kWhの値引きがなくなる

2026年夏に再開された電気・ガス料金支援は、9月使用分をもって終了しました。9月使用分の補助額は電気(低圧)が3.5円/kWh、都市ガスが14.0円/㎥です。申請不要で自動的に値引きされていました。

この値引きが10月使用分からなくなります。使用量が多い世帯ほど影響は大きく、4人以上の世帯では電気とガスを合わせて月2,450円ほどの負担増になるという試算があります。

世帯 電気代の増加 ガス代の増加 合計
一人暮らし 約630円 約210円 約840円
2〜3人世帯 約1,225円 約420円 約1,645円
4人以上世帯 約1,750円 約700円 約2,450円

注意したいのは、これは値上げではなく「値引きがなくなる」という点です。料金そのものが上がったわけではありませんが、支払う金額が増えるという意味では同じです。

また、この試算は電気とガスを合算したものです。オール電化のようにガスを使わない世帯では、その分すべてが電気代に集中します。使用量が多いほど影響が大きくなる点は共通です。

10月使用分以降の支援継続について、2026年9月時点で正式な発表はありません。補助制度の経緯は電気代の政府補助金で詳しく解説しています。

理由②|11月1日から託送料金が上がる

2つめの要因が託送料金の改定です。こちらは補助金と違って一時的なものではなく、料金の土台そのものが上がることになります。

全9エリアで値上げ。東京は1kWhあたり1.07円

託送料金とは、発電所から家庭まで電気を届ける送配電網の利用料です。電気料金に含まれており、どの電力会社と契約していても同じようにかかります。これが2026年11月1日に改定されます。

今回の改定では、対象となる9エリアすべてで値上げとなります。低圧(家庭向け)の変更幅はエリアによって差があり、東京の1.07円/kWhに対し、沖縄は1.99円/kWhと2倍近い開きがあります。

エリア 変更幅 エリア 変更幅
北海道 +1.89円/kWh 関西 +1.22円/kWh
東北 +1.78円/kWh 中国 +1.12円/kWh
東京 +1.07円/kWh 四国 +1.52円/kWh
中部 +1.63円/kWh 九州 +1.55円/kWh
沖縄 +1.99円/kWh ― ―

月230kWhを使う家庭で試算すると、東京で月246円、沖縄で月458円ほどの増加になります。年間では約2,953円から5,492円の幅です。使用量が増える冬は、この上乗せがさらに効いてきます。

エリアによって幅があるのは、送配電網の設備規模や地理的な条件が異なるためです。離島を多く抱える沖縄や、広い面積に設備を維持する北海道は、1kWhあたりの負担が重くなります。

ただしこれは一次試算です。託送料金をどう料金に反映するかは電力会社ごとに判断されるため、実際の請求額は契約先により変わります。契約している会社からのお知らせを確認してください。

そのほかの要因|燃料費調整額と再エネ賦課金

補助終了と託送料金のほかにも、電気代を押し上げる要素があります。毎月の明細に載っている2つの項目を確認しておきましょう。

毎月変わる燃調と、年度で決まる賦課金

まず燃料費調整額は、発電に使う燃料の価格変動を毎月の電気代に反映する仕組みです。燃料価格が上がれば電気代も上がります。2026年10月検針分では、この燃調の上昇により大手各社が前月より値上がりしました。

もうひとつが再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)です。2026年度は4.18円/kWhで、年度内は変わりません。契約先にかかわらず全国一律でかかります。

電気代を動かす4つの要素

  • 補助金:9月使用分で終了(値引きがなくなる)
  • 託送料金:11月1日改定(全9エリアで上昇)
  • 燃料費調整額:毎月変動(燃料価格しだい)
  • 再エネ賦課金:2026年度は4.18円/kWh

燃調は燃料価格が下がれば低下することもありますが、賦課金は年度単位で決まるため途中では動きません。毎月の明細を見るときは、この2つの項目を分けて確認すると変動の理由がつかめます。

このうち託送料金と再エネ賦課金は、電力会社を変えても同じようにかかります。一方で基本料金や電力量料金は会社・プランによって差があるため、見直しの余地があるのはこちらです。仕組みは燃料費調整額とはと再エネ賦課金とはで解説しています。

値上げに備えて今からできること

制度で決まる部分は自分では変えられません。だからこそ、変えられる部分に先回りして手を打っておくことが大切になります。順番に見ていきましょう。

使用量の把握と契約プランの見直し

まず取り組みたいのが自分の使用量を知ることです。毎月何kWh使っているかが分かれば、補助終了や託送料金の改定で自分がいくら増えるのかを具体的に計算できます。検針票やWeb明細で確認しましょう。

使用量が分かったら、契約プランが今の暮らしに合っているかを確認します。単価が上がる局面では、もともとの単価差がそのまま金額差として効いてきます。同じ使い方でも、会社やプランを変えることで負担を抑えられる場合があります。

値上げ前にやっておきたいこと

  • 検針票で毎月の使用量(kWh)を確認する
  • 契約プラン・契約アンペアが適正か見直す
  • 冬の暖房の使い方を点検しておく
  • 契約先からの料金改定のお知らせを確認する

あわせて、冬は使用量そのものが増える時期です。単価が上がったところに使用量が乗るため、暖房の使い方を見直しておくと二重に効きます。設定温度やフィルター清掃といった基本の積み重ねが、この冬は例年以上に効いてきます。

乗り換えを検討する場合の流れは電力会社の切り替え方法をご覧ください。今の使い方でどのくらい変わるかは、シミュレーションで確認できます。

よくある質問

Q. 結局、電気代はいつから上がるのですか?

A. 補助金の終了による値上がりが反映されるのは、11月に届く検針票(10月使用分)からです。10月の検針分までは補助が効いているため、値引きが残っています。

これに加えて11月1日から託送料金が改定されるため、11月以降の請求で2つの要因が重なります。「10月から値上げ」という表現は、正確には「10月使用分から」という意味です。実際に支払う金額が増えるのは、その翌月からになります。検針日は契約先や地域によって差があるため、正確な時期はお手元の検針票でご確認ください。

Q. 電力会社を変えれば託送料金は安くなりますか?

A. なりません。託送料金は送配電網の利用料で、どの電力会社と契約していても同じようにかかります。再エネ賦課金も同様で、全国一律です。

見直しで差が出るのは、基本料金と電力量料金の部分です。ここは会社やプランによって設定が異なるため、使い方に合ったプランを選べば負担を抑えられる可能性があります。制度で決まる部分と、選べる部分を分けて考えるのがポイントです。明細を開いて、どの項目がいくらを占めているかを見るところから始めてみてください。

Q. 補助金はまた再開されないのでしょうか?

A. 2026年9月時点で、10月使用分以降の電気・ガス料金支援について正式な発表はありません。これまでも補助は期間を区切って実施と終了を繰り返してきたため、今後の再開を断定することも否定することもできない状況です。

確実なのは、現時点で10月使用分からの値引きがないことです。再開を待つよりも、使用量の把握と契約の見直しという、自分で動かせる部分から手をつけるほうが現実的でしょう。仮に再開されたとしても、見直しの効果はそのまま残ります。

まとめ|負担増を実感するのは11月の請求から

2026年秋の電気代は、電気・ガス料金支援の終了と11月1日の託送料金改定という2つの要因が重なります。補助は9月使用分で終わり、値引きがゼロになるのは11月に届く検針票からです。

補助終了だけで、一人暮らしで月約840円、4人以上の世帯で月約2,450円(電気・ガス合計)の負担増が見込まれます。そこに託送料金の上昇と冬の使用量増が重なります。制度で決まる部分は変えられないので、使用量の把握と契約プランの見直しから始めましょう。

この記事のポイント

  • 補助は9月使用分で終了。値引きゼロは11月の請求から
  • 補助額は電気3.5円/kWh・都市ガス14.0円/㎥だった
  • 負担増は一人暮らし約840円/4人以上約2,450円
  • 11月1日に託送料金が改定。全9エリアで上昇
  • 託送料金と再エネ賦課金は会社を変えても同じ

最短1分!電気代がいくら安くなるかチェック

無料シミュレーションはこちら

※個人情報の入力不要で利用できます

※本記事は2026年9月時点の公表情報にもとづきます。託送料金の変更幅・影響額は一次試算であり、小売電気事業者による反映方法によって実際の請求額は異なります。補助金の再開の有無を含め、最新の情報は資源エネルギー庁および契約先の電力会社の公表内容をご確認ください。

太陽光を設置すると電気代はいくら下がる?自家消費率別に試算

「太陽光を付けると電気代はいくら下がるの?」——気になるところですが、削減額は発電量そのものではなく「発電した電気をどれだけ自分で使えるか(自家消費率)」で大きく変わります。同じ発電量でも、自家消費率しだいで年間数万円の差が出ます。

この記事では、4人世帯の標準条件で自家消費率30%・50%・70%の3パターンの年間収支を試算しました。試算の条件と計算式もすべて公開しているので、ご自身の条件に置き換えて計算できます。

※本記事の金額はすべて、下記の標準条件で試算した目安です。発電量・単価・FIT価格は地域や時期で変わります。実際の効果は住宅・設備・使い方で異なるため、参考値としてご覧ください。情報は2026年9月時点。

結論|自家消費率が高いほど負担は小さくなる

まず結論から見ていきましょう。自家消費率が高いほど、年間の実質負担は小さくなります。

設置前14.8万円→自家消費70%で0.4万円に

標準条件で試算すると、太陽光の設置前は年間の電気代(実質負担)が約14.8万円。これに対し、自家消費率70%では約0.4万円まで下がりました。自家消費率が上がるほど、買う電気が減り、負担が小さくなります。

自家消費率 自家消費量 買電量 売電量 年間電気代 売電収入 実質負担 設置前との差
自家消費率30% 1,650kWh 2,640kWh 3,850kWh 約96,804円 約57,750円 約39,054円 約−10.9万円
自家消費率50% 2,750kWh 1,540kWh 2,750kWh 約62,704円 約41,250円 約21,454円 約−12.7万円
自家消費率70% 3,850kWh 440kWh 1,650kWh 約28,604円 約24,750円 約3,854円 約−14.4万円
設置前 – 4,290kWh – 約147,954円 – 約147,954円 –

ポイントは、設置前と自家消費率70%で年間約14.4万円もの差が出ることです。同じ5kWの太陽光でも、自家消費率が30%か70%かで年間の削減額は3万円以上変わります。「どれだけ発電するか」以上に「どれだけ自分で使うか」が効いてくることが分かります。次から、その理由と計算方法を見ていきます。

エコ・省エネコンサル 高橋 あゆみ

エコ・省エネコンサル
高橋 あゆみ

太陽光の「年間◯万円お得」は、自家消費率の前提でまるで変わります。同じ5kWでも、昼に電気を使えているかどうかで削減額は3万円以上動きます。ここを見ずに発電量だけで語ると、実際と食い違いが出ます。今のFIT価格では、売電より自家消費が基本。日中に洗濯や食洗機、オール電化ならエコキュートの昼沸きを寄せるだけで効果が上がります。蓄電池はさらに自家消費率を高めますが、費用対効果は別問題。設置費用の回収年数まで含めて考えてください。まずは自分の使用量で目安を出すところから始めるとよいでしょう。

なぜ自家消費率で差が出るのか

自家消費率で結果が変わるのは、買う電気と売る電気の単価が違うからです。ここがこの記事のいちばんの肝になります。

買う電気は31円、売る電気は15円

試算では、買電単価を約31円/kWh、売電単価を約15円/kWhとしています。買う電気のほうが、売る電気より2倍近く高いのです。つまり、発電した1kWhを「自分で使う」と約31円分の節約になり、「売る」と約15円分の収入にしかなりません。

自家消費が得になる理由

  • 買う電気=約31円/kWh(燃調・賦課金込みの目安)
  • 売る電気=約15円/kWh(2026年度FITの目安)
  • 1kWh自分で使う=約31円の節約
  • 1kWh売る=約15円の収入(差は約16円)

この1kWhあたり約16円の差が、自家消費のインセンティブです。だから「余ったら売る」より「できるだけ自分で使う」ほうが得になります。かつては売電単価が高く「売ったほうが得」でしたが、FIT価格が下がった今は自家消費が基本という考え方に変わっています。制度開始当初は売電単価が40円を超えた時期もありましたが、年々下がってきました。この単価差を理解しておくことが、太陽光を活かす第一歩です。

試算の条件と計算式

試算の前提を公開します。ご自身の使用量や地域の単価に置き換えれば、同じ式で再計算できます。

標準条件と計算式

本試算は、4人世帯・年間使用量4,290kWh・太陽光5kW・年間発電量5,500kWhを標準条件としています。発電量は1kWあたり1,100kWh(関東の目安)で計算しており、地域や設置条件で変わります。単価は前述のとおり買電31円・売電15円の目安です。

項目 設定値
世帯人数 4人
年間使用量 4,290kWh(当サイト標準)
太陽光容量 5kW
年間発電量 5,500kWh(1kWあたり1,100kWh・関東目安)
買電単価 約31円/kWh(燃調・賦課金込みの目安)+基本料金(東京40A)
売電単価 約15円/kWh(2026年度FIT・10年平均の目安)
蓄電池 なし

