電気代の節約術
エアコンはつけっぱなしが安い?こまめに消すのとどちらが得か徹底解説
「ちょっとの外出ならエアコンはつけっぱなしのほうが得」と聞いたことはありませんか。一方で「使わないなら消したほうが節約になる」という声もあり、どちらが正しいのか迷ってしまいます。
結論から言うと、どちらが得かは「外出する時間の長さ」によって変わります。エアコンは運転を始めて設定温度に近づけるとき(立ち上がり)に最も多くの電力を使うため、短時間の外出ならつけっぱなし、長時間なら消したほうが電気代を抑えられます。
この記事では、家計のプロの視点でつけっぱなしとこまめな入切の仕組み・外出時間の目安・24時間つけっぱなしの電気代・外気温や断熱による違いを、わかりやすく解説します。
目次
エアコンはつけっぱなしとこまめに消すどちらが得?

まずは結論と、その理由となる仕組みを押さえましょう。ここがわかると、自分の生活に当てはめて判断できるようになります。
結論は「外出時間の長さ」で変わる
エアコンのつけっぱなしとこまめな入切、どちらが得かは外出する時間の長さで決まります。目安として、30分〜1時間程度の短い外出ならつけっぱなし、数時間以上の外出なら消したほうが電気代を抑えられます。
エアコンは「立ち上がり」に電力を多く使う
その理由は、エアコンの電力の使い方にあります。エアコンは、運転を始めて室温を設定温度まで一気に変えるとき(立ち上がり)に最も多くの電力を使います。設定温度に達したあとは、温度を保つために「サーモオフ」と呼ばれる省電力の状態になり、消費電力がぐっと下がります。
エアコンの電力の使い方
- 立ち上がり時:設定温度まで変えるため電力を多く使う
- 安定時(サーモオフ):温度を保つだけなので消費電力は小さい
- こまめに消すと、戻るたびに立ち上がりの電力を繰り返し使う
つまり、短時間の外出でこまめに消すと、戻るたびに電力を多く使う立ち上がりを繰り返すことになり、かえって電気代がかかることがあるのです。
外出時間別|つけっぱなしとこまめな入切の使い分け

では具体的に、どのくらいの外出ならどちらが得なのか、目安を整理しましょう。
| 外出時間 | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| 30分〜1時間程度 | つけっぱなし | 再度の立ち上がりの電力を避けられる |
| 1〜2時間 | 状況による | 外気温や断熱性能で変わる |
| 数時間以上・就寝 | 消す | 長時間の運転電力のほうが大きい |
※どちらが得かは外気温・住まいの断熱性能・機種によって変わります。あくまで目安として活用してください。
エアコンを24時間つけっぱなしにすると電気代はいくら?
「24時間つけっぱなしにしたら、電気代はどのくらいになるの?」という疑問にお答えします。目安を知っておくと判断しやすくなります。
24時間つけっぱなしの電気代の目安
6畳用のエアコン(冷房・消費電力の目安約500W)を24時間つけっぱなしにした場合、単純計算では0.5kW × 24時間 × 31円 = 1日あたり約372円、1か月で約11,000円が上限の目安です。
ただし、実際には設定温度に達したあとはサーモオフで消費電力が下がるため、この金額より低くなるのが一般的です。とはいえ、誰もいない部屋で長時間つけっぱなしにすれば電気代がかさむのは間違いありません。
※電気代は消費電力の目安と31円/kWh(全国家庭電気製品公正取引協議会の目安単価・税込)で計算した概算です。実際は機種・室温・設定温度で変動します。エアコン代の詳細はエアコンの電気代で解説しています。
つけっぱなしの得・損を左右する条件

つけっぱなしが得になるかどうかは、いくつかの条件によっても変わります。自分の環境に当てはめて考えてみましょう。
外気温との差が大きいほどつけっぱなしが有利
真夏や真冬など、外気温と設定温度の差が大きいほど、立ち上がりに使う電力も大きくなります。そのため、こまめに消して室温が大きく変わってしまうと、再び設定温度に戻すのに多くの電力が必要になります。気温の厳しい時期ほど、短時間の外出ならつけっぱなしが有利になりやすいといえます。
断熱性能が高いほど消しても有利
一方、断熱性能の高い住宅では、エアコンを消しても室温が変わりにくいため、こまめに消しても再冷却・再加熱の負担が小さくなります。窓の断熱や気密性が高い住まいでは、消す判断がしやすくなります。
つけっぱなしでも電気代を抑える工夫

