暮らしと電気
電気の契約先を「知らない」人が10人に1人。電力自由化から10年、一人暮らしでは約9人に1人【25,724件調査】
「あなたは今、どの電力会社と契約していますか?」——この問いに、すぐ答えられない人は少なくありません。電気代比較ガイドが集計したデータでは、契約先を「わからない」と答えた人が約1割にのぼりました。
電力自由化(2016年4月)から10年。電気は自由に選べる時代になったはずですが、そもそも今の契約先を把握していない層が一定数いることが見えてきました。この記事では、その実態と背景、そして契約先の確認方法をまとめます。
※本記事は電気代比較ガイド(運営:ピークスマーケティング株式会社)が2026年6月15日〜9月14日に取得した電気料金シミュレーション25,724件の集計に基づく自社調査です。母集団は「電気代の見直しを検討して当サイトを利用した人」に限られます。数値は2026年9月時点。
調査結果|契約先を把握していない人は9.5%

まず結論から見ていきましょう。今回の集計で、現在の契約先を「わからない」と回答した人は全体の9.5%(25,724件中2,456件)でした。おおよそ10人に1人が、自分の電気の契約先を把握していない計算になります。
世帯人数別|一人暮らしは11.0%と最多
世帯人数別に見ると、一人暮らしがもっとも高く11.0%で、約9人に1人が契約先を把握していませんでした。世帯人数が増えるほど割合はやや下がる傾向があり、3人暮らしが最も低い結果となっています。家庭の電気の管理を誰かが担っているかどうかが、差の背景にあると考えられます。複数人の世帯では、支払いや契約を担当する人が明細に触れる機会を持ちやすい一方、単身世帯では確認する人が自分しかいないぶん、意識しないまま過ごしやすいのかもしれません。
| 世帯人数 | 契約先「わからない」の割合 |
|---|---|
| 全体 | 9.5%(2,456件/25,724件) |
| 1人暮らし | 11.0% |
| 2人暮らし | 9.2% |
| 3人暮らし | 8.7% |
| 4人以上 | 8.4% |
一人暮らしは、入居時にまとめて契約を済ませ、その後は電気を意識せずに使い続けるケースが多いと考えられます。単身世帯ほど「気づいたら同じ会社のまま」になりやすい実態が、数字にあらわれているといえそうです。あくまで見直しを検討して当サイトを利用した層の傾向である点には留意が必要です。
なぜ契約先がわからないのか

では、なぜ自分の電気の契約先が分からなくなるのでしょうか。ここで挙げるのは、いずれもデータで裏付けたものではなく、考えられる要因としての整理です。
入居時の契約・検針票の電子化・セット契約
ひとつは、賃貸の入居時に不動産会社や管理会社の案内でそのまま契約し、以降は会社名を意識していないケースです。引っ越しの慌ただしさの中で電気の契約を済ませ、そのまま何年も経っていることは珍しくありません。
契約先が分からなくなる主な要因(考えられる背景)
- 入居時に不動産・管理会社経由でそのまま契約している
- 検針票の電子化で会社名を目にする機会が減った
- ガス・通信とのセット契約で「どこの電気か」の意識が薄い
- 支払いが口座振替やクレカで明細を確認しない
加えて、近年は検針票が紙からWeb明細に切り替わり、毎月の会社名を目にする機会が減っています。ガスや通信とのセット契約で申し込んだ場合、「どこの電気を使っているか」の意識がさらに薄くなりがちです。これらが重なり、契約先が記憶に残りにくくなっていると考えられます。とくに一度も自分で会社を選んで契約した経験がないと、「電気はどこかと契約している」という認識だけで会社名まで結びつかないことがあります。いずれも推測であり、今後の検証課題です。
契約先がわからないと何が起きるか

契約先を把握していないことは、電気代の見直しの場面で不利にはたらくことがあります。具体的に見ていきましょう。
比較の起点がずれ、削減額が正確に出せない
電気代の見直しは、「今のプランと比べて、いくら下がるか」を出すことが出発点です。ところが現在の契約先やプランが分からないと、比較の起点そのものがあいまいになり、削減額を正確に見積もれません。実際より得に見えたり、逆に損に見えたりする可能性があります。
また、解約金や契約期間の確認もできません。乗り換えのタイミングを誤ると、余計な費用がかかることもあります。なお当サイトでは、契約先を「その他・わからない」と選んだ場合、地域の大手電力の標準プランを基準に試算しています。実態とずれる可能性があるため、正確な比較には現在の契約先の把握が欠かせません。まずは自分の契約を確かめることが、見直しの第一歩です。
契約先が分からないと起きること
- 今のプランが不明で削減額を正確に出せない
- 解約金・契約期間を確認できない
- 試算が大手電力の標準プラン基準になり実態とずれる
- 乗り換えのタイミングを誤り余計な費用がかかることも
とくに「解約金がかかるプランに入っていた」と後から気づくと、せっかくの見直しが台無しになりかねません。契約先とプラン名を押さえておけば、こうした失敗を避けられます。見直しの精度は、出発点となる現状把握の正確さで決まるのです。
契約先の確認方法