計算式は次のとおりです。自家消費量=発電量×自家消費率/買電量=年間使用量−自家消費量/売電量=発電量−自家消費量。電気代は基本料金+電力量料金(実効単価)+燃調+賦課金で、当サイトのシミュレーターと同じ考え方です。2026年度のFIT(住宅用10kW未満)は前半4年が24円、後半6年が8.3円で、10年平均は約14.58円/kWh(税込)。本試算ではこれを丸めて15円としています。実際の売電単価は契約年により固定される点にご注意ください。

自家消費率を上げる方法

削減額は自家消費率で決まる——では、その自家消費率はどうすれば上げられるのでしょうか。

日中に家電を使う・在宅パターンを合わせる

いちばんの基本は、太陽光が発電している日中に、電気を多く使うことです。太陽光は昼に発電するため、洗濯・食洗機・掃除などを日中にまとめるだけでも自家消費率は上がります。タイマー機能を使えば、不在時でも昼間に運転できます。

自家消費率を上げるコツ

  • 洗濯・食洗機を日中に動かす(タイマー活用)
  • エコキュートの昼間沸き上げに切り替える
  • 在宅日は昼に家事・調理を寄せる
  • 蓄電池で昼の余剰を夜に回す(費用対効果は要検討)

オール電化なら、エコキュートを夜間ではなく昼間に沸き上げる設定にするのも効果的です。夜間電力ではなく、自家発電した昼の電気でお湯を沸かせば、そのぶん自家消費率が上がります。共働きなどで日中の在宅が少ない世帯は自家消費率が上がりにくいので、家電のタイマー活用がとくに有効です。逆に、在宅時間が長い世帯や日中に家事を行う世帯は、もともと自家消費率が高くなりやすく、太陽光の効果を得やすい傾向があります。生活パターンに合わせて工夫してみましょう。

蓄電池を入れると自家消費率はどう変わるか

自家消費率をさらに上げたいなら、蓄電池という選択肢もあります。仕組みと注意点を押さえておきましょう。

一般に30%前後→60〜70%程度に上がる(目安)

蓄電池を導入すると、昼に余った電気をためて夜に使えるようになります。これにより、蓄電池なしでは30%前後にとどまりがちな自家消費率が、一般に60〜70%程度まで上がるとされます(あくまで目安で、容量や使い方で変わります)。夜間の買電が減るぶん、電気代の削減効果は大きくなります。

ただし、蓄電池には別途まとまった設置費用がかかります。削減額が増える一方で初期費用も増えるため、費用対効果は本記事の試算範囲外として、別途検討が必要です。「自家消費率が上がる=必ず得」ではなく、設置費用を何年で回収できるかを含めて判断しましょう。導入を検討する際は、複数社の見積もりを比べることをおすすめします。

蓄電池を検討するときの注意点

  • 自家消費率は一般に30%前後→60〜70%程度に上がる(目安)
  • 夜間の買電が減り削減効果は大きくなる
  • 一方でまとまった初期費用がかかる
  • 判断は回収年数を含めた費用対効果で

近年は太陽光と蓄電池をセットで導入するケースも増えていますが、蓄電池の価格や寿命は製品によって幅があります。停電時に使えるという安心の価値もあるため、金額だけでは測れない面もあります。目的が「電気代削減」なのか「非常時の備え」なのかを整理してから検討すると、判断がぶれません。

最短1分!電気代がいくら安くなるかチェック

無料シミュレーションはこちら

※個人情報の入力不要で利用できます

まとめ|太陽光は「売る」より「使う」が得

太陽光の電気代削減効果は、発電量よりも自家消費率で決まります。標準条件の試算では、自家消費率30%で年間約10.9万円、70%で約14.4万円の削減となりました。買う電気(約31円)と売る電気(約15円)の単価差があるため、発電した電気は売るより自分で使うほうが得です。

自家消費率は、日中に家電を使う・エコキュートを昼に沸かすといった工夫で上げられます。ただし本記事の金額はあくまで目安で、実際の効果は地域・設備・使い方で変わります。ご自身の使用量での目安は、シミュレーションで確認できます。再エネ賦課金の負担については再エネ賦課金の推移もあわせてご覧ください。

この記事のポイント

  • 削減額は発電量より自家消費率で決まる
  • 自家消費率30%で約10.9万円/70%で約14.4万円の年間削減(目安)
  • 買電約31円>売電約15円の単価差が理由
  • 自家消費率は日中の家電利用で上げられる
  • 金額は目安。地域・設備・使い方で変動する

※本記事の金額は当サイト標準条件での試算目安です。発電量は地域差があり、単価・FIT価格は時期により変わります。売電単価は契約年に固定されます。実際の効果は個別条件で異なります。情報は2026年9月時点(FIT価格の出典:経済産業省)。図表の引用は出典明記のうえ自由です。

待機電力の電気代はいくら?家庭での割合と減らし方・節約のコツ

「コンセントを挿しっぱなしにしていると、電気代がかかるって本当?」と気になっていませんか。使っていない家電がひそかに使う「待機電力」は、塵も積もれば無視できない金額になります。

結論から言うと、待機電力は家庭の年間消費電力量の約5%、1世帯あたり年間およそ7,000円が目安です。すべてをなくすのは難しいものの、大きい機器にしぼれば、無理なく減らせます。

この記事では、電力アナリストの視点で待機電力の家庭での割合・年間の電気代・多い家電・減らし方を、公的データをもとに整理します。

※本記事の割合は資源エネルギーの調査にもとづく目安で、金額は電力量あたりの単価(約31円/kWhで試算)によって変わります。家庭の機器構成でも異なります。情報は2026年9月時点のものです。

最短1分!電気代がいくら安くなるかチェック

無料シミュレーションはこちら

※個人情報の入力不要で利用できます

待機電力とは?家庭での割合と年間の電気代

まずは、待機電力とは何か、そして家庭の電気代の中でどのくらいの割合を占めるのかを押さえましょう。

待機電力とは|使っていなくても消費する電力

待機電力とは、電源を切っていても、コンセントにつながっているだけで消費される電力のことです。リモコンの信号を待ち受けたり、時計やタイマーを動かしたり、通信をつないだままにしたりするために、機器がわずかに電気を使い続けています。

資源エネルギーの調査によると、待機電力は家庭が1年間に使う電力量のうち、約5%を占めるとされています。1台ずつはごくわずかでも、家じゅうの家電を合わせると大きな量になります。「使っていないのにかかっている電気代」なので、減らせればそのまま節約につながるのが特徴です。たとえばテレビやレコーダー、エアコン、温水洗浄便座など、リモコンで操作する家電やランプが点いたままの機器は、待機電力を使っている代表例です。コンセントに挿さっているだけで少しずつ電気を消費している、という点を知っておくだけでも、見直しの意識が変わります。まずは、自分の家にどんな待機電力がひそんでいるかを知ることから始めましょう。

待機電力の年間の電気代の目安

待機電力の量を金額に置き換えてみましょう。調査では、1世帯あたりの待機電力は年間およそ228kWhとされ、これは電力量あたりの単価で換算すると年間およそ7,000円にあたります(単価により前後します)。毎月に直すと、月あたり600円ほどが、使っていない家電のために消えている計算です。

家庭の待機電力の目安

  • 家庭の年間消費電力量の約5%を占める
  • 1世帯あたり年間約228kWh・およそ7,000円(単価で変動)
  • 電源オフの徹底などで年間3,000円台の節約も見込める

もちろん、待機電力をゼロにするのは現実的ではありません。ただ、電源をこまめに切るだけでも、年間で3,000円台の節約が見込めるとされています。金額の大きい家電にしぼって対策すれば、手間をかけずに効果を出せます。月々の請求では目立ちませんが、1年、数年と積み重なると無視できない金額になり、見直す価値は十分にあります。世帯別の電気代の目安は電気代の平均もあわせて参考にしてください。

待機電力の計算方法|自分の家で確かめる

「うちの待機電力はいくら?」を知りたいときは、かんたんな計算や測定で確かめられます。気になる機器だけでも試してみましょう。

待機電力の電気代の計算式

待機電力の電気代は、「待機電力(W)×24時間×365日÷1000×電力量あたりの単価」で計算できます。たとえば待機電力が5Wの機器を1年つなぎっぱなしにすると、5×24×365÷1000=約43.8kWh。これに単価をかけると、1台で年間およそ1,300円ほどになります(単価により前後します)。数字にすると、意外と大きいことが分かります。

待機電力の電気代の計算式

  • 年間の電気代=待機電力(W)×24×365÷1000×単価(円/kWh)
  • 例:5Wの機器 → 約43.8kWh → 年間およそ1,300円(単価31円で試算)
  • 機器の待機電力は取扱説明書やメーカーサイトで確認できる

1台では小さく見えても、家じゅうの機器を合わせると、年間およそ7,000円という目安に近づいていきます。自分の家で気になる機器があれば、その待機電力を式に当てはめてみましょう。年間の金額が大きい機器ほど、対策する価値があると判断できます。反対に、計算してみて小さいと分かった機器は、無理に抜かなくてもよい、という見極めにも使えます。数字で確かめることで、力を入れる場所がはっきりします。

ワットチェッカーで実際に測る

より正確に知りたいときは、ワットチェッカー(電力量計)を使う方法があります。コンセントと機器の間に挟むだけで、その機器が実際に使っている電力を数値で表示してくれる道具です。カタログの値では分からない、いまの使い方での実際の待機電力を確かめられます。

数百円から数千円で手に入り、気になる家電を一つずつ測っていけば、どれが「電気を食っている」かがはっきりします。大きい機器が特定できれば、そこに節電タップを入れるなど、対策の優先順位をつけやすくなります。すべてを測る必要はなく、テレビ周りや給湯関連など、常時つないでいる機器を中心に確認するのがおすすめです。実際の数字を目で見ると、節約のモチベーションにもつながります。計算とワットチェッカーを併用すれば、机上の目安と実際の消費を突き合わせられ、どの家電にどれだけかかっているかを正確につかめます。とくに古い家電や、常に電源ランプが点いている機器は、測ってみると想像以上に電気を使っていることがあり、対策の優先順位を決める手がかりになります。

待機電力が大きい家電|どこから減らす?

効率よく減らすには、待機電力の大きい家電から手をつけるのが近道です。どの機器が大きいのかを知っておきましょう。

待機電力が大きい機器の目安

待機電力は、機器によって大きさが違います。調査では、上位のいくつかの機器で待機電力全体の半分ほどを占めるとされています。まずはこの大きいものから対策すると、効率よく減らせます。

機器 待機電力の割合(目安) 年間の電気代(目安)
ガス給湯器 約19% 約1,300円
テレビ 約10% 約700円
エアコン 約8% 約570円
電話機 約8% 約570円
レコーダー 約6% 約420円

このように、給湯器・テレビ・エアコンなど、常時つないでいる大きめの機器が上位を占めます。金額の小さい機器を一つずつ抜くより、こうした大きい機器や、テレビ周辺のようにまとめてオフにできる場所から対策するのが効率的です。自分の家で、常につないだままの家電がどれかを見渡してみましょう。同じ種類の家電でも、省エネ性能の高い新しい機種ほど待機電力は小さい傾向があるため、古い機器ほど見直しの効果が出やすいといえます。

※割合・金額は調査時点の平均的な目安です。機器の種類・年式・使い方によって大きく異なります。

抜いても効果が薄い・抜かないほうがよい家電

一方で、コンセントを抜かないほうがよい家電もあります。冷蔵庫は常に動かす必要があり、抜くと食品が傷みます。録画予約中のレコーダーや、着信・通信を待ち受けるWi-Fiルーター・電話機、時計やタイマー機能のある機器も、抜くと本来の役割を果たせなくなります。

また、スマホの充電器のような小さな機器は、抜き差しの手間のわりに節約効果が小さいため、無理に毎回抜く必要はありません。待機電力の対策は「なんでも抜く」ではなく、大きい機器・まとめて切れる場所にしぼるのがコツです。効果の小さいものに手間をかけて疲れてしまうと、続かなくなります。抜くもの・抜かないものを最初に決めておくと、無理なく習慣にできます。目安としては、常に電源ランプが点いている大きめの家電は対策の効果が出やすく、通信や録画・保冷などの役割のために動き続けている機器は抜かない、と覚えておくと迷いません。この線引きさえできれば、待機電力の対策はぐっと気楽になります。

待機電力の減らし方|無理なく続けるコツ

ここからは、待機電力を実際に減らす方法を紹介します。ポイントは、手間をかけずに続けられる形にすることです。

主電源オフ・節電タップを活用する

基本は、使わないときに主電源を切る・コンセントを抜くことです。とはいえ毎回抜くのは大変なので、スイッチ付きの電源タップ(節電タップ)を使うのがおすすめです。テレビやレコーダーなど周辺機器をまとめてつなぎ、使わないときにスイッチひとつでオフにすれば、手間なく待機電力を減らせます。

待機電力を減らす主な方法

  • 使わない機器は主電源オフ・コンセントを抜く
  • テレビ周辺などはスイッチ付き節電タップでまとめて切る
  • 長期の外出時は使わない家電のプラグを抜く
  • 大きい機器・まとめて切れる場所にしぼって対策する

節電タップは数百円から購入でき、待機電力の節約で十分に元が取れることが多い道具です。手が届きにくいコンセントも、タップのスイッチなら操作がラクになります。まずはテレビ周りなど、機器が集まっている場所から取り入れてみましょう。毎日の生活動線の中でオフにできる仕組みにすると、自然と続けられます。スイッチの位置が見える場所にあると、消し忘れも減らせます。

