電気のトラブル解決
漏電かも?症状のチェック方法を解説 | 対処法と安全性
「ブレーカーがよく落ちる」「家電に触れるとビリッとする」——そんなとき、「もしかして漏電?」と不安になりますよね。漏電は放っておくと火災や感電につながることもあり、早めの確認が大切です。
結論から言うと、まずは漏電のサインが出ていないかを確認し、分電盤のブレーカーで漏電しているかどうかを切り分けるのが第一歩です。ただし、焦げ臭い・感電の危険があるときは、自分で調べず専門家に任せましょう。
この記事では、電力アナリストの視点で漏電の症状・チェック方法・対処法を、安全に確認できる範囲でわかりやすく整理します。
※本記事は各社・公的機関の公表情報をもとにした一般的な解説です。分電盤の仕様や手順は住まいによって異なります。焦げ臭い・感電のおそれ・高所や屋根裏が疑われるときは、自分で調べず、電気工事店や送配電事業者に相談してください。情報は2026年9月時点のものです。
漏電のサイン|こんな症状は要注意

まずは、漏電のときに現れやすい症状を知っておきましょう。心当たりがあれば、次のチェックに進みます。
ブレーカーが頻繁に落ちる・ビリッとする
代表的なサインが、漏電ブレーカーが頻繁に落ちることです。使いすぎで落ちるアンペアブレーカーとは違い、漏電ブレーカーは電気が本来の道すじから漏れているのを検知して作動します。とくに、雨の日や湿気の多い日にだけ落ちる場合は、漏電の可能性が高まります。
もう一つ分かりやすいのが、家電や金属部分、水回りに触れたときにビリッと感じる症状です。洗濯機や電子レンジ、給湯まわりなど、水気の近くで使う機器で起きやすくなります。ピリピリとした違和感があるときは、そのまま使い続けず、コンセントを抜いて使用を止めるのが安全です。感電のおそれがあるため、濡れた手では触らないようにしましょう。とくに小さなお子さまやペットがいる家庭では、気づかないうちに触れてしまう危険もあるため、早めの確認が安心です。
漏電が疑われる主なサイン
- 漏電ブレーカーが頻繁に落ちる(雨や湿気の日に多い)
- 家電・金属・水回りでビリッと感じる
- 使い方は同じなのに電気代が急に上がった
- コンセントや分電盤が焦げ臭い・変色している
電気代が急に上がった・焦げ臭い
使い方を変えていないのに電気代が急に上がったときも、漏電が隠れていることがあります。漏れた電気も使用量として計測されるため、原因不明の増加は一つの手がかりになります。まずは電気の使用量の確認方法で、いつから増えたのかを確認してみましょう。
さらに注意したいのが、コンセントや分電盤から焦げ臭いにおいがする、変色しているケースです。これは漏電やショートが進んでいるおそれがあり、火災につながりかねない危険なサインです。この場合は自分で調べようとせず、ただちに使用を止めて専門家に連絡してください。無理に触ると危険なので、においや変色は「すぐ相談」の合図と覚えておきましょう。なお、複数のサインが同時に出ているときほど、漏電の可能性は高まります。たとえば「雨の日にブレーカーが落ちる」「同じ家電でビリッとする」が重なるなら、その家電や回路が原因の候補です。一つでも危険なサインがあれば、様子を見るより先に手を打つのが安全です。
漏電の主な原因

漏電がなぜ起きるのかを知っておくと、心当たりを探しやすくなります。主な原因は次のとおりです。
水濡れ・雨漏り・結露
漏電の原因として多いのが、水濡れです。電気は水を伝って流れやすいため、雨漏りや外壁からの浸水、濡れたコンセント、窓まわりの結露などがきっかけになります。屋外のコンセントや、浴室・キッチンなど水気の多い場所は、とくに注意が必要です。
意外な原因として、ペットの尿がコンセントやコードにかかるケースもあります。目に見えない場所で少しずつ湿気がたまり、あるとき漏電として現れることもあります。梅雨や台風のあとにブレーカーが落ちやすくなった場合は、水濡れが関係している可能性を疑ってみましょう。濡れた箇所を見つけても、通電したまま触るのは危険です。
漏電を招きやすい場所・状況
- 屋外コンセント・浴室・キッチンなど水気の多い場所
- 雨漏り・浸水・窓まわりの結露
- コンセントやコードへのペットの尿・水こぼれ
- 梅雨・台風のあとにブレーカーが落ちやすい
水回りの家電は、アース(接地)線をつないでおくと、万一の漏電時に感電のリスクを下げられます。洗濯機や電子レンジなどでアース端子があるのに未接続なら、この機会につないでおくと安心です。濡れやすい場所のコンセントには、防水カバーを使うのも有効です。
家電やコードの劣化・破損
もう一つ多いのが、家電やコードの経年劣化・破損です。長年使った家電は、内部の絶縁部分が傷んで電気が漏れやすくなります。とくに10年以上使っている家電や、頻繁に持ち運ぶ機器は注意が必要です。
