用語解説
kWh(キロワットアワー)とは?意味と計算方法をわかりやすく解説
検針票や電気料金の説明でよく見かける「kWh(キロワットアワー)」。なんとなく電気の量を表す単位だとはわかっても、「Wと何が違うの?」「どう計算するの?」と聞かれると、説明しづらいのではないでしょうか。
kWhは、電気をどれだけ使ったかを表す「使用量」の単位です。1kWhは「1kW(1,000W)の電力を1時間使ったときのエネルギー量」を意味します。この単位がわかると、家電の電気代を自分で計算できるようになります。
この記事では、kWhの意味・W/kW/Wh/kWhの違い・使用量の求め方・家電別のkWhの目安・電気代の計算方法を、具体例つきでわかりやすく解説します。電気代の仕組みを理解する第一歩になります。
目次
kWh(キロワットアワー)とは?
まずはkWhが何を表す単位なのかを押さえましょう。ここがわかると、電気代の計算がぐっと身近になります。
kWhは「使った電気の量」を表す単位
kWh(キロワットアワー)は、電気をどれだけ使ったかを表す使用量の単位です。「キロワット(kW)」という電力の大きさに、「アワー(hour=時間)」をかけ合わせた単位で、検針票に記載される「ご使用量」もこのkWhで表されます。
1kWh = 1kW(1,000W)の電力を1時間使ったときのエネルギー量です。たとえば100Wの電球を10時間つけると、100W × 10時間 = 1,000Wh = 1kWhになります。
1kWhのイメージ(身近な例)
1kWhがどのくらいの電気の量なのか、身近な家電でイメージしてみましょう。
1kWhの目安
- 100Wの電球を10時間つける
- 1,000Wの電子レンジを1時間使う
- 500Wの家電を2時間使う
- 40Wの冷蔵庫を約25時間動かす
このように、消費電力が大きい家電ほど短い時間で1kWhに達し、消費電力が小さい家電は長く使ってようやく1kWhになります。
W・kW・Wh・kWhの違い|まとめて整理

kWhと混同しやすいのが、W・kW・Whです。似た単位ですが、表す意味が違います。ここを整理すると、計算で迷わなくなります。
W・kWは「電力の大きさ」
W(ワット)やkW(キロワット)は「電力の大きさ」=その瞬間にどれだけ電気を使う力があるかを表します。家電のカタログに載っている「消費電力」がこれにあたります。1kW=1,000Wです。
Wh・kWhは「使った電気の量」
Wh(ワットアワー)やkWh(キロワットアワー)は「使った電気の量」=電力の大きさ×使った時間を表します。1kWh=1,000Whです。検針票の「使用量」はこのkWhで表されます。
| 単位 | 表すもの | たとえ(水道) |
|---|---|---|
| W・kW | 電力の大きさ(瞬間の勢い) | 蛇口の開き具合 |
| Wh・kWh | 使った電気の量(合計) | 実際に出た水の総量 |
※1kW=1,000W、1kWh=1,000Whです。家電のW表示を1,000で割るとkWになります。
水道にたとえると、W・kWは「蛇口をどれだけ開けているか(勢い)」、kWhは「最終的に出た水の総量」です。勢いよく出せば(消費電力が大きければ)短時間で多くの水が出る、という関係と同じです。
kWhの計算方法|使用量の求め方
家電ごとの使用量(kWh)は、自分で計算できます。式はシンプルなので、覚えておくと便利です。
使用量(kWh)の計算式
使用量(kWh)の計算式
- 使用量(kWh) = 消費電力(kW) × 使用時間(h)
- 消費電力はW表示を1,000で割ってkWに換算
- 例:1,200W(1.2kW)のドライヤーを30分(0.5h)使う → 1.2 × 0.5 = 0.6kWh
W→kWの換算のしかた
家電の消費電力は、本体や説明書、カタログにW(ワット)で記載されていることが多いです。kWhを計算するときは、まずWを1,000で割ってkW(キロワット)に直します。たとえば600Wなら0.6kW、1,500Wなら1.5kWです。この換算さえできれば、あとは使用時間を掛けるだけで使用量(kWh)が求められます。
家電別のkWh(消費電力量)の目安

身近な家電が1時間・1日でどのくらいのkWhを使うのか、目安を見てみましょう。「どの家電が電気を多く使うか」が見えてきます。
| 家電 | 消費電力の目安 | 1時間の使用量 | 1時間の電気代 |
|---|---|---|---|
| エアコン(冷房) | 約500W | 約0.5kWh | 約16円 |
| 電子レンジ | 約1,000W | 約1.0kWh | 約31円 |
| ドライヤー | 約1,200W | 約1.2kWh | 約37円 |
| テレビ | 約200W | 約0.2kWh | 約6円 |
| LED照明 | 約40W | 約0.04kWh | 約1円 |
※消費電力は一般的な機種の目安です。電気代は1kWhあたり31円(全国家庭電気製品公正取引協議会の目安単価・税込)で計算した概算です。