長期不在時と使わない機器の見直し

とくに効果が出やすいのが、旅行や帰省などで長期間家を空けるときです。冷蔵庫など一部を除いて、使わない家電のプラグを抜いておけば、その間の待機電力をまるごとカットできます。出かける前のひと手間で、不在中の無駄をなくせます。

また、ふだん使っていない家電が、つなぎっぱなしになっていないかも見直しましょう。使わなくなったテレビやゲーム機、来客用の家電などは、抜いておくだけで待機電力が減ります。帰宅後に元に戻す手間はありますが、数日から数週間の不在ならその効果は大きく、電気代の無駄を確実に減らせます。使わない家電を思い切って一つ減らすことも、待機電力そのものをなくす有効な方法です。待機電力の削減は一度仕組みを作れば続くので、節電の習慣として無理のない範囲で取り入れるのがおすすめです。電気代全体を見直したいときは、料金プランや電力会社の見直しも効果的で、切り替えの手順は電力会社の切り替え方法で解説しています。

最短1分!電気代がいくら安くなるかチェック

無料シミュレーションはこちら

※個人情報の入力不要で利用できます

待機電力に関するよくある質問

最後に、待機電力についてよく寄せられる疑問をまとめました。節約の参考にしてください。

Q. 待機電力の電気代は年間いくらですか?

A. 1世帯あたり年間およそ7,000円が目安です。資源エネルギーの調査では、待機電力は家庭の年間消費電力量の約5%、量にして年間およそ228kWhとされ、これを単価で換算するとおよそ7,000円になります。

ただし、金額は電力量あたりの単価や家庭の機器構成によって変わります。毎月に直すと月600円ほどで、使っていない家電のためにかかっている計算です。大きい機器から対策すれば、この一部を無理なく減らせます。

Q. コンセントを抜くと本当に節約になりますか?

A. なります。使わないときに電源を切るだけでも、年間で3,000円台の節約が見込めるとされています。とくに給湯器・テレビ・エアコンなど、待機電力の大きい機器で効果が出やすくなります。

ただし、すべてを毎回抜く必要はありません。効果の小さい小型機器まで抜こうとすると手間ばかり増えて続きません。大きい機器や、まとめて切れる場所にしぼるのが、無理なく続けるコツです。自分の続けられる範囲で取り入れるのが、結局いちばん効果が出ます。

Q. 抜かないほうがいい家電はありますか?

A. 冷蔵庫・録画予約中のレコーダー・Wi-Fiルーター・時計やタイマー付きの機器は、抜かないほうがよい家電です。これらは常に動かしたり、待ち受けたりする必要があるため、抜くと本来の役割を果たせません。

冷蔵庫を抜くと食品が傷み、録画やタイマーは動かなくなります。待機電力の対策は「なんでも抜く」ではなく、抜いても困らない機器にしぼって行いましょう。抜くもの・抜かないものを先に決めておくと安心です。迷ったら、通信・保冷・録画に関わる機器は残すと覚えておきましょう。

Q. 節電タップは効果がありますか?

A. あります。スイッチ付きの節電タップを使えば、複数の機器の待機電力を手間なくまとめてオフにできます。テレビやレコーダーなど、周辺機器が集まる場所でとくに役立ちます。

節電タップは数百円から購入でき、待機電力の節約で元が取れることが多い道具です。手が届きにくいコンセントも、タップのスイッチなら操作がラクになります。毎日の動線の中でオフにできる形にすると、自然と続けられます。電源が集まる場所ほど、まとめて切れる効果を実感しやすいでしょう。

まとめ|待機電力は「大きい機器」からしぼって減らす

待機電力は、家庭の年間消費電力量の約5%、1世帯あたり年間およそ7,000円が目安です。すべてをなくすのは難しくても、給湯器・テレビ・エアコンなど大きい機器からしぼって対策すれば、無理なく減らせます。

基本は、使わないときに電源を切ることと、スイッチ付き節電タップでまとめてオフにすること。長期不在時にプラグを抜くのも効果的です。抜かないほうがよい家電だけ避けつつ、続けられる仕組みにしましょう。

この記事のポイント

  • 待機電力は家庭の年間消費電力量の約5%・年間およそ7,000円が目安
  • 大きいのは給湯器・テレビ・エアコンなど常時つなぐ機器
  • 減らし方は主電源オフ・節電タップ・長期不在時のプラグ抜き
  • 冷蔵庫・ルーター・録画中の機器は抜かない
  • 効果の小さい機器は無理せず、大きい機器にしぼるのがコツ

※本記事の割合は資源エネルギーの調査にもとづく目安で、金額は単価や家庭の機器構成によって変わります。情報は2026年9月時点のものです。

最短1分!電気代がいくら安くなるかチェック

無料シミュレーションはこちら

※個人情報の入力不要で利用できます

電力アナリスト 佐藤 健一

電力アナリスト
佐藤 健一

待機電力の節約は、「がんばらないこと」がいちばんのコツです。年間およそ7,000円という数字を見ると全部抜きたくなりますが、家じゅうのプラグを毎回抜くのは続きません。効くのは、給湯器・テレビ・エアコンといった大きい機器と、テレビ周りのようにまとめて切れる場所です。ここに節電タップを1つ入れるだけで、手間なく待機電力を減らせます。冷蔵庫やルーター、録画中のレコーダーは抜かないこと。無理なく続く仕組みを作れば、使っていない電気代を毎月少しずつ取り戻せます。

オール電化の電気代は高い?平均額と今すぐできる節約のコツ

「オール電化にしたら電気代が高い気がする」「うちのオール電化の電気代って平均より高いの?」と気になっていませんか。ガス代がないぶん、電気代の数字だけを見て不安になりやすいのがオール電化です。

結論から言うと、オール電化の電気代は一人暮らしで月約1.1万円、4人以上の世帯で月約1.7万円が目安です。ただし冬は夏の約1.8倍まで上がりやすく、季節差が大きいのが特徴です。

この記事では、電力アナリストの視点でオール電化の世帯別の平均・高くなる原因・下げ方を、料金データをもとに中立の立場で整理します。

※本記事の金額は関西電力の料金データをもとにした試算などの一般的な目安です。地域・契約プラン・季節・住まいによって大きく異なります。情報は2026年8月時点のものです。

最短1分!電気代がいくら安くなるかチェック

無料シミュレーションはこちら

※個人情報の入力不要で利用できます

オール電化の電気代は高い?世帯人数別の平均

まずは、オール電化の電気代が世帯人数でどのくらいか、そして季節でどう変わるかを見ていきましょう。数字の全体像がつかめると、自分の家が高いのかどうかを判断しやすくなります。

世帯人数別のオール電化の電気代の平均

オール電化の電気代の月額平均は、世帯人数が増えるほど大きくなります。料金データをもとにした試算では、次のような水準が目安です。給湯や暖房をすべて電気でまかなうため、ガス併用の家庭より電気代そのものは高めに出ます。

世帯 オール電化の電気代(月額目安)
一人暮らし 約10,777円
二人世帯 約13,406円
三人世帯 約14,835円
四人以上 約16,533円

世帯人数が2倍になっても電気代が2倍にはならず、一人あたりで見ると大人数の世帯ほど割安になる傾向があります。給湯や暖房は世帯人数が増えても大きくは変わらない部分があるためです。自分の家は、世帯人数が近い区分の数字を目安にするとよいでしょう。ただしこれはあくまで平均で、住まいの断熱性能や地域の気候、在宅時間によって上下します。まずは同じ人数の目安と自分の検針票を見比べ、大きく離れていないかを確認するのが出発点です。

※金額は関西電力の料金データをもとにした試算などの目安です(2026年8月時点)。地域・契約・住まいで異なります。

冬は夏の約1.8倍|季節で大きく変わる

オール電化でとくに押さえておきたいのが、季節による差の大きさです。暖房と給湯を電気でまかなうため、寒くなる冬に電気代が跳ね上がります。同じ料金データをもとにした試算では、季節差は次のとおりです。

世帯 夏(目安) 冬(目安)
一人暮らし 約8,579円 約15,106円
二人世帯 約10,672円 約18,791円
三人世帯 約11,809円 約20,794円
四人以上 約13,161円 約23,174円

表のとおり、冬は夏のおよそ1.8倍になりやすいのがオール電化の特徴です。冬は暖房で使う電力が増えるうえ、水温が下がってお湯を沸かすエネルギーも大きくなるため、給湯の電気代も上がります。そのため、夏や春の請求額を基準に「高すぎる」と判断しないことが大切です。オール電化は冬に高くなるのが自然なので、比べるなら前年の同じ季節どうしで見ましょう。1年分の合計や月平均で見ると、季節の偏りに左右されずに実態をつかめます。世帯別の一般的な電気代は電気代の平均や4人家族の電気代もあわせて参考にしてください。

「電気代」だけで高いと判断しない|光熱費全体で見る

オール電化の電気代が高く見える大きな理由は、ガス代がない代わりに、給湯も暖房も調理もすべて電気代に含まれているからです。ガス併用の家庭は「電気代+ガス代」で払っているものを、オール電化は電気代1本にまとめて払っている、というイメージです。

そのため、オール電化が高いかどうかを判断するときは、電気代だけでなく光熱費全体で比べることが欠かせません。ガス併用の家庭と比べるなら、相手の電気代とガス代を足した金額と、自分の電気代を見比べる必要があります。電気代の数字だけを取り出すと、実態より割高に感じてしまいます。オール電化には基本料金がガスと二重にかからない、深夜の割安な電力を使えるといった利点もあります。光熱費全体でとらえたうえで、それでも高いと感じる場合に、次章からの「原因」と「節約のコツ」を確認していきましょう。数字の見方を変えるだけでも、無駄に不安になるのを防げます。オール電化の請求額を見るときは、まずこの前提を思い出したうえで、平均と見比べるようにしましょう。

オール電化で電気代が高くなる主な原因

平均より電気代が高い場合、オール電化ならではの原因が隠れていることがあります。原因が分かれば、次の章の対策も選びやすくなります。

給湯(エコキュート)の日中の沸き増し

オール電化の電気代でカギを握るのが、エコキュートなどの給湯です。エコキュートは、電気代の安い夜間の時間帯にまとめてお湯を沸かしてタンクにためる仕組みで、この特性を活かすことでコストを抑えています。ところが、日中にお湯を使いすぎてタンクが空になると、割高な日中の電力で沸き増しすることになります。

オール電化向けのプランは、夜間が安い代わりに日中の電力量料金が夜間の約2〜3倍に設定されていることが多く、ピークの時間帯はさらに高い場合もあります。つまり、日中の沸き増しが増えるほど電気代は膨らみます。家族が増えてお湯の使用量が増えた、生活リズムが変わって昼にお湯を多く使うようになった、といった変化があると、湯切れによる沸き増しが起きやすくなります。まずは、日中に沸き増しが多発していないかを振り返ってみましょう。夏より冬に使用量が大きく跳ね上がっている場合は、給湯と暖房の使い方の両方に見直しの余地があるサインです。検針票の時間帯別の使用量を確認できると、どの時間帯に電気を多く使っているかがつかめます。

冬の暖房と旧式の設備

季節の要因として大きいのが、冬の暖房です。オール電化はエアコンや電気式の床暖房、蓄熱暖房などで部屋を暖めるため、寒い時期は消費電力が大きく増えます。加えて冬は水温が下がり、同じ量のお湯を沸かすにも多くの電力が必要になるため、給湯と暖房の両面で電気代が上がります。

もう一つ見落としがちなのが、設備の古さです。古いタイプの電気温水器や蓄熱暖房機は、最新のエコキュートに比べて消費電力が大きく、冬場は月あたりの電気使用量がかなり大きくなるケースもあります。設備が10年以上前のものだと、今の省エネ機器に比べて電気代が高止まりしていることがあります。原因は一つとは限らず、日中の沸き増し・暖房・旧式設備が重なっていることも多いため、まずはどれが効いているかを切り分けることが対策の出発点になります。

オール電化で電気代が高くなる主な原因

  • 給湯の日中の沸き増し(日中は夜間の約2〜3倍の単価のことも)
  • 冬の暖房と、水温低下による給湯の負担増
  • 古い電気温水器・蓄熱暖房など旧式設備の消費電力の大きさ
  • 生活に合っていない料金プラン(日中に多く使うのに夜間割引型など)

オール電化の電気代を下げる節約のコツ

オール電化の電気代は、仕組みに合わせた使い方で下げられます。ポイントは、安い夜間を活かし、高い日中を減らすことです。金額の大きい給湯と暖房から見直しましょう。

夜間の割安な時間帯を使いこなす

オール電化の節約でいちばん効くのが、電気代の安い夜間の時間帯に電気を使うことです。洗濯や食器洗い乾燥機、掃除など、タイマーで動かせる家電はできるだけ夜間に回しましょう。日中の割高な時間帯に使う電力を減らすほど、電気代は下がります。

とくに給湯は、日中の沸き増しを起こさないことが重要です。お湯を使う量が多い日は前日の夜に多めに沸かす設定にし、日中にタンクが空にならないよう調整します。規則正しくお湯を使うだけでも、割高な沸き増しをかなり防げます。自分のプランの「安い時間帯」が何時から何時までかを把握し、その時間に家事を寄せるのが基本です。契約している時間帯別プランの時間区分を、一度確認しておきましょう。