コード類も、踏んだ・家具ではさんだ・ペットにかじられたなどの外的なダメージで被覆が破れ、漏電の原因になります。また、たこ足配線での過負荷や、古くなったブレーカー自体の不具合(寿命の目安は13年以上とされます)が背景にあることもあります。傷んだコードはテープで補修せず、交換するのが安全です。心当たりの家電やコードがないか、順に見ていきましょう。とくに、束ねたまま使っている延長コードや、家具の下敷きになっているコードは傷みに気づきにくいので要注意です。差し込み口にほこりがたまると、そこに湿気が加わって発火する「トラッキング現象」の原因にもなります。使っていないプラグはこまめに抜き、差し込み口の清掃も心がけましょう。
漏電のチェック方法|ブレーカーで特定する手順

漏電しているかどうか、どの回路が原因かは、分電盤のブレーカーである程度まで切り分けられます。安全に確認できる範囲で行いましょう。
漏電ブレーカーで場所を特定する手順
どの回路で漏電しているかは、次の手順で切り分けられます。焦げ臭い・感電のおそれがあるときは行わず、専門家に任せてください。
漏電箇所を特定する手順
- ①分電盤の安全(配線用)ブレーカーをすべて「切」にする
- ②漏電ブレーカーを「入」にする
- ③安全ブレーカーを1つずつ「入」にしていく
- ④ある回路を入れた瞬間に漏電ブレーカーが落ちたら、その回路が漏電箇所
漏電している回路が分かったら、その回路の安全ブレーカーは「切」のままにして、ほかの回路だけ使う形にします。原因になっている家電のコンセントを抜くと、漏電が止まることもあります。ただし、これはあくまで応急的な切り分けです。根本的な修理は電気工事店などの専門家に依頼しましょう。無理に通電を繰り返すのは危険です。手順を試すときは、時計や家電の設定がリセットされることを見込んで、支障のないタイミングで行いましょう。また、どの回路を入れたときに落ちたかをメモしておくと、専門家に相談するときに状況が伝わりやすく、点検もスムーズになります。
テストボタンで漏電ブレーカーの動作を確認
漏電ブレーカーには、正しく働くかを確かめるテストボタンが付いています。ボタンを押して、数秒でブレーカーが「切」になれば正常、反応がなければブレーカー自体が故障しているおそれがあります。いざというときに作動しないと危険なので、定期的な確認がすすめられます。
テストボタンを押すときの注意
- 押すと家全体が一時的に停電する(復帰はつまみを入れ直す)
- パソコンや録画・炊飯などの家電が止まってよいタイミングで行う
- 反応がなければ故障の可能性→専門家に相談
テストボタンを押すと家全体が停電するため、時計や家電の設定がリセットされることがあります。大事な作業中や録画中は避け、支障のないときに行いましょう。年に1〜2回など、タイミングを決めておくと安心です。故障が疑われる場合は、放置せず点検を依頼してください。テストボタンはあくまで「漏電ブレーカーが正しく作動するか」を確かめるもので、漏電しているかどうかを調べるものではない点に注意しましょう。押しても停電しない、押していないのに頻繁に落ちる、といった場合は、いずれもブレーカーや配線の点検が必要なサインです。
漏電かもと思ったときの対処法とやってはいけないこと

漏電が疑われるときは、安全を最優先に行動します。やってよいことと、やってはいけないことを整理しておきましょう。
漏電かもと思ったらまずすること
漏電が疑われたら、まずは原因になっていそうな家電のコンセントを抜き、使用を止めることです。とくにビリッとした違和感のあった機器や、水濡れの心当たりがある機器は、通電を止めるのが安全です。そのうえで、慌てず前述の手順で、漏電しているのはどの回路かを、一つずつ切り分けていきます。
切り分けができたら、その回路は使わずに、電気工事店や送配電事業者へ相談しましょう。賃貸住宅の場合は、まず管理会社や大家に連絡すると、手配がスムーズです。頻繁にブレーカーが落ちるのが使いすぎによるものか漏電かの区別がつかないときは、契約容量の考え方をまとめた契約アンペアの選び方もあわせて確認すると、切り分けの参考になります。使いすぎならアンペアブレーカー、漏電なら漏電ブレーカーが落ちる、という違いも見分けの手がかりです。連絡するときは、いつから・どんなときに症状が出るか、焦げ臭さや水濡れの有無を伝えると、対応が早くなります。
やってはいけないこと・放置の危険
漏電が疑われるときにやってはいけないのは、そのまま使い続けることです。漏電を放置すると、火災や感電につながるおそれがあります。とくに、焦げ臭い・変色・発熱があるコンセントや家電は、すぐに使用を止めてください。
漏電時にやってはいけないこと
- 濡れた手でコンセントや家電に触れる
- 焦げ臭い・変色があるのに使い続ける
- 高所・屋根裏・分電盤の内部を自分で調べる
- 傷んだコードをテープで補修して使う
また、高所や屋根裏、分電盤の内部など、危険がともなう場所を自分で調べるのは避けましょう。感電のリスクがあります。原因がはっきりしない、手順を試しても解決しない場合は、無理をせず専門家に任せるのがいちばん安全です。安全にかかわることなので、迷ったら相談を優先してください。「少しくらい大丈夫だろう」と使い続けるのが、いちばん危険な判断です。漏電は目に見えないぶん油断しがちですが、火災や感電は取り返しがつきません。費用や手間を惜しまず、早めに専門家へつなぐことが、結果的に家と家族を守る最短の対処になります。