つけっぱなしにする場合でも、使い方を工夫すれば電気代を抑えられます。快適さと節約を両立させましょう。
つけっぱなしでも節約する工夫
- 自動運転モードを使う:立ち上がりは強く、安定後は弱くと自動で最適化
- 設定温度を控えめにする:冷房は高め、暖房は低めに
- サーキュレーターを併用する:空気を循環させて効率アップ
- フィルターを掃除する:2週間に1回で運転効率を保つ
- 遮光カーテンで日差しを遮る:冷房効率が上がる
とくに効果的なのが自動運転モードです。「弱風のほうが節約になりそう」と微風運転にすると、設定温度に達するまで時間がかかり、かえって電力を使うことがあります。運転の強弱はエアコンに任せるのが、結果的に効率的です。
エアコンのつけっぱなしに関するよくある質問
最後に、エアコンのつけっぱなしについてよく寄せられる疑問をまとめました。
Q. エアコンはつけっぱなしとこまめに消すのどちらが安いですか?
A. 外出時間によります。30分〜1時間程度の短い外出ならつけっぱなし、数時間以上ならこまめに消すほうが電気代を抑えられます。エアコンは立ち上がり時に電力を多く使うためです。
Q. エアコンを24時間つけっぱなしにするといくらかかりますか?
A. 6畳冷房で1日約372円が上限の目安です。(消費電力約500W・31円/kWhで計算)。実際はサーモオフで下がるため、これより低くなるのが一般的です。
Q. 弱風にすると節約になりますか?
A. かえって電力を使うことがあります。微風だと設定温度に達するまで時間がかかるためです。最も効率がよいのは自動運転モードです。
Q. 就寝中もつけっぱなしにして大丈夫ですか?
A. 熱中症や冷えの予防のため、夏や冬はつけたまま就寝するほうが安全な場合があります。タイマーや温度調整を活用し、健康を優先しましょう。電気代よりも体調を大切にしてください。
まとめ|「短時間ならつけっぱなし」を目安に
エアコンはつけっぱなしとこまめな入切、どちらが得かは外出時間で変わります。エアコンは立ち上がり時に電力を多く使うため、30分〜1時間程度の短い外出ならつけっぱなし、数時間以上なら消すのが基本です。
この記事のポイント
- 得か損かは外出時間の長さで決まる
- エアコンは立ち上がり時に電力を多く使う(安定後はサーモオフで省電力)
- 30分〜1時間の外出はつけっぱなし、数時間以上は消す
- 外気温の差が大きいほどつけっぱなしが有利、断熱が高いほど消しても有利
- つけっぱなしでも自動運転・設定温度・サーキュレーターで節約できる
「短時間ならつけっぱなし、長時間なら消す」を目安にすれば、ムダなく快適に過ごせます。あわせて料金プランも見直せば、夏冬の電気代をさらに抑えられます。シミュレーションで確認してみてください。
この記事を監修した人
家計・節約アドバイザー
(FP2級)
ファイナンシャルプランナーとして累計3,000世帯以上の家計相談を担当。光熱費の見直しが最も即効性の高い節約手段であることを実感し、電気代の最適化に特化したアドバイスを行っています。2児の母としての実体験を交えた情報発信が強み。当サイトでは節約術・家電別電気代の記事を担当。プロフィール詳細はこちら
家計・節約アドバイザー
山田 美咲
「つけっぱなしが得」という話が独り歩きしていますが、これはあくまで短時間の外出の場合です。1日中誰もいない日にずっとつけっぱなしにすれば、当然電気代はかさみます。ゴミ出しや近所への買い物などちょっとした外出ならつけっぱなし、外出や就寝で長時間使わないなら消す。この使い分けを意識するだけで、ムダなく快適に過ごせます。