オール電化の電気代を下げる主な方法

  • 洗濯・食洗機などを安い夜間の時間帯にタイマーで回す
  • エコキュートは日中の沸き増しを防ぐ(前夜に多めに沸かす)
  • 追い炊きより高温足し湯、使わない日は沸き上げ量を抑える
  • 暖房は設定温度・断熱で効率化し、料金プランが生活に合うかを点検

エコキュートの設定を見直す

給湯はオール電化の電気代の大きな部分を占めるため、エコキュートの設定の見直しは効果が出やすい節約です。多くの機種には、過去の使用量に合わせて沸かす量を自動調整するモードや、旅行などで使わない日の沸き上げを止める休止機能があります。使い方に合わせて、必要以上に沸かしすぎない設定にしましょう。

お湯の使い方でも差が出ます。ぬるくなったお湯を温め直すときは、追い炊きよりも高温の足し湯のほうが省エネになりやすく、電気代の節約につながります。シャワーの時間を短くする、家族が続けて入浴して湯温が下がる前に使い切る、といった工夫も有効です。設備が古く電気代が高止まりしている場合は、省エネ性能の高い機種への交換で消費電力を抑えられることもあります。まずは今の設定が使い方に合っているかを確認し、沸かしすぎ・保温のしすぎがないかを見直すところから始めましょう。毎日の小さな設定の積み重ねが、月々の給湯の電気代に効いてきます。

料金プランと電力会社の見直し

使い方の工夫に加えて、料金プランや電力会社が今の生活に合っているかの見直しも大切です。オール電化向けのプランは夜間が安い一方で日中が高いため、在宅時間が長く日中に電気を多く使う家庭では、必ずしも有利にならないことがあります。自分の生活リズムと、契約中のプランの時間帯区分が合っているかを確認しましょう。

オール電化はプランの選択肢が一般の家庭より限られる場合がありますが、他社のオール電化向けプランに切り替えて負担を抑えられるケースもあります。切り替えの手順は電力会社の切り替え方法で解説しています。なお、市場価格に連動して単価が変わる「市場連動型」のプランは、価格が下がる局面もある一方で高騰時に大きく上がるリスクがあるため、安定を重視するオール電化では仕組みとリスクを十分理解したうえで慎重に検討してください。太陽光発電や蓄電池を併用すると、割高な日中の電力を自家消費でまかない、電気代をさらに抑えられる場合もあります。冬の電気代が気になる方は冬に電気代が高い原因と対策もあわせてご覧ください。

オール電化のメリット・デメリット|電気代の面から

オール電化が自分に合うか判断するには、電気代の面でのメリットとデメリットの両方を知っておくことが大切です。数字の背景にある仕組みを押さえておきましょう。

電気代の面から見たオール電化のメリット

電気代の面でのオール電化の最大のメリットは、夜間の割安な電力を活かせることです。オール電化向けのプランは深夜から早朝の電力量料金が安く設定されており、エコキュートはその時間帯にまとめてお湯を沸かしてタンクにためます。給湯という毎日必ず発生する消費を、一日のうちで最も安い時間に寄せられるのは大きな強みです。加えて、ガスと電気で基本料金が二重にかからない点も見逃せません。ガス併用ならガスと電気の基本料金を別々に払いますが、オール電化は電気の基本料金だけで済みます。さらに、太陽光発電や蓄電池と組み合わせると、割高な日中の電力を自家消費でまかないやすく、電気代をより抑えられる可能性があります。火を使わないため安全面で選ぶ家庭も多く、電気代以外の価値も含めて検討されています。

電気代の面でのオール電化の主なメリット

  • 深夜の割安な電力で給湯や家事をまかなえる
  • 電気とガスで基本料金が二重にかからない
  • 太陽光・蓄電池と相性がよく、自家消費で節約しやすい
  • 火を使わず安全で、キッチンの掃除もしやすい

電気代の面から見たデメリット・注意点

一方で、電気代の面から見た最大の注意点は、日中の電力量料金が割高なことです。夜間が安いプランは日中が高く設定されているため、在宅時間が長く昼に電気を多く使う家庭では、思ったほど安くならないことがあります。とくに湯切れによる日中の沸き増しが増えると、割高な電力で沸かすことになり電気代が膨らみます。また、冬は暖房と給湯で電気代が跳ね上がりやすいのも特徴で、夏の約1.8倍になることもあります。初期に給湯設備の導入・交換費用がかかる点や、古い設備のままだと消費電力が大きく高止まりする点も注意が必要です。さらに、オール電化向けプランは一般家庭向けより選択肢が限られる場合があり、市場価格に連動する市場連動型は高騰時に大きく上がるリスクがあります。こうした点を理解したうえで、自分の生活リズムに合うかを見極めることが大切です。

オール電化で注意したい点

  • 日中の電力量料金が割高(夜間割引の裏返し)
  • 冬は暖房・給湯で電気代が上がりやすい
  • 湯切れの沸き増しで割高になりやすい
  • 設備の初期費用や旧式設備の高止まりに注意
  • プラン選択肢が限られ、市場連動型は高騰リスク

最短1分!電気代がいくら安くなるかチェック

無料シミュレーションはこちら

※個人情報の入力不要で利用できます

オール電化の電気代に関するよくある質問

最後に、オール電化の電気代についてよく寄せられる疑問をまとめました。家計の見直しの参考にしてください。

Q. オール電化の電気代の平均はいくらですか?

A. 料金データをもとにした試算では、一人暮らしで月約1.1万円、4人以上の世帯で月約1.7万円が目安です。二人世帯は約1.3万円、三人世帯は約1.5万円が目安になります。

ただし、これは平均値です。地域の気候や住まいの断熱性能、在宅時間、契約プランによって大きく変わります。とくに冬は夏の約1.8倍まで上がりやすいため、同じ季節の目安と見比べるのがポイントです。自分の家が高いか判断するときは、年間や同じ季節どうしで比べましょう。

Q. オール電化は本当に高いのですか?損なのでしょうか?

A. 電気代だけを見ると高く見えますが、光熱費全体で比べる必要があります。オール電化はガス代がない代わりに、給湯・暖房・調理をすべて電気でまかなうため、電気代の数字が大きく出ます。

ガス併用の家庭と比べるなら、相手の電気代とガス代の合計と見比べるのが公平です。基本料金がガスと二重にかからない、夜間の割安な電力を使えるといった利点もあります。使い方やプランが生活に合っていれば、損とは限りません。高いと感じたら、まず原因を切り分けてみましょう。

Q. オール電化で冬だけ電気代が高いのはなぜですか?

A. 暖房で使う電力が増え、給湯の負担も大きくなるためです。冬はエアコンや床暖房などの暖房で消費電力が増えるうえ、水温が下がってお湯を沸かすのに多くのエネルギーが必要になります。

そのため、給湯と暖房の両面で電気代が上がり、夏の約1.8倍になることもあります。これはオール電化の仕組み上、自然な変化です。冬の高い請求額だけを見て慌てず、前年の同じ時期と比べて増えているかで判断しましょう。断熱や設定温度の工夫で冬の負担は軽くできます。

Q. オール電化の電気代を今すぐ下げるにはどうすればいいですか?

A. 安い夜間の時間帯に電気を使い、日中の割高な沸き増しを減らすのが基本です。洗濯や食洗機はタイマーで夜間に回し、エコキュートは日中に湯切れしないよう前夜に多めに沸かしておきましょう。

あわせて、エコキュートの沸き上げ量の設定を見直し、追い炊きより足し湯を使うと給湯の電気代を抑えられます。料金プランが生活に合っているかの点検や、他社のオール電化向けプランへの見直しも効果的です。使い方と契約の両面から、無理のない範囲で取り組みましょう。

まとめ|オール電化は「夜間の使い方」で下げられる

オール電化の電気代は、一人暮らしで月約1.1万円、4人以上の世帯で約1.7万円が目安で、冬は夏の約1.8倍まで上がりやすいのが特徴です。電気代だけを見ると高く見えますが、ガス代がないぶん、光熱費全体で比べることが大切です。

電気代が高い主な原因は、給湯の日中の沸き増し・冬の暖房・旧式設備です。下げるコツは、安い夜間を活かして高い日中を減らすこと。エコキュートの設定や料金プランの見直しも組み合わせると、無理なく負担を抑えられます。

この記事のポイント

  • オール電化の平均は1人月約1.1万円・4人以上約1.7万円が目安
  • 冬は夏の約1.8倍。判断は同じ季節どうし・年間で見る
  • 電気代だけで高いと決めず、ガス代込みの光熱費全体で比べる
  • 高い原因は日中の沸き増し・冬の暖房・旧式設備
  • 下げるコツは安い夜間を使い、日中を減らす。設定とプランも点検

※本記事の金額は関西電力の料金データをもとにした試算などの一般的な目安で、地域・契約・季節・住まいによって大きく異なります。情報は2026年8月時点のものです。

最短1分!電気代がいくら安くなるかチェック

無料シミュレーションはこちら

※個人情報の入力不要で利用できます

電力アナリスト 佐藤 健一

電力アナリスト
佐藤 健一

オール電化は「電気代が高い」のではなく、「光熱費が電気代に一本化されている」と考えるのがコツです。ガス併用なら電気代とガス代に分かれて払うものを、オール電化は電気代だけで払っています。だから数字が大きく見えて当然で、比べるなら相手のガス代も足した光熱費全体です。そのうえで下げたいなら、鍵は給湯と時間帯の使い方。安い夜間にお湯を沸かし切り、日中の割高な沸き増しを防ぐだけでも効果があります。冬は仕組み上どうしても上がるので、前年の同じ季節と比べて判断してください。設定とプランを生活に合わせれば、オール電化は十分に付き合える仕組みです。

電気代はクレジットカード払いがお得?ポイント還元と注意点

「電気代をクレジットカード払いにするとお得って本当?」と気になっていませんか。毎月かかる固定費だからこそ、支払い方法で少しでも得したいものです。

結論から言うと、電気代のクレカ払いはポイント還元で実質的に値引きになる一方、口座振替割引(月55円)を受けられなくなる点に注意が必要です。どちらが得かは、電気代の金額とカードの還元率で決まります。

この記事では、電力アナリストの視点で電気代のクレカ払いがお得かどうかの分かれ目・メリット・注意点・変更方法を、中立の立場で整理します。

※本記事の金額・還元率は一般的な目安です。口座振替割引の有無や金額、カードの還元率・公共料金の扱いは、電力会社やカードによって異なります。情報は2026年7月時点のものです。

最短1分!電気代がいくら安くなるかチェック

無料シミュレーションはこちら

※個人情報の入力不要で利用できます

電気代の支払い方法とクレカ払いの基本

まずは、電気代の支払い方法にどんな選択肢があるか、そしてクレカ払いがどういう位置づけかを整理しましょう。

電気代の主な支払い方法

電気代の支払い方法は、大きく分けて口座振替・クレジットカード払い・払込票(コンビニ払い)・スマホ決済などがあります。会社によって選べる方法は異なりますが、多くの電力会社で口座振替とクレカ払いが選べます。

このうち、口座振替には「口座振替割引」という値引きがある会社があり、クレカ払いにはポイント還元があります。どちらも「実質的な値引き」につながるため、両者を比べて選ぶのがポイントです。会社によって選べる方法や割引の有無が違うので、まず自分の契約先を確認しましょう。

電気代の主な支払い方法

  • 口座振替:会社によって月55円の「口座振替割引」がある
  • クレジットカード:支払いでポイントがたまる
  • 払込票(コンビニ)・スマホ決済:割引やポイントは付きにくい

払込票(コンビニ払い)は手間がかかり、割引もポイントもつかないことが多いため、続けて支払うなら口座振替かクレカ払いに切り替えるのが基本です。どちらがよいかは、次のとおり金額しだいで変わります。

クレカ払いは「ポイント還元で実質値引き」になる

クレジットカード払いの最大の特徴は、電気代の支払いでポイントがたまることです。毎月かかる固定費でポイントが積み重なるため、実質的に電気代を少し安くしているのと同じ効果があります。

たとえば還元率1%のカードで月1万円の電気代を払えば、毎月100円分、年間で1,200円分のポイントがたまる計算です。使ったポイントは買い物や次の支払いに充てられます。金額は小さく見えても、毎月・毎年積み重なるのが固定費のポイントの強みです。使う量を我慢しなくてもたまるので、負担なく続けられる節約といえます。節電と違って手間が続かないのも、取り入れやすいポイントです。設定は一度きりで、あとは毎月自動でメリットが続きます。

ただし、後で述べるように口座振替割引がある会社では、その割引を受けられなくなるため、単純に「クレカのほうが得」とは限りません。金額次第で有利・不利が変わる点を押さえておきましょう。ポイントは「還元でもらえる額」と「失う割引」を見比べることです。この考え方さえ押さえれば、自分にとって得かどうかを自分で判断できます。

クレカ払いと口座振替、どっちがお得?