漏電に関するよくある質問
最後に、漏電についてよく寄せられる疑問をまとめました。参考にしてください。
Q. 漏電しているかどうか、自分で確認できますか?
A. 分電盤のブレーカーを使えば、漏電しているか・どの回路かをある程度まで切り分けられます。安全ブレーカーを全部切り、漏電ブレーカーを入れてから、安全ブレーカーを1つずつ入れていく方法です。
ある回路を入れたときに漏電ブレーカーが落ちれば、その回路が漏電箇所です。ただし、焦げ臭い・感電のおそれ・高所が疑われるときは、自分で調べず専門家に相談してください。根本的な修理も専門家に任せるのが安全です。切り分けはあくまで応急的な確認、と考えておきましょう。
Q. 漏電ブレーカーが落ちていないのに漏電していることはありますか?
A. 微弱な漏電では、漏電ブレーカーが作動しないこともあります。ビリッとする、電気代が急に上がった、焦げ臭いなどのサインがあれば、ブレーカーが落ちていなくても注意が必要です。
また、漏電ブレーカー自体が故障していると、漏電しても作動しないことがあります。テストボタンを押しても反応しない場合は、故障のおそれがあるため点検を依頼しましょう。少しでも不安があれば、専門家に相談するのが安心です。サインが複数重なるときは、とくに早めの確認をおすすめします。
Q. 漏電を放置するとどうなりますか?
A. 火災や感電につながるおそれがあり、放置は危険です。漏れた電気が発熱の原因になったり、金属部分に触れて感電したりするリスクがあります。
また、漏れた電気も使用量として計測されるため、電気代が無駄に増えることもあります。焦げ臭い・変色・発熱があるときは、すぐに使用を止めて専門家に連絡してください。安全にかかわるため、「あとで」ではなく早めの対応が大切です。とくに就寝中や留守中に火災が起きると被害が大きくなるため、放置は避けましょう。
Q. 漏電の修理は自分でできますか?費用は?
A. 原因の切り分けまではできますが、配線や機器の修理は電気工事の資格が必要で、自分で行うことはできません。必ず電気工事店などの専門家に依頼してください。
費用は原因や作業内容によって幅があるため、見積もりを取って確認するのが確実です。賃貸住宅の場合は、まず管理会社や大家に連絡すると、費用負担や手配の相談ができます。建物側の設備が原因なら、貸主の負担になることもあります。危険な作業を無理に自分で行わないことが、結果的に安全でむだのない対応につながります。
まとめ|漏電のサインに気づいたら早めの確認を
漏電は、ブレーカーが頻繁に落ちる・ビリッとする・電気代が急に上がる・焦げ臭いといったサインで気づけることがあります。心当たりがあれば、分電盤のブレーカーで漏電しているか・どの回路かを切り分けてみましょう。
ただし、焦げ臭い・感電のおそれ・高所が疑われるときは、自分で調べず専門家に相談してください。漏電の放置は火災や感電につながるおそれがあります。テストボタンで漏電ブレーカーの動作を定期的に確認しておくと、いざというときの安心につながります。
この記事のポイント
- 漏電のサイン=頻繁にブレーカーが落ちる・ビリッ・電気代急増・焦げ臭い
- 主な原因は水濡れと家電・コードの劣化や破損
- ブレーカーを1つずつ入れて漏電回路を切り分けられる
- テストボタンで漏電ブレーカーの動作を定期確認
- 焦げ臭い・感電のおそれは自分で調べず専門家へ
※本記事は各社・公的機関の公表情報をもとにした一般的な解説です。分電盤の仕様や手順・費用は住まいや状況によって異なります。危険をともなう確認・修理は専門家に依頼してください。情報は2026年9月時点のものです。
この記事を監修した人
電力アナリスト
佐藤 健一大手エネルギー調査会社で10年間、700社以上の電力会社の料金データを分析。エネルギー管理士の資格を持ち、燃料費調整額や電源調達調整費を含めた「実質請求額」ベースの料金比較を専門としています。当サイトでは電力会社の料金比較・ランキング・口コミ記事のデータ分析を担当。プロフィール詳細はこちら
電力アナリスト
佐藤 健一
漏電は「気づけるサイン」がいくつもあります。ブレーカーが雨の日によく落ちる、家電に触れるとビリッとする、電気代が理由もなく上がった——こうしたときは、まず分電盤で切り分けてみてください。安全ブレーカーを全部切って、漏電ブレーカーを入れ、1つずつ戻していく。落ちた回路が原因の候補です。ただし、無理は禁物です。焦げ臭い、変色、発熱、高いところが怪しい——そんなときは自分で触らず、専門家に任せてください。漏電は火災や感電につながることもあります。「あとでいいや」ではなく、気づいたその日に動くのが、いちばんの安全対策です。