電子レンジやドライヤーは消費電力が大きいですが、使う時間が短いため、1日の電気代はそれほど大きくなりません。逆に、消費電力は小さくても長時間使うエアコンや冷蔵庫は、合計のkWhが大きくなります。kWhは「消費電力 × 時間」であることを思い出すと、この理由がよくわかります。
kWhから電気代を計算する方法
使用量(kWh)がわかれば、電気代はあと一歩で計算できます。実際の金額を出してみましょう。
電気代の計算式
電気代の計算式
- 電気代 = 使用量(kWh) × 電気料金単価(円/kWh)
- 電気料金単価は目安として31円/kWhで計算
- 例:0.6kWh × 31円 = 約18.6円
※31円/kWhは、全国家庭電気製品公正取引協議会が示す目安単価(2022年7月改定・税込)です。実際の単価は契約中の電力会社・プランによって異なります。
たとえば1,200Wのドライヤーを毎日30分使うと、1日約18.6円、1か月(30日)で約558円という計算になります。家電ごとに計算すれば、「どの家電が電気代を多く使っているか」が見えてきます。
※家電別の電気代はエアコンの電気代・冷蔵庫の電気代でも具体的に解説しています。
検針票でkWhを確認する方法
自分の家が1か月にどれだけ電気を使ったかは、検針票で確認できます。見方を知っておくと、節約の目安になります。
検針票やマイページには、「ご使用量」「使用電力量」といった項目に、その月に使った電気の量がkWhで記載されています。前月や前年同月のkWhと比べると、使用量が増えているかどうかがわかります。電気代が気になったときは、まずこのkWhをチェックするのが基本です。
※使用量の確認方法は電気使用量の確認方法、電気代の計算は電気代の計算方法で詳しく解説しています。
kWhを知って電気代を節約するには
kWhの仕組みがわかると、効率のよい節約のポイントも見えてきます。やみくもに節電するより、効果が出やすくなります。
電気代はkWh(使用量)に単価を掛けて決まります。つまり、使用量(kWh)を減らせば電気代も減るということです。効果が大きいのは、「消費電力が大きい家電」と「長時間使う家電」です。エアコン・冷蔵庫・照明など、合計kWhが大きくなりやすい家電から見直すと、節約効果を実感しやすくなります。
※具体的な節約法は電気代を安くする方法で解説しています。
自分の使用量(kWh)がわかれば、各社のプランでいくらになるかをシミュレーションで比べられます。郵便番号と世帯人数を入れて確認してみましょう。
kWhに関するよくある質問
最後に、kWhについてよく寄せられる疑問をまとめました。
Q. kWhとkWの違いは何ですか?
A. kWは電力の大きさ、kWhは使った電気の量です。kW(電力)に使用時間(h)を掛けたものがkWh(使用量)です。電気代はkWhに単価を掛けて計算されます。
Q. 1kWhの電気代はいくらですか?
A. 目安は約31円です。全国家庭電気製品公正取引協議会が示す目安単価(税込)です。実際の単価は電力会社やプランによって異なります。
Q. WhとkWhの違いは何ですか?
A. 1kWh=1,000Whです。どちらも使った電気の量を表す単位で、桁が大きくなると「k(キロ)」をつけてkWhで表します。検針票では一般にkWhが使われます。
Q. 家電の消費電力はどこで確認できますか?
A. 本体の表示シール・説明書・カタログで確認できます。多くはW(ワット)で表示されています。1,000で割るとkWになり、使用時間を掛けるとkWhが計算できます。
まとめ|kWhがわかれば電気代を自分で計算できる
kWhは「使った電気の量」を表す単位で、1kWhは1kWの電力を1時間使ったときのエネルギー量です。W・kWが「電力の大きさ」、Wh・kWhが「使った量」という違いを押さえれば、家電ごとの電気代を自分で計算できるようになります。
この記事のポイント
- kWhは使った電気の量を表す単位(1kWh=1kWを1時間使う量)
- W・kWは電力の大きさ、Wh・kWhは使った量(1kWh=1,000Wh)
- 使用量(kWh)=消費電力(kW)×使用時間(h)
- 電気代=使用量(kWh)×単価(目安31円)
- 消費電力が大きい・長時間使う家電ほど合計kWhが大きい
kWhの意味がわかると、電気代の仕組み全体が理解しやすくなります。自分の使用量を把握したら、シミュレーションで各社のプランを比べてみてください。
この記事を監修した人
電力アナリスト
佐藤 健一大手エネルギー調査会社で10年間、700社以上の電力会社の料金データを分析。エネルギー管理士の資格を持ち、燃料費調整額や電源調達調整費を含めた「実質請求額」ベースの料金比較を専門としています。当サイトでは電力会社の料金比較・ランキング・口コミ記事のデータ分析を担当。プロフィール詳細はこちら
電力アナリスト
佐藤 健一
「W(電力)」と「kWh(使用量)」の違いがわかると、電気代の話がぐっと理解しやすくなります。家電のカタログに載っている消費電力(W)は「勢い」、検針票のkWhは「使った総量」です。電気代はkWh(総量)に単価を掛けて計算されるので、消費電力が大きい家電でも、使う時間が短ければ電気代は抑えられます。この関係を押さえておくと、節約のポイントも見えてきます。