いちばん気になる「クレカと口座振替のどちらが得か」を見ていきましょう。カギは、ポイント還元と口座振替割引の比較です。

分かれ目は「ポイント還元」と「口座振替割引」の比較

多くの大手電力には、口座振替にすると月55円(年660円)割り引かれる「口座振替割引」があります。クレカ払いにするとこの割引はなくなるため、「クレカのポイント」と「口座振替割引55円」のどちらが大きいかで得か損かが決まります。

カードの還元率 クレカ払いが有利になる電気代の目安
還元率0.5% 月12,000円以上
還元率1.0% 月6,000円以上
月5,000円以下 どのカードでも口座振替がお得な傾向

つまり、還元率が高いカードで、電気代が高い(使用量が多い)ほどクレカ払いが有利になります。反対に、電気代が少ない世帯は、口座振替割引を受けたほうが得なことが多くなります。自分の毎月の電気代が、上の目安のどこに当てはまるかを確認してみましょう。夏や冬は電気代が上がるため、年間を通して見るとクレカが有利になる月も増えます。

※金額は口座振替割引を月55円とした場合の一般的な目安です。割引の有無・金額やカードの還元率で分かれ目は変わります。

使用量が多いほどクレカ有利|割引がないプランも増加

近年は、一部のプランで口座振替割引を廃止する電力会社も出てきています。会社やプランによっては、口座振替割引がもともと設定されていない場合や、一部のプランで廃止されるなど、縮小の動きもみられます。割引のないプランなら、クレカ払いのポイント分がそのまま有利に働きます。

自分の契約先・契約プランに口座振替割引があるかどうかは、電力会社の料金メニューやマイページで確認できます。割引がなければ、還元率のあるカード払いのほうが得になりやすいでしょう。

また、新電力の中には口座振替割引がなく、支払い方法がクレカ中心の会社もあります。自分の契約先の支払い方法と割引の有無を確認したうえで、有利なほうを選びましょう。割引があるプランで電気代が少ないなら口座振替、割引がないプランならクレカ、と考えると分かりやすくなります。迷ったら、1年分の電気代の合計で試算して比べるのが確実です。一部プランで割引の廃止が進む流れを踏まえると、今後はクレカ払いが有利な場面が増えていく見込みです。とはいえ現時点では割引のあるプランも多いので、自分の契約先で確認することが欠かせません。

電気代をクレカ払いにするメリット

お得かどうかの金額面だけでなく、クレカ払いには暮らしの手間の面でもメリットがあります。

ポイント還元・支払いの一本化・払い忘れ防止

クレカ払いのメリットは、ポイント還元・支払いの一本化・払い忘れの防止の3つです。電気代でたまったポイントは、他の買い物と合算して使えるため、無駄なくためられます。

電気代をクレカ払いにする主なメリット

  • ポイント還元で、固定費の支払いが実質値引きになる
  • 他の支払いとまとめて管理でき、明細で家計を把握しやすい
  • 自動で引き落とされるため、払い忘れ(滞納)を防げる

とくに、電気代は毎月必ずかかる固定費です。使う金額を変えなくてもポイントがたまり続けるため、手間なく続けられる節約として取り入れやすいのが魅力です。一度設定すれば、あとは自動でポイントがたまっていきます。払い忘れによる滞納の心配も減るので、支払いの管理がラクになる効果もあります。うっかり期限を過ぎがちな人ほど、この自動払いのメリットは大きくなります。ポイントと管理のしやすさの両方を、一度の設定で得られるのが強みです。忙しくて支払いを後回しにしがちな人にも向いた方法といえます。

電気・ガス・通信などをまとめると管理がラク

電気代だけでなく、ガス代・水道代・通信費などの固定費をまとめて同じカードで払うと、ポイントが効率よくたまり、家計管理もシンプルになります。明細を見れば、固定費の全体像を一目で把握できます。

固定費は金額が大きく毎月発生するため、まとめてカード払いにするとポイントの獲得効率がよくなります。ポイントを普段からよく使う人ほど、メリットを実感しやすいでしょう。

ただし、ためたポイントを使わなければ意味がありません。自分が使いやすいポイントのカードを選ぶことが、実質値引きを活かすコツです。普段の買い物やスマホ料金でよく使うポイントに合わせると、無駄なく使えます。あれこれカードを分けるより、固定費を1枚にまとめるほうが管理もポイント獲得も効率的です。まとめる前に、そのカードが公共料金でもきちんとポイントが付くかは確認しておきましょう。固定費をまとめると利用額も大きくなるため、家計の支出を把握しやすくなる利点もあります。

クレカ払いの注意点・デメリットと変更方法

メリットの一方で、契約前に知っておきたい注意点もあります。あわせて、変更のやり方も確認しておきましょう。

口座振替割引を失う・公共料金は還元率が下がるカードも

最大の注意点は、前述のとおり口座振替割引(月55円)を受けられなくなることです。電気代が少ない世帯では、クレカのポイントより口座振替割引のほうが大きく、クレカ払いにするとかえって損になることがあります。

もうひとつの注意点が、公共料金の支払いは還元率が下がる、または対象外になるカードがあることです。カードによっては、電気代などの公共料金だけ還元率が低く設定されている場合があります。事前に自分のカードの条件を確認しましょう。

クレカ払いにする前に確認したいこと

  • 契約先・契約プランに口座振替割引(月55円)があるか(あるなら金額と比較)
  • 使うカードが公共料金でも通常の還元率か
  • 電気代が少ない世帯は、口座振替のほうが得な場合がある

自分の電気代の金額と、カードの還元率・公共料金の扱いを確認したうえで、口座振替割引と比べて有利なほうを選びましょう。「なんとなくクレカが得」と思い込まず、数字で比べるのが失敗しないコツです。

リボ・分割は手数料に注意|名義や新電力の扱い

支払い方法として、リボ払いや分割払いは手数料がかかるため避けましょう。ポイント還元で得た分を、手数料が上回っては本末転倒です。電気代は一括払い(1回払い)で支払うのが基本です。

また、カードの名義は原則として契約者本人の名義が必要な場合があります。家族カードで払えるかなどは、電力会社の案内を確認しましょう。新電力では支払い方法や対応カードが会社ごとに異なる点も、あわせて確認が必要です。国際ブランドによっては使えないこともあるため、登録前にチェックしておくと安心です。ポイント目当てで支出を増やしては本末転倒なので、あくまで固定費の支払いに使う点は忘れないようにしましょう。無理なく続けられる範囲で使うのが、いちばん賢い活用法です。手数料や使いすぎに気をつければ、固定費の実質値引きとして役立てられます。心配な点があれば、契約前に電力会社とカード会社の両方に確認しておくと安心です。条件さえ押さえれば、難しく考えずに取り入れられる節約です。

クレカ払いへの変更方法

支払い方法の変更は、電力会社のマイページや公式サイトから登録するだけでかんたんに行えます。契約者情報とカード番号を用意すれば、Webで数分で手続きできる会社が多くあります。

クレカ払いへの変更手順

  • 電力会社のマイページ・公式サイトにログインする
  • 支払い方法の変更でカード情報を登録する
  • いつの請求分から切り替わるかを確認する

会社によっては、書面での手続きが必要な場合もあります。変更の反映には数週間〜1か月ほどかかることがあるため、いつの請求分から切り替わるかも確認しておくとよいでしょう。切り替わるまでの請求は、これまでの支払い方法のままになります。

そもそも電気代そのものを見直したい場合は、支払い方法だけでなく、料金プランや電力会社の見直しも有効です。支払い方法の工夫より、プランの見直しのほうが削減額が大きくなることも少なくありません。切り替えの流れは電力会社の切り替え方法を参考にしてください。

最短1分!電気代がいくら安くなるかチェック

無料シミュレーションはこちら

※個人情報の入力不要で利用できます

電気代のクレジットカード払いに関するよくある質問

最後に、電気代のクレカ払いについてよく寄せられる疑問をまとめました。支払い方法を選ぶ参考にしてください。

Q. 電気代はクレカ払いと口座振替、どちらがお得ですか?

A. 電気代の金額とカードの還元率によります。還元率0.5%なら月12,000円以上、還元率1.0%なら月6,000円以上のとき、クレカ払いのポイントが口座振替割引(月55円)を上回りやすくなります。

反対に、電気代が月5,000円以下の世帯は、口座振替割引のほうが得なことが多くなります。まずは自分の電気代の月額と、契約先に口座振替割引があるかを確認して比べましょう。割引がない会社なら、金額が小さくてもクレカのほうが有利になりやすいです。

Q. 口座振替割引はどのくらいですか?

A. 大手電力の多くで、月55円(年660円)の割引が一般的です(2026年7月時点)。ただし、会社やプランによっては、この割引がもともと設定されていない場合や、一部のプランで廃止されている場合もあります。

割引の有無や金額は電力会社やプランによって異なるため、料金メニューやマイページで確認しましょう。割引がないプランなら、還元率のあるカード払いのほうが得になりやすいといえます。今後さらに一部プランで廃止が進む可能性もあるため、最新の条件を確認するのが確実です。

Q. どんなカードでも同じようにお得ですか?

A. カードによって還元率や公共料金の扱いが異なるため、同じではありません。カードのなかには、電気代などの公共料金だけ還元率が下がる、または対象外になるものもあります。

クレカ払いを検討するときは、自分のカードが公共料金でも通常の還元率かを確認しましょう。ためたポイントを普段から使いやすいカードを選ぶことも、実質値引きを活かすポイントです。カード会社の公式サイトで、公共料金の還元条件を調べておくと失敗しにくくなります。

Q. クレカ払いにすると電気代の請求はどうなりますか?

A. 電気代がカードの利用分として、他の買い物とまとめて請求されます。引き落とし日はカードの締め日・支払日に準じ、電力会社ごとの口座振替日とは異なります。

明細で電気代を含む固定費をまとめて確認できるため、家計管理がしやすくなります。リボ払いや分割払いは手数料がかかるので、一括払い(1回払い)で支払いましょう。カードの利用限度額に対して固定費の割合が大きくなりすぎないかも、あわせて確認しておくと安心です。

まとめ|クレカ払いは「使用量が多い人・割引がないプラン」で得

電気代のクレカ払いは、ポイント還元で実質値引きになる一方、口座振替割引(月55円)を受けられなくなります。どちらが得かは、電気代の金額とカードの還元率で決まります。

還元率が高いカードで電気代が多い世帯や、口座振替割引のないプランでは、クレカ払いが有利になりやすいといえます。反対に電気代が少ない世帯は、口座振替割引のほうが得なこともあります。自分の金額と条件で比べて選びましょう。

この記事のポイント

  • クレカ払いはポイント還元で実質値引き。ただし口座振替割引(月55円)は失う
  • 目安は還元0.5%で月12,000円以上、1.0%で月6,000円以上ならクレカ有利
  • 電気代が月5,000円以下なら口座振替のほうが得なことが多い
  • 公共料金は還元率が下がるカードもある。リボ・分割の手数料は避ける
  • 変更は電力会社のマイページから。割引のないプランならクレカが有利になりやすい

※本記事の金額・還元率は一般的な目安で、電力会社・カードによって異なります。情報は2026年7月時点のものです。契約前に各社の最新条件をご確認ください。

最短1分!電気代がいくら安くなるかチェック

無料シミュレーションはこちら

※個人情報の入力不要で利用できます

電力アナリスト 佐藤 健一

電力アナリスト
佐藤 健一

電気代のクレカ払いは、「ポイント還元」と「口座振替割引」を天秤にかけて判断するのがコツです。目安として、還元率1%のカードなら月6,000円以上、0.5%なら月12,000円以上の電気代でクレカ払いが有利になりやすく、少ない世帯は口座振替割引のほうが得なこともあります。近年は一部のプランで割引を廃止する会社も出てきており、割引のないプランならクレカ払いのポイント分がそのまま得になります。リボ払いだけは手数料で損をするので避け、一括払いで。ためたポイントを使いやすいカードを選ぶと、固定費の実質値引きを無理なく続けられます。

太陽光・蓄電池は元が取れる?費用と売電・後悔しない選び方

「太陽光や蓄電池を入れたいけれど、本当に元が取れるの?」と迷っていませんか。高額な買い物だけに、失敗したくないと感じるのは当然です。

結論から言うと、元が取れるかどうかは条件しだいです。設置費用・発電量・電気の使い方・売電価格・補助金によって回収年数は大きく変わり、「必ず得」とも「必ず損」とも言い切れません。大切なのは、仕組みと数字を理解して判断することです。

この記事では、電力アナリストの視点で太陽光・蓄電池の費用相場・売電価格・元が取れるかの考え方・後悔しない選び方を、中立の立場で整理します。

※本記事の情報は執筆時点(2026年7月)のものです。設置費用・売電価格・補助金は変動が大きく、地域や機種でも異なります。導入は高額な投資判断となるため、必ず最新情報を確認し、複数社の見積もりを取ったうえでご自身で判断してください。本記事は投資や購入を勧めるものではありません。

最短1分!電気代がいくら安くなるかチェック

無料シミュレーションはこちら

※個人情報の入力不要で利用できます

太陽光・蓄電池の費用と売電価格の相場(2026年)

判断の前提として、まずは費用と売電価格のおおまかな相場を押さえましょう。金額は条件で変わるため、あくまで目安として捉えてください。

太陽光発電の設置費用と2026年度の売電価格

家庭用太陽光発電の設置費用は、経済産業省の資料によると全国平均で1kWあたり新築28.9万円・既築30.1万円です(2026年時点)。一般的な5kWのシステムなら、総額でおおよそ140〜165万円程度が目安になります。

発電した電気のうち使い切れない分は、電力会社に売る「売電」ができます。2026年度の住宅用(10kW未満)の固定買取価格(FIT)は、新しい制度で次のようになっています。

区分 2026年度の売電価格(10kW未満)
最初の4年間 1kWhあたり24円(税込)
5〜10年目 1kWhあたり8.3円(税込)
10年間の平均 1kWhあたり約14.58円