「契約先が分からない」という人も、いくつかの方法で確認できます。手元の情報から順に見ていきましょう。
検針票・明細・引落名義から確認する
もっとも確実なのは、検針票(電気ご使用量のお知らせ)やWeb明細を見ることです。会社名と「お客さま番号」「供給地点特定番号」が記載されています。紙の検針票が届かない場合は、口座振替やクレジットカードの引落名義に電力会社名が表示されていることが多く、手がかりになります。通帳やカードの利用明細をさかのぼれば、毎月の引落先として会社名が見つかります。
契約先を確認する方法
- 検針票・Web明細(会社名・お客さま番号)
- 口座振替・クレカの引落名義
- セット契約ならスマホや通信の請求書
- 賃貸は管理会社・大家に確認
ガスや通信とのセットで申し込んだ場合は、スマホや通信サービスの請求書に電気の項目がまとめられていることもあります。賃貸住宅で分からないときは、管理会社や大家に問い合わせるのが早道です。なお、検針票などにある「供給地点特定番号」が分かれば、契約先が不明でも切り替えの手続きは進められます。まずは手元の書類を一度確認してみましょう。
調査概要

本調査の概要は次のとおりです。数値の前提もあわせてご確認ください。
集計対象と留意点
本調査は、電気代比較ガイドが2026年6月15日〜9月14日に取得した電気料金シミュレーション25,724件を集計したものです。本サイトは、TGオクトパスエナジー株式会社の委託を受け、ピークスマーケティング株式会社(東京都大田区)が運営しています。契約先の設問で「わからない」を選んだ件数の割合を、全体および世帯人数別に算出しています。
母集団は「電気代の見直しを検討して当サイトを利用した人」に限られ、全世帯を代表するものではありません。そのため、実際の全国平均とは傾向が異なる可能性があります。世帯人数別の傾向やオール電化率、再シミュレーション率などをまとめた全データは、実態調査レポートで公開しています。あわせてご覧ください。調査の詳細な項目や図表は、電気料金の実態調査レポートに掲載しています。
調査概要
- 調査名:電気料金シミュレーション利用データの集計
- 対象:2026年6月15日〜9月14日(90日間)の25,724件
- 実施:電気代比較ガイド(運営:ピークスマーケティング株式会社/委託元:TGオクトパスエナジー株式会社)
- 留意:母集団は当サイト利用者に限定(全世帯を代表しない)
数値を引用する際は、母集団が「電気代の見直しを検討して当サイトを利用した人」に限られる点を必ず添えてください。全国平均や公的統計とは性質が異なるためです。出典を明記していただければ、図表の引用は自由です。
まとめ|まずは自分の契約先を確かめることから
電気代比較ガイドの集計では、契約先を「わからない」と答えた人は全体で9.5%、一人暮らしでは11.0%でした。電力自由化から10年が経っても、見直しを始めた時点で契約先を把握していない層は一定数います。
契約先が分からないと、削減額の見積もりや解約金の確認ができず、見直しの精度が下がります。まずは検針票やWeb明細、引落名義で今の契約先を確認しましょう。そのうえで、郵便番号と世帯人数を入れれば、シミュレーションで料金の目安と今との差を確かめられます。自分の契約を知ることが、ムダのない見直しの出発点です。
この記事のポイント
- 契約先を把握していない人は全体9.5%・一人暮らし11.0%
- 背景は入居時契約・検針票の電子化・セット契約(いずれも推測)
- 契約先不明だと削減額・解約金の確認ができない
- 確認は検針票・Web明細・引落名義から
- まず契約先を確かめ、シミュレーションで比較
※本記事は電気代比較ガイド(運営:ピークスマーケティング株式会社)の自社調査に基づきます。母集団は当サイト利用者に限られ、全世帯を代表するものではありません。情報は2026年9月時点。図表の引用は出典明記のうえ自由です(出典:電気代比較ガイド)。
この記事を監修した人
家計・節約アドバイザー
(FP2級)
ファイナンシャルプランナーとして累計3,000世帯以上の家計相談を担当。光熱費の見直しが最も即効性の高い節約手段であることを実感し、電気代の最適化に特化したアドバイスを行っています。2児の母としての実体験を交えた情報発信が強み。当サイトでは節約術・家電別電気代の記事を担当。プロフィール詳細はこちら
家計・節約アドバイザー
山田 美咲
「契約先がわからない」は、決して珍しいことではありません。入居時にまとめて契約し、検針票も電子化された今、会社名を意識する機会は本当に減りました。10人に1人という数字は、その表れだと思います。ただ、見直しの入り口に立つなら、まず今の契約先を知ることが欠かせません。比べる相手が分からなければ、いくら得かも分からないからです。検針票やアプリ、引落名義を見れば、たいていはすぐ判明します。分からなくても、供給地点特定番号があれば切り替えは進められます。まずは一度、手元の書類を確認するところから始めてみてください。