FITの買取期間が終わった「卒FIT」後は、売電価格が1kWhあたり6〜11円程度まで下がるのが一般的です。売電より、発電した電気を家庭で使う「自家消費」の価値が相対的に高まります。

※設置費用は経済産業省および施工事業者の公開情報、売電価格は2026年度FIT(10kW未満)にもとづきます(2026年7月確認)。制度・価格は改定されるため、最新情報を必ずご確認ください。

家庭用蓄電池の価格相場と補助金

家庭用蓄電池の価格は、工事費込みで1kWhあたり約15〜20万円が目安です(2026年時点)。容量別のおおよその総額は次のとおりで、容量が大きいほど高くなります。

容量の目安 工事費込みの価格帯の目安
5〜7kWh 約110〜150万円
7〜10kWh 約150〜185万円
10〜16kWh 約185〜260万円

蓄電池には、国のDR(需要側)補助金や自治体の補助金が使える場合があり、実質負担を抑えられることがあります。補助金は予算や年度で変わるため、申請時点で使える制度を必ず確認しましょう。定価ではなく、補助金を差し引いた実質の負担額で判断することが大切です。メーカーや機種で価格も保証も異なるため、同じ容量でも見積もりに差が出ます。容量は大きいほど安心ですが、そのぶん価格も上がるので、必要な容量を見極めることが大切です。

補助金の金額や要件、国の制度との併用可否は、自治体や制度によって異なります。たとえば東京都の制度については、『【2026年】東京都の蓄電池補助金を完全解説』で申請手順まで解説されていますので、お住まいの自治体の最新情報とあわせてご確認ください。

※蓄電池の価格・補助金は施工事業者の公開情報にもとづく目安です(2026年7月確認)。機種・容量・設置条件で大きく異なり、補助金は予算上限や年度で変動します。

太陽光・蓄電池は「元が取れる」?回収の考え方

費用が分かったら、「元が取れる」とはどういうことかを整理しましょう。回収の考え方が分かると、自分の場合を見積もりやすくなります。

回収額=「売電収入」+「自家消費で減った電気代」

太陽光で得られるお金は、大きく2つです。ひとつは余った電気を売る売電収入、もうひとつは発電した電気を自分で使うことで減る電気代(自家消費)です。この合計が、毎年の「もうけ」にあたります。

とくに近年は売電価格が下がっているため、自家消費でどれだけ電気代を減らせるかが回収のカギになります。家庭の電気は1kWhあたり31円程度が目安で、これを売電の単価と比べると、使ったほうが得なケースが増えています。

蓄電池を加えると、昼に発電した電気をためて夜に使えるため、自家消費をさらに増やせます。ただし蓄電池自体の費用がかかるため、「電気代の削減額」と「蓄電池の費用」を見比べることが大切です。売電単価より家庭の電気の単価が高い今は、売るより使うほうが得になりやすい構図です。だからこそ、昼にどれだけ電気を使えるかが回収のスピードを左右します。共働きで日中の在宅が少ない家庭は、蓄電池の併用で自家消費を補う考え方もあります。

回収年数の目安と、条件で変わること

太陽光発電だけの場合、回収年数の目安はおおむね10〜15年程度とされることが多いですが、これは条件によって大きく変わります。設置費用が安く、発電量が多く、電気をよく使う家庭ほど、回収は早くなります。

回収年数を左右する主な条件

  • 設置費用の安さ(同じ発電量でも費用が安いほど早く回収)
  • 日照・屋根の向きや角度による発電量
  • 昼間の在宅など、自家消費できる割合
  • 使える補助金の額

蓄電池は、太陽光より価格が高い一方で売電収入を生まないため、電気代の削減だけで費用を回収するのは太陽光より難しいのが実情です。蓄電池は「元を取る」より、停電の備えや自家消費を増やす目的で考えるのが現実的です。太陽光と蓄電池をまとめて導入する場合は、それぞれの回収を分けて考えると判断しやすくなります。数字はあくまで目安なので、自分の家の条件での試算に置き換えることが欠かせません。とくに回収年数は前提の置き方で大きく変わるため、複数の見積もりで比べるのが安全です。

太陽光・蓄電池を導入するメリット

お金の面だけでなく、暮らしの安心の面でもメリットがあります。数字に表れにくい価値も含めて見ていきましょう。

電気代の削減と売電収入が得られる

最大のメリットは、電気代を減らせることです。日中に発電した電気を使えばその分の電気代がかからず、余れば売電収入にもなります。電気料金が高い時期ほど、自家消費による削減の効果は大きくなります。

とくに、燃料価格の上昇などで電気の単価が上がる局面では、自分でつくった電気の価値が相対的に高まります。電気代の高止まりが気になる家庭にとって、削減の手段のひとつになり得ます。買う電気を減らせるほど、単価上昇の影響も受けにくくなります。

ただし、削減額は発電量や使い方で変わります。屋根の条件や生活パターンによっては効果が小さいこともあるため、自分の家での試算が欠かせません。電気代の見直しとあわせて考えるとよいでしょう。

太陽光・蓄電池の主なメリット

  • 電気代の削減(自家消費した分の電気代がかからない)
  • 余った電気の売電収入が得られる(FIT期間中)
  • 停電時に電気を使える災害への備えになる
  • 再エネの活用による環境価値がある

これらのうち、お金に直結するのは電気代の削減と売電です。停電の備えや環境価値は金額に表れにくいぶん、人によって感じる価値が変わります。

停電時の備えになり、自家消費や環境にもつながる

もうひとつのメリットが、停電時の備えです。太陽光は日中の停電時に電気を使え、蓄電池があれば夜間や悪天候時にもためた電気を使えます。地震や台風などの災害時に、生活の安心につながります。

また、発電した電気を自分で使う「自家消費」を増やせば、電力会社から買う電気を減らせます。再生可能エネルギーを活用することになり、環境への配慮という価値もあります。買う電気が減るほど、電気代の変動にも左右されにくくなります。

とくに蓄電池は、金額だけで見ると回収が難しくても、停電への備えや自家消費の増加という価値で選ぶ人が多いのが実情です。何を目的にするかで、評価は変わってきます。防災を重視するのか、電気代の削減を重視するのかを、先にはっきりさせておきましょう。目的が決まれば、必要な容量や機種の選び方も自然と絞り込めます。お金の損得と、安心という価値の両方を天秤にかけて考えるとよいでしょう。とくに災害の多い地域では、停電への備えという価値を重く見る人も少なくありません。

デメリット・後悔しないための注意点

メリットの一方で、高額な投資だからこそ知っておきたい注意点があります。後悔しないために、しっかり押さえておきましょう。

初期費用が高く、回収に時間がかかる

最大の注意点は、初期費用が高く、回収に長い年数がかかることです。太陽光と蓄電池を合わせると総額が大きくなり、回収まで10年以上かかることも珍しくありません。

その間に引っ越しやリフォームの予定があると、回収しきる前に手放すことになりかねません。ローンを組む場合は、金利分も含めて負担を見積もる必要があります。長く住む前提かどうかが、判断の大きな分かれ目です。売却時に住宅の評価が上がるとは限らない点も、頭に入れておきましょう。回収を急ぐより、長く使ってトータルで得になるかで考えるのが現実的です。

後悔しないために確認したいこと

  • 回収まで長期間かかることを前提に、長く住むかを考える
  • 相場より高い見積もりや、強引な訪問販売に注意する
  • 発電量や削減額の試算が過大になっていないかを確認する

とくに、相場を大きく上回る価格や、削減額を過大に見せる営業には注意が必要です。うのみにせず、複数社の見積もりで妥当性を確かめましょう。

発電量は天候・立地に左右され、卒FITで売電単価が下がる

太陽光は、天候や立地に発電量が左右される点にも注意が必要です。日当たりの悪い屋根や、北向き・急勾配の屋根では、期待した発電量が得られないことがあります。曇りや雨の日、冬場は発電量が減ります。

また、前述のとおりFITの買取期間(10年)が終わると、売電価格は大きく下がります。「最初の売電収入がずっと続く」と考えると、想定が狂います。長期の収支は、卒FIT後の単価も含めて見積もることが大切です。

屋根の状態によっては、設置のための補強や、将来の屋根の修繕・パネルの撤去費用がかかることもあります。設置後のメンテナンスや保証の内容も、契約前に確認しておきましょう。パワーコンディショナーは10〜15年程度で交換が必要になることもあり、その費用も見込んでおくと安心です。天候不順の年は発電量が想定を下回ることもあるため、余裕を持った収支計画が大切です。長期の見通しは、良い年だけでなく平均的な発電量で立てておくと安心です。

蓄電池は「元を取る」より備え・自家消費目的で考える

蓄電池については、電気代の削減だけで元を取るのは難しいことを理解しておく必要があります。価格が高く、売電収入も生まないため、金額の回収を最優先にすると期待外れになりがちです。

蓄電池の寿命(保証)は機種によって異なり、おおむね10〜15年程度が目安です。回収前に寿命が来る可能性も含めて、「備え」や「自家消費を増やす」ことに価値を感じるかで判断するのが現実的です。保証年数やサイクル回数はメーカーで差があるので、比較の際に確認しておきましょう。

「停電に備えたい」「昼の電気を夜も使いたい」という目的が明確なら、蓄電池は選ぶ価値があります。逆に、金額の回収だけを目的にするなら、慎重に検討したほうがよいでしょう。太陽光とセットにすると自家消費を増やせるため、単体よりは効果を見込みやすくなります。目的と予算を整理したうえで、必要な容量にしぼって選ぶと無駄がありません。まずは「何のために入れるのか」を家族で話し合っておくと、判断がぶれにくくなります。

向いている人・後悔しない選び方

ここまでを踏まえ、太陽光・蓄電池が向いている人と、後悔しないための進め方を整理します。自分の状況に照らして考えてみてください。

向いている人・慎重に検討したい人

まずは、導入が向いている人と、慎重に検討したい人を整理します。あくまで一般的な傾向として参考にしてください。

導入が向いている人

  • 日当たりのよい屋根があり、長く住む予定の持ち家の人
  • 昼間に在宅など、自家消費を増やしやすい生活の人
  • 停電への備えや環境価値にお金以外の価値を感じる人

慎重に検討したい人

  • 近いうちに引っ越し・住み替えの予定がある人
  • 屋根が北向き・急勾配など発電に不利な条件の人
  • 金額の回収だけを目的にしている人(とくに蓄電池)

賃貸や、屋根の条件が合わない場合は、無理に設置する必要はありません。太陽光を入れなくても、電気の使い方や電力会社の見直しで電気代を抑える方法はあります。まずはできる範囲の見直しから始め、そのうえで設置を検討するのも一つの進め方です。自分の状況に「向いている」と感じたら、次の進め方に沿って具体的に検討していきましょう。逆に迷いが大きいなら、急いで決めずに情報を集める段階にとどめておくのも賢い選択です。

後悔しない進め方|複数見積もりと自分の家での試算

後悔しないためのいちばんのコツは、複数社から見積もりを取り、自分の家の条件で試算することです。1社だけの提案で決めず、価格・発電量の見込み・保証内容を比べましょう。

発電量や削減額の試算は、営業の数字をうのみにせず、控えめな前提で見積もるのが安全です。屋根の向きや日照、自分の電気の使い方に合った、現実的な数字で判断しましょう。よい面だけでなく、天候不順の年やメンテ費用も織り込んでおくと、後で見込み違いになりにくくなります。信頼できる施工店を選ぶことも、長く使ううえで大切なポイントです。アフター対応や保証の手厚さも、価格と同じくらい重視して選びましょう。

あわせて、電気の使い方や電力会社の見直しも検討すると、太陽光がある場合もない場合も電気代を抑えやすくなります。太陽光の多い地域の事情は九州エリアの電力会社の選び方、オール電化との組み合わせはオール電化のメリット・デメリットも参考にしてください。

最短1分!電気代がいくら安くなるかチェック

無料シミュレーションはこちら

※個人情報の入力不要で利用できます

太陽光・蓄電池に関するよくある質問

最後に、太陽光・蓄電池についてよく寄せられる疑問をまとめました。検討の参考にしてください。

Q. 太陽光は結局、元が取れるのですか?

A. 条件によります。設置費用が安く、発電量が多く、電気をよく使う家庭ほど、回収は早くなります(2026年7月時点)。回収年数の目安はおおむね10〜15年程度とされますが、屋根の条件や使い方で大きく変わります。

近年は売電価格が下がっているため、余った電気を売るより、発電した電気を自分で使う「自家消費」の割合を高められるかがカギです。まずは複数社の見積もりで、自分の家での回収年数を控えめに試算してみましょう。

Q. 蓄電池だけでも元は取れますか?

A. 電気代の削減だけで蓄電池の費用を回収するのは、一般的に難しいのが実情です。蓄電池は価格が高く、太陽光のような売電収入も生まないため、金額の回収を最優先にすると期待外れになりがちです。

蓄電池は「元を取る」より、停電時の備えや、昼の電気を夜に使う自家消費の目的で選ぶのが現実的です。目的が明確なら価値がありますが、金額の回収だけを狙うなら慎重に検討しましょう。太陽光とセットにすると自家消費を増やせるため、単体で導入するより効果を見込みやすくなります。

Q. 2026年度の売電価格はいくらですか?

A. 住宅用(10kW未満)の2026年度のFIT売電価格は、最初の4年間が1kWhあたり24円、5〜10年目が8.3円です(税込・2026年7月時点)。10年間の平均ではおよそ14.58円になります。

買取期間(10年)が終わった卒FIT後は、売電価格が1kWhあたり6〜11円程度まで下がるのが一般的です。長期の収支を考えるときは、卒FIT後の単価も含めて見積もることが大切です。売電価格は年度ごとに見直されるため、契約前に最新の価格を必ず確認しましょう。

Q. 補助金は使えますか?

A. 蓄電池は国のDR補助金や自治体の補助金が使える場合があります(2026年7月時点)。補助金を使えば実質負担を抑えられますが、予算の上限や募集期間、年度によって内容が変わります。

太陽光・蓄電池ともに、使える補助金は住んでいる自治体や申請時期で異なります。契約前に、その時点で使える国・自治体の制度を必ず確認しましょう。補助金ありきで急がされる契約には注意が必要です。「今だけ」「補助金が終わる」とせかす営業には、いったん立ち止まって複数社で確かめるのが安全です。

Q. 賃貸でも設置できますか?

A. 賃貸住宅は、原則として入居者が太陽光や蓄電池を設置することはできません。屋根や設備は所有者(大家)のものであり、設置には所有者の判断が必要になります。

賃貸にお住まいの場合は、太陽光の導入ではなく、電気の使い方の見直しや電力会社の切り替えで電気代を抑える方法が現実的です。持ち家でも、まずは電気代の見直しから始めて、そのうえで設置を検討する進め方もあります。切り替えの流れは電力会社の切り替え方法を参考にしてください。

まとめ|太陽光・蓄電池は「条件」と「目的」で判断する

太陽光・蓄電池が元を取れるかどうかは、設置費用・発電量・自家消費・売電価格・補助金といった条件しだいで、「必ず得」とも「必ず損」とも言えません。近年は売電価格が下がっているため、自家消費でどれだけ電気代を減らせるかがカギになります。

とくに蓄電池は、金額の回収より、停電の備えや自家消費を増やす目的で考えるのが現実的です。長く住む予定か、屋根の条件はよいか、目的は何かを整理し、複数社の見積もりと自分の家での控えめな試算で判断しましょう。

この記事のポイント

  • 元が取れるかは条件しだい。太陽光の設置費用は1kWあたり約29〜30万円が目安(2026年時点)
  • 2026年度のFIT売電価格(10kW未満)は最初4年24円・5〜10年目8.3円。卒FIT後は6〜11円程度
  • 売電より自家消費で電気代を減らせるかが回収のカギ
  • 蓄電池は費用が高く、「元を取る」より備え・自家消費目的で考えるのが現実的
  • 後悔しないコツは、複数社の見積もりと控えめな試算。長く住むか・目的は何かで判断する

※本記事の情報は2026年7月時点のものです。費用・売電価格・補助金は変動が大きく、地域や機種でも異なります。高額な投資判断となるため、最新情報を確認し、複数社の見積もりを取ったうえでご自身で判断してください。本記事は特定の商品の購入や投資を勧めるものではありません。

最短1分!電気代がいくら安くなるかチェック

無料シミュレーションはこちら

※個人情報の入力不要で利用できます

電力アナリスト 佐藤 健一

電力アナリスト
佐藤 健一

太陽光・蓄電池は「元が取れるか」だけで判断すると、後悔しやすいテーマです。売電価格が下がった今は、余った電気を売るより、発電した電気を自分で使って電気代を減らせるかが回収のカギになります。とくに蓄電池は、金額の回収を最優先にすると厳しく、停電の備えや自家消費という目的に価値を感じるかで選ぶのが現実的です。高額な買い物だからこそ、営業の数字をうのみにせず、複数社の見積もりと、自分の家での控えめな試算で判断してください。設置しない場合でも、電気の使い方や電力会社の見直しで電気代を抑える道はあります。

夏の電気代が高い原因と今すぐできる対策|節電と料金の見直し術

「夏になると急に電気代が高くなる……」と、請求額を見て驚いた経験はないでしょうか。

結論から言うと、夏に電気代が上がる主な理由は、エアコンの使用量が増え、使うほど単価の上がる料金の仕組みも重なることです。原因を知れば、節電と料金の見直しの両面で負担を抑えられます。

この記事では、夏の電気代が高くなる原因と、今すぐできる対策を電力アナリストの視点で整理します。節電の工夫から料金の見直しまで、順番に見ていきましょう。最後に、自分の使用量で比べられるシミュレーションもご案内します。

※本記事の情報は執筆時点(2026年7月)のものです。料金・補助・制度は変更される場合があるため、最新情報は公式サイトや公的機関の発表でご確認ください。

最短1分!電気代がいくら安くなるかチェック

無料シミュレーションはこちら

※個人情報の入力不要で利用できます

夏に電気代が高くなる主な原因

まずは、なぜ夏に電気代が上がりやすいのかを整理しましょう。原因は一つではなく、使用量の増加と料金の仕組み、単価以外の要因が重なって起こります。順に見ていきます。

使うほど単価が上がる「三段階料金」

多くの家庭向けプランは「三段階料金」で、電力量料金の単価が使用量に応じて3段階に分かれ、使うほど単価が上がる仕組みです。生活に欠かせない分は安く、使いすぎた分は高くなるように設計されています。

三段階料金のイメージ(一般的な従量電灯)

  • 第1段階(使い始め)は単価が最も安い
  • 第2段階(標準的な使用量)は中程度の単価
  • 第3段階(使用量が多い)は単価が最も高く、夏はこの割合が増えやすい

夏は使用量そのものが増えるため、単価の高い段階の割合が増えやすくなります。その結果、「使用量が1.5倍でも電気代は1.5倍以上に感じる」ことも起こります。電気代の計算は電気代の計算方法で解説しています。

燃料費調整額や再エネ賦課金も上乗せ

電気代には、燃料費調整額や再生可能エネルギー発電促進賦課金も上乗せされます。いずれも使用量に応じてかかるため、夏に使用量が増えると一緒に負担も増えます。燃料費調整額は火力発電の燃料価格に応じて毎月変動し、価格が高い局面では電気代を押し上げます。

再エネ賦課金は2026年度で1kWhあたり4.18円と、どの会社でも共通です。単価だけを見ていると、請求額が思ったより高くなった理由が分かりにくいこともあります。仕組みは燃料費調整額とはで解説しています。

今すぐできる夏の電気代の節電対策

原因がわかったら、まずはお金をかけずに始められる節電から取り組みましょう。とくにエアコンを中心とした工夫が効果的です。

エアコンの設定温度と使い方を見直す

資源エネルギー庁の試算では、冷房の設定温度を1℃上げると年間で約940円(約30kWh)の節約になるとされています(2.2kWのエアコンを1日9時間使用した場合)。使用時間が長い家庭ほど、この効果は大きくなります。無理のない範囲で設定温度を上げるのが、快適さと節約を両立するコツです。

扇風機やサーキュレーターを併用して空気を循環させると、体感温度を下げながら快適に過ごせます。エアコンは起動時に最も電力を使うため、短時間の外出ならつけっぱなしのほうが得な場合もあります。ただし熱中症を避けるため、暑さを我慢して電源を切るのはやめましょう。詳しくはエアコンをつけっぱなしにした電気代で解説しています。

フィルター清掃で冷房効率を保つ

効果が大きいのがフィルター清掃です。資源エネルギー庁の試算では、月1〜2回の清掃で年間約990円(約31kWh)の節約につながるとされています。

ほこりがたまると風量が落ち、同じ温度にするために余計な電力を使います。2週間に1度を目安に掃除し、室外機の前に物を置かず直射日光を和らげるだけでも効きが変わります。手間が少なく効果が見えやすいので、夏本番の前に一度済ませておくのがおすすめです。エアコンと扇風機の併用で冷えた空気を循環させると、さらに冷房効率を高めやすくなります。

冷蔵庫や待機電力も見直す

冷蔵庫は設定を「強」から「中」にする・詰め込みすぎない・開閉を減らすだけで消費電力を抑えられます。24時間動く家電のため、小さな見直しでも一年を通して積み重なります。照明のLED化も、使用時間の長い場所ほど効果が出やすい対策です。どれも一度の手間で続く効果が期待でき、夏のあいだ積み重なります。

使わない家電はコンセントを抜く、日中はカーテンで日差しを遮るなど、家全体で冷房の負担を減らす工夫も有効です。ひとつの効果は小さくても、組み合わせれば積み重なります。詳しくは夏の電気代の節約方法を参考にしてください。

料金の見直しで夏の電気代を下げる

節電と並んで効果が大きいのが、契約の見直しです。使い方を変えなくても、契約内容や会社を見直すことで負担を下げられる場合があります。

契約アンペアや料金プランを見直す

アンペア制のエリアでは、契約アンペアが大きいほど基本料金が高くなります。使い方に対して大きすぎる場合は、見直しで基本料金そのものを抑えられます。ただし下げすぎるとブレーカーが落ちやすくなるため、エアコンと他の家電を同時に使う夏は、余裕をもった設定が大切です。

関西・中国・四国・沖縄などの最低料金制エリアにはアンペアの考え方がありません。まずは検針票で今の契約内容を確認しましょう。契約アンペアの選び方もあわせて参考にしてください。

電力会社の乗り換えを検討する

使用量が多い夏は、プランの違いが電気代に表れやすい季節です。電力自由化以降は家庭でも会社を自由に選べ、乗り換えても送配電網は共通のため、電気の品質や停電のしやすさは変わりません。解約金のかからない会社も多く、試しやすくなっています。

単価やキャンペーンだけで選ばず、自分の使用量で年間の総額を試算して比べることが大切です。数字は世帯や使い方で大きく変わるため、平均値ではなく自分の実績から見積もるのがおすすめです。市場連動型など変動の大きいプランは、仕組みとリスクを理解して慎重に選びましょう。手順は電力会社の切り替え方法で解説しています。

2026年夏の電気・ガス料金支援を活用する

2026年の夏は、国による電気・ガス料金の負担軽減支援が実施されています。7〜9月使用分を対象に、料金が自動で値引きされます(2026年7月時点)。

2026年夏の電気・ガス料金支援(2026年7月時点)

  • 電気(低圧)の値引きは7月3.5円/8月4.5円/9月3.5円(1kWhあたり)
  • ガスの値引きは7月14.0円/8月18.0円/9月14.0円(1立方メートルあたり)
  • 申請は不要で、契約中の電力・ガス会社を通じて自動で値引きされる

特別な手続きは不要で、毎月の請求から自動的に差し引かれます。自分の請求明細で値引きが適用されているかを確認しておくと安心です。対象期間や単価は制度で決まっているため、10月以降の扱いを含め最新情報は公式の発表で確認しましょう。

※電気・ガス料金支援の単価・期間は資源エネルギー庁および各種公開情報(2026年7月確認)にもとづきます。

夏の電気代に関するよくある質問

最後に、夏の電気代についてよく寄せられる疑問をまとめました。対策の参考にしてください。

Q. 夏の電気代の平均はどのくらい?

A. 総務省の家計調査(2024年)では、電気代の平均は一人暮らしで月6,756円、二人世帯で月10,878円、四人世帯で月12,805円です。これは年間の平均で、冷房を多く使う夏はこれより高くなる家庭も少なくありません。

電気代は世帯や使い方で大きく変わります。平均は目安として、まずは検針票で自分の使用量と金額を確認することが対策の出発点です。詳しくは電気代の平均で解説しています。

Q. エアコンはつけっぱなしと小まめに消すのどちらが安い?

A. 短時間の外出ならつけっぱなしのほうが安くなることもあります。エアコンは室温を下げる起動時に最も電力を使うため、こまめに入り切りすると、そのたびに大きな電力を消費してしまうことがあります。

一方、数時間以上の外出なら消したほうが節約になります。目安として、30分程度ならつけっぱなし、長時間なら消すと覚えておくとよいでしょう。詳しくはエアコンをつけっぱなしにした電気代で解説しています。

Q. 電力会社を乗り換えると夏の電気代は安くなる?

A. 必ず安くなるとは限りませんが、使い方に合った会社を選べば負担を抑えられる場合があります。使用量が多い夏は、プランの違いが金額に表れやすい季節です。

乗り換えても電気の品質や停電のしやすさは変わりません。単価だけでなく、自分の使用量での年間総額で比べることが大切です。市場連動型など変動の大きいプランは、仕組みとリスクを理解して慎重に検討しましょう。

Q. 補助金は手続きしないと受けられない?

A. 2026年夏の電気・ガス料金支援は申請不要で、自動的に料金から値引きされます(2026年7月時点)。契約中の電力・ガス会社が手続きを行うため、契約者側で特別な申し込みは必要ありません。

値引きは毎月の請求に反映されます。自分の請求明細で、値引きが適用されているかを確認しておくと安心です。対象期間や単価は制度で決められているため、最新の内容は公式の発表で確認しておきましょう。

まとめ|夏の電気代は「原因の理解」と「節電+見直し」で下げる

夏に電気代が高くなるのは、エアコンの使用量が増え、三段階料金や燃料費調整額などの要因が重なるためです。仕組みを理解すれば、我慢ではなく効果的な対策に絞って取り組めます。

まずはエアコンの使い方やフィルター清掃から始め、あわせて契約アンペア・料金プラン・電力会社の見直しも検討しましょう。2026年夏は補助による自動値引きもあります。節電と料金の見直しを組み合わせて、無理なく夏の電気代を抑えていきましょう。

この記事のポイント

  • 夏に電気代が上がる主因はエアコンの使用量増加と、使うほど単価が上がる三段階料金
  • 燃料費調整額や再エネ賦課金(2026年度4.18円/kWh)など、単価以外の要因も重なる
  • 設定温度1℃・フィルター清掃など、お金をかけない節電から始める
  • 契約アンペア・料金プラン・電力会社の見直しで下げられる場合がある
  • 2026年7〜9月使用分は電気・ガス料金支援(申請不要・自動値引き)を活用できる

※本記事の情報は2026年7月時点のものです。料金・補助・制度は変更される場合があるため、最新情報は公式サイトや公的機関の発表でご確認ください。

最短1分!電気代がいくら安くなるかチェック

無料シミュレーションはこちら

※個人情報の入力不要で利用できます

電力アナリスト 佐藤 健一

電力アナリスト
佐藤 健一

夏の電気代は「我慢」ではなく「仕組みの理解」で下げるのが正攻法です。エアコンの使い方やフィルター清掃は効果が見えやすく、まず取り組む価値があります。あわせて契約アンペアや料金プラン、電力会社の見直しも忘れずに。熱中症のリスクを避けつつ、自分の使用量で年間の総額を試算し、無理のない形で負担を抑えていきましょう。

扇風機・サーキュレーターとエアコン併用で電気代は節約できる?効果を解説

「エアコンの電気代を少しでも抑えたい」と考えている方に注目されているのが、扇風機やサーキュレーターとの併用です。結論から言うと、扇風機・サーキュレーターでお部屋の空気を循環させると、エアコンの設定温度を控えめにしても快適さを保ちやすくなり、電気代の節約につながります。

扇風機やサーキュレーターの消費電力はエアコンに比べてずっと小さいため、少しの電気を足して、大きなエアコンの電気代を抑えるという考え方です。この記事では、家計のプロの視点で、併用で節約になる理由・扇風機とサーキュレーターの違い・置き場所や風向きの工夫を、わかりやすく解説します。

※本記事の電気代・省エネ量は、記載の出典および目安単価にもとづく試算です。実際の金額は機種・使用状況・契約中の電力会社のプランによって変わります。

最短1分!電気代がいくら安くなるかチェック

無料シミュレーションはこちら

※個人情報の入力不要で利用できます

扇風機・サーキュレーターとエアコンの併用が節約になる理由


まずは、なぜ併用が電気代の節約につながるのか、その仕組みを押さえておきましょう。ポイントは「空気の循環」と「消費電力の差」の2つです。

空気を循環させて設定温度を控えめにできる

エアコンの電気代は、設定温度と室温の差が大きいほど高くなります。冷房を強くきかせるほど消費電力も増えるため、設定温度を控えめにできれば、その分だけ電気代を抑えられます。

ここで役立つのが扇風機やサーキュレーターです。冷たい空気は部屋の下にたまりやすく、暖かい空気は上にたまりやすいため、そのままでは部屋の中で温度のムラができます。扇風機やサーキュレーターで空気をかき混ぜると、部屋全体の温度が均一になり、設定温度を下げすぎなくても涼しく感じやすくなります。また、風が体に当たると体感温度が下がるため、冷房を強めなくても快適に過ごしやすくなります。資源エネルギー庁も、冷房時に扇風機を併用すると涼しく感じられると紹介しています。設定温度を下げるのではなく、風で体感温度を下げるという発想が、無理のない節約につながります。まずは扇風機を回してから、エアコンの設定温度を1℃上げても快適かどうかを試してみるとよいでしょう。

扇風機・サーキュレーターの電気代はエアコンより小さい

併用がお得になるもう一つの理由が、扇風機やサーキュレーターの消費電力の小ささです。エアコンの冷房は1時間あたり数円〜十数円かかることがあるのに対し、扇風機やサーキュレーターは消費電力が小さく、1時間あたり数十銭〜1円程度が目安です。

機器 消費電力の目安 電気の使われ方の特徴
エアコン(冷房) 大きい 設定温度を下げるほど消費電力が増える
扇風機 小さい 人に風を当てて体感温度を下げる
サーキュレーター 小さい 空気を循環させて温度ムラをなくす

つまり、消費電力の小さい扇風機・サーキュレーターを足して、消費電力の大きいエアコンの負担を減らすのが、併用による節約の基本的な考え方です。少ない電気で大きな電気を抑える、いわば「てこ」のような使い方といえます。扇風機やサーキュレーター自体の電気代を気にして使わずにいると、かえってエアコンの負担が増えることもあります。小さな電気を足すことでエアコンの消費電力を抑えられるなら、全体では得になりやすいと考えましょう。

冷房の設定温度を上げるとどれくらい節約できる?


併用で設定温度を控えめにすると、実際どのくらい節約になるのでしょうか。公的な試算をもとに、目安を確認しておきましょう。

設定温度を1℃上げると年間約30kWhの省エネ

資源エネルギー庁の試算によると、外気温度31℃のときに冷房の設定温度を27℃から1℃上げると(1日9時間使用)、年間で約30.24kWh、金額にして約940円の省エネになるとされています。扇風機などの併用で無理なく設定温度を1℃上げられれば、この分の節約が期待できます。

あわせて、フィルターの清掃も効果的です。同じく資源エネルギー庁の試算では、目詰まりしたフィルターを清掃するだけで年間約31.95kWh(約990円)の省エネになるとされています。併用と基本のお手入れを組み合わせることで、節約効果はさらに高まります。

取り組み(冷房・エアコン2.2kW・1日9時間の試算) 年間の省エネ量 年間の節約額の目安
設定温度を1℃上げる(27℃→28℃) 約30.24kWh 約940円
フィルターを清掃する 約31.95kWh 約990円

※出典:資源エネルギー庁「無理のない省エネ節約」。外気温度・使用時間などの条件により実際の効果は変わります。エアコン全般の電気代はエアコンの電気代もあわせてご覧ください。

扇風機とサーキュレーターの違いと使い分け


「扇風機とサーキュレーターはどう違うの?」と迷う方も多いのではないでしょうか。似ているようで役割が異なるため、目的に合わせて使い分けましょう。

扇風機は「人に風」、サーキュレーターは「空気の循環」

扇風機とサーキュレーターは、風の目的が異なります。扇風機は人に直接風を当てて涼しさを感じさせるための家電で、やわらかく広がる風が特徴です。一方、サーキュレーターは部屋の空気を循環させるための家電で、遠くまで届く直線的な強い風を送ります。

冷房と一緒に使う場合、体に風を当てて涼みたいなら扇風機、部屋の温度ムラをなくして効率を上げたいならサーキュレーターが向いています。どちらか一方でも併用の効果はありますが、役割を理解して選ぶと、より快適に節約できます。両方を持っている場合は、シーンに応じて使い分けるとよいでしょう。たとえば、在宅中で涼みたいときは扇風機で体に風を当て、部屋全体を効率よく冷やしたいときはサーキュレーターで空気を回す、といった使い方です。サーキュレーターは風が強く直線的なので、就寝時に体へ当て続けると冷えの原因になる点には注意しましょう。目的に合った風の使い方を選ぶことで、少ない電力で快適さを保てます。

冷房・暖房での置き場所と風向きの工夫

サーキュレーターや扇風機は、置き場所と風向きで効果が変わります。冷たい空気は下に、暖かい空気は上にたまる性質を利用して、季節ごとに向きを変えるのがコツです。

季節別の置き場所・風向きのコツ

  • 冷房時:エアコンの対角線上や床付近から、天井に向けて風を送り、たまった冷気を部屋全体へ循環させる
  • 暖房時:天井にたまった暖かい空気を下ろすイメージで、上向き・天井方向へ風を送る
  • 共通:人に当て続けると乾燥や冷えの原因になるため、循環目的なら壁や天井に沿わせる

風の通り道を意識するだけで、同じ設定温度でも快適さが変わります。まずは無理のない範囲で置き場所を調整し、体感が変わるか試してみましょう。とくに広い部屋や間取りが複雑な住まいでは温度ムラができやすいため、循環の効果が大きくなります。エアコンから遠い場所ほど冷気が届きにくいので、風の通り道を意識して設置しましょう。天井が高い部屋では、上下の空気を混ぜるだけでも体感が変わります。

併用で効果を高めるためのコツ


せっかく併用するなら、効果を最大限に引き出したいものです。あわせて実践したい基本のポイントを押さえておきましょう。

フィルター清掃・風量自動と組み合わせる

併用の効果をさらに高めるには、エアコン本体の基本のお手入れと設定の見直しが欠かせません。前述のとおり、フィルターの清掃だけでも年間約990円の省エネが見込めます。2週間に1回程度を目安に掃除すると、冷暖房の効率を保てます。

併用とあわせて実践したい基本のコツ

  • フィルターは2週間に1回程度清掃し、目詰まりによる効率低下を防ぐ
  • 風量は「自動」に設定し、立ち上がりに一気に効かせて無駄な運転を減らす
  • こまめなオンオフより、つけっぱなしのほうが効率的な場合もあるため、短時間の外出では切らない
  • 室外機の周りに物を置かず、風通しをよくして放熱を妨げない

こうした基本のコツと扇風機・サーキュレーターの併用を組み合わせることで、無理なく電気代を抑えられます。節約は一つひとつの効果は小さくても、積み重ねると年間では大きな差になります。できることから一つずつ取り入れて、無理なく続けられる形を見つけましょう。毎日の小さな工夫が、夏や冬の電気代のピークをやわらげてくれます。

扇風機・エアコンの併用に関するよくある質問

最後に、併用についてよく寄せられる疑問をまとめました。

Q. 扇風機とサーキュレーターはどちらを買えばいいですか?

A. 目的によって異なります。人に風を当てて涼みたいなら扇風機、部屋の温度ムラをなくしてエアコンの効率を上げたいならサーキュレーターが向いています。エアコンとの併用で節約を重視するなら、空気を循環させる力が強いサーキュレーターがおすすめです。一方、扇風機でも体感温度を下げる効果はあるため、すでに手元にあるものから試してみてもよいでしょう。両方を使い分けると、より快適に過ごせます。予算や置き場所も考えて選ぶとよいでしょう。

Q. エアコンと扇風機を併用すると電気代はどれくらい変わりますか?

A. 設定温度を無理なく上げられる分が節約になります。資源エネルギー庁の試算では、冷房の設定温度を1℃上げると年間約30kWh(約940円)の省エネになります。扇風機・サーキュレーターの併用で快適さを保ちながら設定温度を控えめにできれば、この分の節約が期待できます。扇風機類の電気代は小さいため、差し引きでも節約になりやすいのが特徴です。実際の効果はお部屋の広さや使用時間によって変わります。まずは設定温度を1℃見直すことから始めましょう。

Q. サーキュレーターはつけっぱなしでも大丈夫ですか?

A. 消費電力が小さいため負担は大きくありません。サーキュレーターの消費電力はエアコンに比べてずっと小さく、長時間使っても電気代への影響は限定的です。むしろ空気を循環させ続けることで、エアコンの効率を保ちやすくなります。ただし、外出時など人がいないときは止めておくと無駄がありません。就寝時はタイマーや首振り機能を使い、体に風が当たり続けないようにすると快適です。電気代よりも、循環による快適さと効率アップのメリットが上回りやすいといえます。

Q. 冬の暖房でも併用する効果はありますか?

A. あります。暖かい空気は天井付近にたまりやすいため、サーキュレーターで循環させると足元まで暖かさが行き渡り、暖房の設定温度を上げすぎずに済みます。資源エネルギー庁の試算では、暖房の設定温度を1℃下げると年間約53kWh(約1,650円)の省エネになります。冬は上向き・天井方向へ風を送り、たまった暖気を部屋全体に行き渡らせるのがコツです。夏と冬で風向きを変えて使い分けましょう。冬も空気の循環は暖房の効率アップに役立ちます。

まとめ|併用で設定温度を控えめにして電気代を抑えよう

扇風機・サーキュレーターとエアコンの併用は、少ない電気で空気を循環させ、エアコンの設定温度を無理なく控えめにすることで電気代の節約につながります。扇風機類の消費電力は小さいため、差し引きでも節約になりやすいのがポイントです。

この記事のポイント

  • 空気を循環させると温度ムラが減り、設定温度を控えめにしても快適に過ごせる
  • 冷房の設定温度を1℃上げると年間約30kWh(約940円)の省エネ(資源エネルギー庁試算)
  • 扇風機は「人に風」、サーキュレーターは「空気の循環」と役割を使い分ける
  • フィルター清掃・風量自動など基本のコツと組み合わせると効果が高まる

家電の使い方の工夫に加えて、電気料金プランそのものを見直せば、節約効果をさらに高められます。ご自身の使用量に合うプランは、シミュレーションで確認してみてください。

最短1分!電気代がいくら安くなるかチェック

無料シミュレーションはこちら

※個人情報の入力不要で利用できます

家計・節約アドバイザー 山田美咲

家計・節約アドバイザー
山田 美咲

併用の効果を実感するコツは、「設定温度を下げる」のではなく「体感温度を下げる」と考えることです。空気を循環させて風を上手に使えば、設定温度を1℃控えめにしても快適に過ごせます。扇風機やサーキュレーターの電気代はわずかなので、差し引きでもしっかり節約になります。まずはフィルター清掃とあわせて、無理のない範囲から始めてみましょう。

選ぶだけで、電気代は変わる。
あなたの暮らしに合う電気を。